レオンの街並みとガウディの建築物(スペイン)

 

レオンの街並みと
ガウディの建築物

〈スペイン〉

 

パラドールホテルで優雅な時を過ごした我々は、朝、レオンの街を散策しました。

レオンの街の歴史は古く、1世紀に第7軍団ジェミナ軍に創設されたそうです。そのためか当時の建築物には、軍事的要素が見られるとか。

その後、西ゴートの勢力と戦い、イスラムに主導権を握られるも、914年、オルドニョ2世がレオンをレオン王国の首都としました。
中世になるとイベリア半島のキリスト教徒都市で最重要の地となり、繁栄していきました。

さてレオンの街並みは歴史を感じさせながら明るさに満ちていました。アクセサリーショップが数多くあり、私もパーツを色々と買ってしまいました。建築士、ガウディの像があるベンチで写真を撮ったり、観光を楽しみました。

そしてレオンで紹介しなくてはいけないのがカサ・デ・ロス・ボディネス。ガウディが1892年に建てた建物です。現在は銀行として使われているそうです。

その後は巡礼者の通る道へ。
このホタテ貝のマークが目印です。

ホタテ貝は巡礼者のシンボルのひとつ。
昔から、巡礼者たちは首からホタテ貝を下げて歩いていたのだそう。

なぜホタテ貝なのか、諸説あるようですが、キリストの12使徒の一人である「ヤコブ」にまつわる話が有名です。
ヤコブの亡骸を持ち帰った船底に、たくさんのホタテ貝が付いていたことや、ヤコブ自身が布教の時に杖にホタテ貝をつけ、水を飲む際に使っていたなど、様々なエピソードがあります。

また、この付近はガウディと親交のあった建築家が建てたアールヌーヴォー様式の建物が多く、見応えがありました。

9:30にレオン大聖堂に到着。
ここはサンタ・マリア・デ・レグラ大聖堂とも言います。

オルドニュ2世が埋葬されていた聖堂が戦火に巻き込まれ、13世紀に改めて建設が始まり、何度もの改修を経て今のレオン大聖堂になりました。
そのためゴシック様式の建物で有名ですが、中にはロマネスク様式で作られたものもあるそうです。

ここは私の訪れた教会の中でも最も美しかったです!
中に入るとまず目に入ったのがステンドグラス。

古いものは13世紀につくられたものだそうで、西陽をうけて光と落とす様は感動的でした。
聖ヤコブの礼拝堂は16世紀ルネサンス時代につくられたものですが、私が大好きなブルーが多く使われており、あまりの美しさにしばらく見上げたまま動けませんでした。

ストロヘリスの村とパラドールホテル(スペイン)

 

ストロヘリスの村と
パラドールホテル

〈スペイン〉

 

聖ヤコブ(スペイン語でサンティアゴ)の遺骸があるとされ、ローマ、エルサレムと並んでキリスト教の三大巡礼地に数えられている「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」を目指します。

フランスからマドリッドへ渡り、スペイン北部をいく「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」として知られ、多くの人々が訪れています。

今回はスペインのレオンのお話。ストロヘリスの村と、パラドールホテルをご紹介します。

ブルゴス大聖堂を出た後、タパスでランチ。
地元の食材をたっぷりいただき、ガイドのルイスさんと別れてブルゴスを出発。
巡礼路となるカストロヘリス村へ向かいました。

カストロヘリスの村は、サンディアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路の村です。巡礼者のための宿も多く、村の起源はローマ時代にあるとされる歴史の深い場所。

その日は寒かったのですが、景色は美しく、ファンタジー映画に潜り込んだようでした。

街には巡礼者の像が置かれており、夏場は巡礼者や観光客で賑わっているらしいのですが、この日は人の姿がほとんどなく、まるゴーストタウンのようでした。

巡礼者のスタンプをいただける場所にいったのですが、クローズ。
とっても残念でした。

村全体も閑散とした雰囲気。街を一通り散策した後バスに乗り、レオンへと向かいました。

 

|レオン「パラドールホテル」

レオンの街は11、12世紀にはキリスト教最大の都市であったと言われています。中世にはレオン王国の首都となり、有名な聖堂やガウディをはじめとする歴史的に価値のある建築物が数多く存在する場所です。語ると長くなるので、聖堂とガウディの話は後日にしましょう。

