◇◆ クレオパトラの女子力 ◆◇

 

絶世の美女とうたわれた、クレオパトラ。
古代エジプト・プトレマイオス王朝の最後のファラオであり、英雄を虜にしたその美貌で、エジプトを守ろうとしたとの評価もあります。
18歳で弟とともに王位についたものの、一時はその弟に追われ、ローマの将軍カエサルの力を借りて、女王に復位。エジプトのハトホル神殿には、クレオパトラとカエサリオン(カエサルとの息子)の壁画も残っています。


カエサルの死後は、別のローマ将軍アントニウスと結ばれエジプトを率いますが、ローマ皇帝オクタウィアヌスによって侵略されてしまうのです。最後はヘビにかませて自殺したともいわれるクレオパトラ。歴史の中でドラマティックに生きたその姿は、パワーと魅力にあふれ、私の興味は尽きません。

 

そのクレオパトラが、いつも身にまとっていた香りがあるという逸話があります。
ジャスミンの香りを手首に着けて、耳にバラ、へそにロータス、部屋はフランキンセンスを焚き染めていたそうです。
体から一番遠い手には、一番香りを発するジャスミンを付け、手で人を誘います。
そして相手を近づけると、女性を感じさせるローズの豊かな香りで一気に引き寄せ、本当に近づかないと香らない場所「へそ」に、ロータスを付けていたとか。
そして、人を誘う時には、良い人も悪い人もやってくる可能性があるので、邪気を払うために、部屋にはフランキンセンスを焚き、浄化をしていたということです。

 

美貌だけでなく、相手を引き寄せる手練手管に長けていたのでしょう。
美しく賢い野心家。
その力をもってエジプトを守ろうと奮闘した、最後の女王、それがクレオパトラなのです。

 

何度もエジプトを訪れている私ですが、いつも何かと都合により似たような場所を訪れてしまうので、今度はぜひ、クレオパトラの発掘現場へと行ってみたいと思っています。