ギザ「クフ王のピラミッド」(エジプト)

 

ステラ薫子の不思議な話
ギザ「クフ王のピラミッド」

〈エジプト〉

 

クフ王のピラミッドのメッセージとは?

最初に訪れた時におりてきたメッセージ。
“ここに5回来たら、このギザのピラミッドが何のために出来たのかを教える”
そのメッセージの答えを聞くチャンスが、20年以上経ってようやく訪れました。

ドキドキしながら入った、5回目のピラミッド。
王の間でタロットを引くと、そこには、私のモットーでもある『運命の輪』のカードが。

 

運命は変えることが出来る!
運命を変えるためには、自ら行動する、その一歩が大切なのだ。

 

ここでこのカードを引いた意味、そして私の命題でもあるこのカードのテーマについて考え、瞑想していたら、ふいにシルバーのラインが天に昇っているイメージが見えてきました。


そのラインの先に、太陽の船が壮大に現れて、ラインはやがて船の周りでぐるぐると渦を巻き、船を天に導いているように感じました。

その太陽の船には、ホルス、トト、オシリス、イシス、王様、それからマート、アヌビスといったエジプトの神々が乗っています。
それが渦の中心に吸い込まれ、藍色の満点の星空に昇っていく様を見ました。

ということは、ここはクフ王のお墓として造られたけれども、天と地をつなぎ、宇宙と地球をつなぐ、エネルギーのスポットであったのではないでしょうか。

 

エジプトの王様は、亡くなると西へ船を出し、生まれ変わることができるという神話があるように、亡くなったものが次の世代に時空を超えて生き続けるということが、このピラミッドの四角錘の形にも込められていると思われます。
つまり、生と死の両方をつかさどる場。
この、パワーを集める形は、宇宙の中におけるこの地の地軸を守っているのだと感じました。

そして、この話を、今回の旅をアテンドしてくれたエジプト人の友人に話したところ、実はクフ王のピラミッドは、今は斜面が階段のようになっているのだけれど、元は綺麗な白い石灰が覆っていて、滑らかな斜面であったというのです。それを昔の人が、削ってしまったとか。


何のために段を石灰で覆ってすべすべにしていたかというと、王様が亡くなった時に乗る太陽の船を、その滑らかな斜面を滑らせて、天に飛ばすためであったというのです。
それがエジプトの本に書かれているのだとか。


『ですから、ステラさん、そのイメージは間違っていないかもしれません…』
そう言われて、はやりこのピラミッドの元の形や、現在も発掘が進んでいる太陽の船、そして神々や王といったものの繋がりには、意味があるのだと実感した旅でした。

実は、ギリシアの時と同じように、今回もエジプトから帰って5日間、目を閉じるとエジプトの情景が出てきて、ピラミッドの前は野原で、芝生のようになっていて、蝶が飛びかい、畑も青々としています。

そこにギザのピラミッドがあり、その前には、スフィンクスが3つ、並んでいたのです。1つしか発見されていないスフィンクスですが、おそらく他にもう2つ、どこかに眠っているのではないでしょうか。

 

|私を魅了するクレオパトラ

こうして、初めて訪れた時からの一つの区切りがついたエジプトの旅ですが、実はまだまだ興味は尽きません。
今度はぜひ、クレオパトラの発掘現場へと行ってみたいと思っています。

 

そこで何を感じるのか。
それを想像しただけで、ワクワクします。
私のエジプトの旅も、まだまだ続きそうです!

 

そして、ここ1年、ギリシアに始まった私の旅のスピードがグンと上がり、メッセージを頂くことが多くなっています。
やはり私の天命はそこにあり、これからもエネルギーやパワーの不思議を皆さんに解き明かしていくことがライフワークなのだと実感しています。

世界中を旅して、文明やロマンを肌で感じ、私の目線を通して皆さんにその素晴らしさをお伝えしていけたらと思っています。

ルクソール〜アスワン地区(エジプト)

 

ルクソール〜アスワン地区
〈エジプト〉

 

ルクソールのコラムの続きです。

 

|コムオンボ神殿

コムオンボ神殿は、ルクソール以南にある神殿群のうちのひとつ。
この神殿には、2つの入口があります。
神殿の正面から向かって右半分は豊穣の神であるワニ神ソベク、左半分はハヤブサ神ホルスに捧げられている、世界でも珍しい二重構造の神殿です。

ここでの見どころのひとつは、こちらの壁画。

妊娠している女性の出産シーンや、メスなど医療器具が、壁画いっぱいに描かれています。
古代エジプトの医療が、いかに進んでいたかがわかりますね。

また、こちらも古代エジプトの文明がいかに優れた技術を持っていたかがわかる遺跡。ナイル川の水が、井戸のように掘られた穴のどこまで来ているかがわかる装置、ナイロメーターです。

これを基準に、氾濫や渇水の予測をし、農作物への影響を判断していたようで、なんと、それをもとに税を計算していたとか。つまり、豊作が予想される時期には税は高く設定されていたのです。
なんと素晴らしい設備なのでしょう。社会としてのシステムがとても成熟していたことがうかがえますね。

こちらの壁画では、トト神とホルス神がアンク(木)の精油を皇帝にかけています。

これは、永遠の命を意味し、皇帝の力の象徴でもあります。
このころからすでに、精油の作り方を示す壁画があるのです。精油は私のライフワークにも縁が深く、とても興味深いものでもあります。

こちらの壁画では、左の2人の女性に注目。クレオパトラ二世と三世が描かれています。珍しい医療の壁画を始めとして、とても見どころの多い神殿です。ぜひ訪れてみて下さい。

 

|アスワン地区

ルクソールから少し足を伸ばして、アスワン地区を訪れてみましょう。
わたしがエジプトに赴くきっかけとなった「イシス神」の神殿をはじめ、多くの遺跡があり、見応えのあるエリアです。

 

|フィラエのイシス神殿

私が大好きな場所、フィラエ島にある、美しきイシス神殿です。

ダム建設による水没の危機を乗り越え、アブ・シンベル神殿の世界遺産化活動のおかげで、水上に移築されて、見ることが出来るようになった神殿です。
元々、イシス女神の聖地フィラエ島にあった神殿で、アギルギア島に移築されたのですが、現在ではこの島がフィラエ島と呼ばれているそうです。

私が大好きな、タロットの2番、女教皇の女神イシスが、優雅にいる場所でもあります。

こちらで見て頂きたい壁画は、こちら。
ハトホル神のお乳を、皇帝が飲んでいる様子です。

つまり、神の子という意味で、皇帝の威光を示すひとコマ。
しかしこちら、顔をえぐり取られています。
次のファラオの征服により宗教が変わると、それまでの偶像を破壊するといったことは、どの文明でも、いつの世でも、よくあること。


次の王様が来ると、前王の偶像を破壊したり、顔をとったりすることもあります。そういった歴史も垣間見られる、面白い壁画ですね。