我々が向かったのはパラドールホテル。

16世紀に建設されたサンマルコス修道院を利用したホテルです。
当初は巡礼者たちを保護していたサンディアゴ騎士団が巡礼者の救護施設として使用していたこともありました。

高名なホテルでプラテレスコ様式の長いファザードは圧巻です。美麗な内装や以前、会議室として使用されていたサロンも観光名所。ここでは歴史のある美術品や拡張の高い調度品が観覧できます。

そして美味しいワインと食事。旅の醍醐味はそこでしか味わえない食事にあると思います。

ツアー仲間のみなさまと存分にディナーを堪能。

夜にはライトアップもあり幻想的な気持ちに。久々の贅沢な夜でした。

そして翌朝は長いクラシックな回廊やホテル内の広い庭園を散策してから朝食を。


まるで王妃になったような優雅な朝でした。

観光所巡りで疲れた身体も、この一晩ですっかり回復しました。

サンタマリア門と ブルゴス大聖堂(スペイン)

 

サンタマリア門と
ブルゴス大聖堂院

〈スペイン〉

 

 

ブルゴスはアルランソン川添いにある街で中世世代の栄えた城下町です。かつてはレオン国王の領地でした。フェルナンド1世(1017年 – 1065年)の時代に発展。彼もカスティーリャ伯からカスティーリャ王、レオン王となり「全ヒスパニアの皇帝」または大王として名を馳せました。現在ではバスク地方とカスティーリャ地方を結ぶ交通の要所で、世界遺産で有名なだけでなく、農業・工業が盛んな地としても有名です。

 

|サンタマリア門

さて、ウエルガス修道院を出たバスに乗り、ブルゴスの旧市街地を抜け、橋を渡って見えてくる白亜の建物がサンタマリア門です。

どっしりとした迫力がある建造物です。

15世紀に造られた12の門のうち残った5つの門のひとつがサンタマリア門。16世紀、スペイン王カルロス1世を迎える凱旋門として改築されたものです。城壁の上段に聖母子像、中断の中央にカルロス1世、右に英雄エル・シッド(※)の姿がありました。

(※)英雄エル・シッド:前回の記事にも書きましたが、ロドリーゴ・ディアス・デ・ビバール、通称エル・シッドは、11世紀後半のレコンキスタで活躍したカスティーリャ王国の貴族。何度も国を追放されながらもスペインを守った英雄です。

 

|サンタ・マリア・デ・ブルゴス大聖堂

門をくぐると目の前に大聖堂が現れます。これがブルゴス大聖堂です。

正式名称はサンタ・マリア・デ・ブルゴス大聖堂。
カスティーリャ王フェルナンド3世の命により建設された大聖堂で、1221年に磁石が置かれ、完成には500年もの歳月が費やされたそうです。

建物の交差部分上部のランタン尖塔の交差部分の頭上には繊細なすかし細工の星形ヴォールトがあるなど特徴的な建築も見られます。

ゴシック様式の教会で、キリストや12人の使徒が並ぶ「ポルタダ・デ・ラ・コロネリア」が有名です。

当日はミサが行われており、観光も内部の撮影もできなかったのですが、ミサに少しだけ参加させていただくという幸運がありました。

この時にいただいたミサで配られるパンフレットはこちらです。

この巡礼の旅が充実したものになることをお祈りし、大聖堂を後にしました。

サンタ・マリア・デ・ラス・ ウエルガス王立修道院 (スペイン)

 

サンタ・マリア・デ・ラス・
ウエルガス王立修道院

〈スペイン〉

 

2015年に訪れたスペインとポルトガル、聖地巡礼の旅のお話をしたいと思います。

 

|旅の始まり

私はいつも、旅は癒しであり、パワー源であると言っています。
しかし、この時は2年ほど、プライベートの旅はご無沙汰しておりました。

「このままではいけない、年に1度は解放の旅に出なくては」と、友人と2人でヨーロッパを周る巡礼の旅を計画。折しもその頃はイスラム国が国際問題となっており、そして出発前はパリでのテロ。周囲の人からは危険だからと言われましたが、私はきっと大丈夫という確信があり、予定通り空港へ向かいました。

この時の巡礼の順路は、フランスからマドリッドへ渡り、スペイン北部をいく「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」。今でも年間およそ10万人が訪れると言われています。

 

|エールフランスでパリを経由してマドリッドへ

パリのトランジットに4時間かかると言われ、長すぎると思いましたが、厳重警戒のためトランジット手続きに時間がかかり、4時間もあっという間。飛行機を乗り継いでマドリッドへ到着。

クラウンプラザホテルで早々にベッドに入りました。

翌朝、目覚めてホテルで朝食を食べているうちに徐々に旅気分が盛り上ってきました。

添乗員を含め、12名で大型バスに乗り込み、スペイン巡礼のツアースタートです。

聖ヤコブ(スペイン語でサンティアゴ)の遺骸があるとされ、ローマ、エルサレムと並んでキリスト教の三大巡礼地に数えられている「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」を目指します

 

|サンタ・マリア・デ・ラス・ウエルガス王立修道院

まずはブルゴスに向かったのですが、大聖堂がミサを行っていたため、ウエルガス修道院へ。

実はこの修道院、シトー派の初期に作られた由緒ある修道院、ぜひとも訪れたかった場所なのです。

修道院の正式名称はサンタ・マリア・デ・ラス・ウエルガス王立修道院。カトリック・シトー会の修道院です。シトー会とはフランスのシトーに設立されたシトー修道院がはじまりです。その頃は華美な修道服を着用する派もあったのですが、シトー会は染料を用いない質素な白い修道服を着たことから、「白い修道士」とも呼ばれます。労働と学習を重んじ、自ら農具をとり農民らを指導して、開墾や新農法の普及を行いました。

ウエルガス修道院はカスティーリャ王アルフォンソ8世と王妃レオノールによって1180年に設立され、現在では29名の修道女が働いています。
長い歴史の中で、次々と居室を付け足してきたウエルガス修道院はロマネスク、ムデハル、ゴシックと様々な建築様式を楽しめます。

私たちは最初に王室の墓所である教会の主身廊に入りました。礼拝堂も複数あり、どれも厳粛な雰囲気が漂っています。気持ちが静まっていくのを感じました。
続いてロマネスク様式の回廊へ。

この回廊は本当に美しかったです!

クラシカルな回廊はしんとした静謐な空気が漂い、どこかミステリアスな雰囲気を感じました。その後はモスク風の礼拝堂、サンチャゴの礼拝堂、博物館を周って外へ。広大な修道院でした。

この日はルイスさんというガイドの方が歴史の説明をしてくださったのですが、印象的だったのはエル・シッドの話。

ロドリーゴ・ディアス・デ・ビバール、通称エル・シッドは、11世紀後半のレコンキスタで活躍したカスティーリャ王国の貴族。何度も国を追放されながらもスペインを守った英雄です。イスラム教徒からバレンシアガを征服した話が有名です。多くの兵士が彼を慕ったんだと話すルイスさんの声には熱がこもっており、彼がスペインの英雄であることをひしひしと感じました。ウエルガス修道院では聖母子像や天使の像に交えてエル・シッドの像も飾られています。

城壁に飾られたエル・シッドを探しながら、改めて歴史に思いを馳せました。かなり歩き回ったのですが、疲れを忘れるほど感銘をうけた修道院でした。

ナイル川クルージング・レストラン・お土産情報(エジプト)

 

ナイル川クルージング
レストラン、お土産情報

〈エジプト〉

 

今回の旅では、全てのアテンドをガイドの方にお願いしました。
ツアーで行くと、どうしても提携しているところでの食事など、どこか満足できないポイントが出てきてしまうものですが、私の好みも知ってくれているガイドの方にお任せすることで、今回もまた、素晴らしいプランで充実の旅となりました。

ここでは滞在をより充実させてくれた、ホテルや移動手段、また食事などについて、特にオススメ情報をお伝えしておきたいと思います。
皆さんがツアーを選ぶときや、フリープランでの計画に役立てて頂けたら幸いです。

 

|ナイル川クルーズツアー「ソネスタムーン」

私たちが今回利用したのは、ナイル川をクルーズで移動しながら、途中観光するというプラン。
『ソネスタ・ムーン・ゴッデス』というクルーズツアーです。
ルクソールからアスワンまでを、3日間で移動しました。

ナイル川の景色を楽しみながら、サンデッキでティータイム。

このような優雅な時間の使い方は、バスやセスナでの移動では、出来ませんね。船で移動しつつ、ポイントで下船して観光する。
移動中はこのようにティータイムを楽しむもよし、また、疲れたら部屋へ行って、ベッドに横になることも可能です。バスタブもありますから、汗を流して、ゆっくり疲れをとることも出来ます。

エジプト観光は、砂漠の中を移動することになりますが、バスや飛行機より、断然クルーズがおススメです。
船に荷物を載せたまま、休憩や寝泊まりもしつつ移動も出来て、ゆったり過ごすことが出来ます。
ただ、クルーズのついでに観光出来るスポットにはやはり限りもあり、バスならデンデラにも行くことが出来るなど、利点もありますね。
その時に行きたい場所や、予算など、目的に合わせて選択すると良いでしょう。

また、連日遺跡を巡り、感動して写真をたくさん撮るも、ともするとどこの写真を撮ってきたのかわからなくなることも…。
船の中で、次に行くところの下調べや勉強もゆっくり出来ますし、撮ってきた写真の整理も出来ます。
旅の拠点として、申し分ないと言えるでしょう。

 

さて、船の中での生活を少し、ご紹介しましょう。

広々とした船内は、まるで高級ホテルのようで、ゆったりと過ごすことができます。

エステルームやプールなど、施設も充実。

ツアー代金には、クルーズでの宿泊や食事だけでなく、クルーズで立ち寄る観光地での送迎や入場料、英語ガイドやアシスタントも含まれています。
3食の食事だけでなく、アフタヌーンティーもあり、ツアーの3泊では、船内を楽しむだけでも大忙しかもしれませんね。

また、最後の夜は、ガラベヤパーティがありました
ガラベヤとは、エジプトの民族衣装のことで、船内のショップで購入して、参加しました。

移動中は、自室で寛いで、この先の予習をしたり、タロットを引いてインスピレーションを高めたり。
実に充実した船旅でした。
時期にもよるとは思いますが、US$310~350程度。
高級ホテルを三泊するより、場合によっては安いくらいかもしれません。
ぜひ候補に入れてみて下さい。

最後は、美味しかったレストランをご紹介します。

 

|アスワン『el dokka』

アスワンにある、エジプト料理のレストラン。ハラール(イスラム教徒食)、ベジタリアン、ヴィーガン料理もあります。

ここへ行くには、小舟に乗って向かいます。ちょっとしたアミューズメント感覚もある、面白いレストランです。

ナイル川の島にあり、眺めも素晴らしく、ゆったりと過ごせます。

エジプトらしい料理の数々は、味も良く、色々な国の人が食事を楽しんでいました。

 

|カイロ『Felfela』

カイロでも人気の高い、エジプトの代表的な料理をそろえる有名店。席は、禁煙側と喫煙側に分かれています。

趣のある店構えに、気分も盛り上がります。野菜料理がオススメとあって、モロヘイヤスープが最高に美味しかったです。

お値段もお手頃で、エジプトらしい料理がおいしく頂けます。

カイロ市内に支店もいくつかあるようなので、見かけたらぜひ!

私にとって旅は浄化。ただただ観光スポットを巡るのではなく、移動手段や宿泊施設、食事にもこだわって計画を立てることで、良い運気を引き寄せる力にしています。

エジプトは古代文明が栄えた国で文化も歴史も深いです。
ぜひ旅の候補に入れてみてはいかがでしょうか。

▼アスワン『el dokka』のお店の前にて。

 

|旅のお土産『パピルス』

エジプトといえばパピルス。
パピルスとはカヤツリグサ科の植物から作られる、古代エジプトで使われた紙にエジプト神話や歴史の重要なシーンを描いた人気のお土産です。

▼こちらのパピルスは、私がエジプトで手に入れたもの。

エジプトに興った文明は、紀元前3500年ごろに上エジプトと下エジプトの二つの王朝にまとまり、上エジプトは睡蓮(ロータス)、下エジプトはパピルスが象徴とされています。

ステラ薫子のフィルター越しの世界(エジプト)

 

ステラ薫子のフィルター越しの世界

〈エジプト〉

 

私がカメラのフィルター越しに見たエジプトをこちらで紹介します。

 

|ルクソール

今回の旅の始まりの土地「ルクソール」。到着したときにはライトアップされて神々しい姿が広がっていました。

途中、立ち寄ったお土産やさんでは、職人さんの手仕事も見ることができました。

 

|カイロ エジプト考古学博物館

エジプトの文化や考古学にも大変興味があるので立ち寄りました。
遺跡では見られない貴重なものや、解説もあるので知見を深めたい方にはオススメです。

 

|アンドレア船でナイル川をクルーズ

到着した日の夜に、アンドレア船でクルージングをしました。カイロの夜景も美しいですね。

 

|カイロ 香水店「アリババ」

カイロで立ち寄ったこちらは香水店。キラキラと光る小瓶たちやディスプレイに魅了されました。

エジプトは砂漠やピラミッドの印象が強いですが、やはりそこには暮らしが広がっています。
深く、長い文化をもつ都市だからこそ、街に出ても色々と感じることがあり、その度にシャッターを切りたくなるのは、私だけではないと思います。

ぜひ、みなさんも「運命を変える旅」になるかもしれない旅へ出かけてみてください。

ギザ「クフ王のピラミッド」(エジプト)

 

ステラ薫子の不思議な話
ギザ「クフ王のピラミッド」

〈エジプト〉

 

クフ王のピラミッドのメッセージとは?

最初に訪れた時におりてきたメッセージ。
“ここに5回来たら、このギザのピラミッドが何のために出来たのかを教える”
そのメッセージの答えを聞くチャンスが、20年以上経ってようやく訪れました。

ドキドキしながら入った、5回目のピラミッド。
王の間でタロットを引くと、そこには、私のモットーでもある『運命の輪』のカードが。

 

運命は変えることが出来る!
運命を変えるためには、自ら行動する、その一歩が大切なのだ。

 

ここでこのカードを引いた意味、そして私の命題でもあるこのカードのテーマについて考え、瞑想していたら、ふいにシルバーのラインが天に昇っているイメージが見えてきました。


そのラインの先に、太陽の船が壮大に現れて、ラインはやがて船の周りでぐるぐると渦を巻き、船を天に導いているように感じました。

その太陽の船には、ホルス、トト、オシリス、イシス、王様、それからマート、アヌビスといったエジプトの神々が乗っています。
それが渦の中心に吸い込まれ、藍色の満点の星空に昇っていく様を見ました。

ということは、ここはクフ王のお墓として造られたけれども、天と地をつなぎ、宇宙と地球をつなぐ、エネルギーのスポットであったのではないでしょうか。

 

エジプトの王様は、亡くなると西へ船を出し、生まれ変わることができるという神話があるように、亡くなったものが次の世代に時空を超えて生き続けるということが、このピラミッドの四角錘の形にも込められていると思われます。
つまり、生と死の両方をつかさどる場。
この、パワーを集める形は、宇宙の中におけるこの地の地軸を守っているのだと感じました。

そして、この話を、今回の旅をアテンドしてくれたエジプト人の友人に話したところ、実はクフ王のピラミッドは、今は斜面が階段のようになっているのだけれど、元は綺麗な白い石灰が覆っていて、滑らかな斜面であったというのです。それを昔の人が、削ってしまったとか。


何のために段を石灰で覆ってすべすべにしていたかというと、王様が亡くなった時に乗る太陽の船を、その滑らかな斜面を滑らせて、天に飛ばすためであったというのです。
それがエジプトの本に書かれているのだとか。


『ですから、ステラさん、そのイメージは間違っていないかもしれません…』
そう言われて、はやりこのピラミッドの元の形や、現在も発掘が進んでいる太陽の船、そして神々や王といったものの繋がりには、意味があるのだと実感した旅でした。

実は、ギリシアの時と同じように、今回もエジプトから帰って5日間、目を閉じるとエジプトの情景が出てきて、ピラミッドの前は野原で、芝生のようになっていて、蝶が飛びかい、畑も青々としています。

そこにギザのピラミッドがあり、その前には、スフィンクスが3つ、並んでいたのです。1つしか発見されていないスフィンクスですが、おそらく他にもう2つ、どこかに眠っているのではないでしょうか。

 

|私を魅了するクレオパトラ

こうして、初めて訪れた時からの一つの区切りがついたエジプトの旅ですが、実はまだまだ興味は尽きません。
今度はぜひ、クレオパトラの発掘現場へと行ってみたいと思っています。

 

そこで何を感じるのか。
それを想像しただけで、ワクワクします。
私のエジプトの旅も、まだまだ続きそうです!

 

そして、ここ1年、ギリシアに始まった私の旅のスピードがグンと上がり、メッセージを頂くことが多くなっています。
やはり私の天命はそこにあり、これからもエネルギーやパワーの不思議を皆さんに解き明かしていくことがライフワークなのだと実感しています。

世界中を旅して、文明やロマンを肌で感じ、私の目線を通して皆さんにその素晴らしさをお伝えしていけたらと思っています。

ルクソール〜アスワン地区(エジプト)

 

ルクソール〜アスワン地区
〈エジプト〉

 

ルクソールのコラムの続きです。

 

|コムオンボ神殿

コムオンボ神殿は、ルクソール以南にある神殿群のうちのひとつ。
この神殿には、2つの入口があります。
神殿の正面から向かって右半分は豊穣の神であるワニ神ソベク、左半分はハヤブサ神ホルスに捧げられている、世界でも珍しい二重構造の神殿です。

ここでの見どころのひとつは、こちらの壁画。

妊娠している女性の出産シーンや、メスなど医療器具が、壁画いっぱいに描かれています。
古代エジプトの医療が、いかに進んでいたかがわかりますね。

また、こちらも古代エジプトの文明がいかに優れた技術を持っていたかがわかる遺跡。ナイル川の水が、井戸のように掘られた穴のどこまで来ているかがわかる装置、ナイロメーターです。

これを基準に、氾濫や渇水の予測をし、農作物への影響を判断していたようで、なんと、それをもとに税を計算していたとか。つまり、豊作が予想される時期には税は高く設定されていたのです。
なんと素晴らしい設備なのでしょう。社会としてのシステムがとても成熟していたことがうかがえますね。

こちらの壁画では、トト神とホルス神がアンク(木)の精油を皇帝にかけています。

これは、永遠の命を意味し、皇帝の力の象徴でもあります。
このころからすでに、精油の作り方を示す壁画があるのです。精油は私のライフワークにも縁が深く、とても興味深いものでもあります。

こちらの壁画では、左の2人の女性に注目。クレオパトラ二世と三世が描かれています。珍しい医療の壁画を始めとして、とても見どころの多い神殿です。ぜひ訪れてみて下さい。

 

|アスワン地区

ルクソールから少し足を伸ばして、アスワン地区を訪れてみましょう。
わたしがエジプトに赴くきっかけとなった「イシス神」の神殿をはじめ、多くの遺跡があり、見応えのあるエリアです。

 

|フィラエのイシス神殿

私が大好きな場所、フィラエ島にある、美しきイシス神殿です。

ダム建設による水没の危機を乗り越え、アブ・シンベル神殿の世界遺産化活動のおかげで、水上に移築されて、見ることが出来るようになった神殿です。
元々、イシス女神の聖地フィラエ島にあった神殿で、アギルギア島に移築されたのですが、現在ではこの島がフィラエ島と呼ばれているそうです。

私が大好きな、タロットの2番、女教皇の女神イシスが、優雅にいる場所でもあります。

こちらで見て頂きたい壁画は、こちら。
ハトホル神のお乳を、皇帝が飲んでいる様子です。

つまり、神の子という意味で、皇帝の威光を示すひとコマ。
しかしこちら、顔をえぐり取られています。
次のファラオの征服により宗教が変わると、それまでの偶像を破壊するといったことは、どの文明でも、いつの世でも、よくあること。


次の王様が来ると、前王の偶像を破壊したり、顔をとったりすることもあります。そういった歴史も垣間見られる、面白い壁画ですね。

 

ルクソール (エジプト)

 

ルクソール
惹かれてやまない国
〈エジプト〉

 

今から約20年前、私は初めてエジプトを訪れました。

私が最初にエジプトに行きたくなった理由は、2つあります。
1つ目は、占星術のパピルスを購入したかったから。
2つ目は、少し不思議な話になるのですが、20代後半の頃、友人たちと集まって話をしていた時に、部屋の中にエジプトの神、「トト神の影」が映ったことがあったからです。

トト神とは、古代エジプトの知恵を司る神で、トキまたはヒヒの姿をしているそうですが、わたしが見た影はトキの姿でした。

最初の旅から約20年かけて7回エジプトを訪れていますが、今回は「運命を変える旅」という題材にちなんで、クフ王のピラミッドに入ることになった5回目の旅の話をいたしましょう。2018年のお話です。

 

|ルクソールを巡る

今回の旅の始まりは、ルクソール。
ここは、ナイル川を挟んで東岸と西岸に見どころが分かれていて、東岸は日が昇る『生者の都』とも、『神の都』ともいわれていました。
その中心にあるのが、国家最高神であるアメン神のために作られた『カルナック神殿』と、その副殿、『ルクソール神殿』

到着したのが夕方で、そのままライトアップされたルクソール神殿を見にいきました。

昼間の遺跡とは別の顔を見せるナイトツアーは、幻想的で、タイムスリップしたような気持ちになります。

見どころは、建設や修復に携わった、アメンヘテプ三世、ラムセス二世、ツタンカーメン王とアンケセナーメン王妃といった巨像、大列柱廊、レリーフなど。夜のルクソールは、圧倒的な存在感です。

 

こちらの神殿、地図をみると実は少々進路が曲がっています。
これは、神殿の正面を太陽の昇る東側に向けるためだったとか。

まさしく、昇る朝日のパワーを存分に受けて、栄華を極める王をたたえる神殿。『生者の都』を象徴する一つといえます。

 

|エジプト最大級の神殿

そして私が感動したのが、エジプト最大級ともいわれる神殿、『カルナック神殿』
こちらは、代々のファラオたちが増築を繰り返し、2000年間かけてここまでの大神殿となったということです。

▼オシリス神のポーズをとるラムセス二世。

像のポーズには意味があり、片足を前に出した動きのあるポーズは生前の姿を、写真のように、足を出さず手を前で組んだ形は死後神となった姿を表しているそうです

どの神殿でも、巨大な列柱に圧倒されますが、それらの形には色々なデザインがあり、柱の形状には一本の木の幹か、あるいはパピルス(紙の原料となった草)やロータス(蓮)を束にしたイメージの、2通りに分けられるそうです。また、柱の天辺の飾りにも、色々な形状と役割があるとか。

第6塔門を過ぎたあたりに、有名なロータス(はす)とパピルスを表した柱があり、左右それぞれが、上下エジプト(その昔、ナイル川に沿って分かれていたいくつかの国家が上エジプトと下エジプトという2つの統一国家にまとまったとされている)を象徴しているとのこと。
ロータスの面と、パピルスの面があるので、ぜひ見てみて下さい。

▼私の大好きなハトシェプスト女王のオベリスク

▼スフィンクスの参道も圧巻

▼アガサ・クリスティー原作の映画『ナイル殺人事件』のロケ地も。

梁の上の落ちそうな石。劇中では、この石を落として主人公を殺害しようとする場面があります。よかったら見てみてください。

 

|ファラオたちの眠る街

『死者の街』ともいわれる、ファラオたちが眠りにつく西岸。
こちらの見どころは、まず、ツタンカーメンが今も眠る、数十人のファラオが葬られている『王家の谷』。

王妃や王女、王子、貴族たちが眠る、数多くの美しいレリーフが見られる『王妃の谷』などがみどころです。

▼アメンヘテプ三世の葬祭殿前にあった『メムノンの巨像』。

こちらは地震でひび割れ、右側の像が夜明けに音を発していたとか。
修復でその音が鳴らなくなってしまったそうですが、一度聞いてみたかったです。

▼私が大好きな女王、『ハトシェプスト女王葬祭殿』もあります。

こちら西岸は、徒歩で歩く距離も長くなるので、飲み水をたくさん用意しておくことをオススメします。

この旅の続きはまた次のコラムで。医療のレリーフが素晴らしいコム・オンボ神殿やアスワン地区まで足を伸ばします。

 

|最初の旅のきっかけになった「天空図」の話

おまけの話になりますが、ひとつ目の理由に挙げた、占星術のパピルスの話を少しだけ。

デンデラ神殿にある天空図は、古代エジプトの神殿に最初に書かれた天空図と言われています。

今そこにあるのはレプリカですが、本物はナポレオンによって持ち去られ、フランスへと渡り、ルーブル美術館に展示されています。

エジプト占星術は、世界最古の占星術とされており、この天空図は私にとっては非常に興味深いものです。そして、エジプトで必ず寄るパピルスの作品を売っているお店で私はこの「デンデラの天体図」を買いました。

この絵は一時、私がプロデュースしていたレストラン「369(ミロク)」の階段の壁に飾ってありました。
長い歴史を持つエジプトという国は、占星学上でも大変重要な場所です。

私自身やはりエジプトやギリシアなど古代文明とはかなりのシンクロを覚え、ルーツを感じます。
皆さまにも、訪れるとなぜか落ち着くような、あるいは気持ちが昂るような、そんな場所があるかもしれません。

宿泊豆知識(ヨルダン)

 

宿泊豆知識

〈ヨルダン〉

 

ヨルダンには縁があり、最初に訪れた2007年から始まり、ヨルダンへの旅はもうすぐ10回を数える程、何度も訪れている土地です。私の体験から旅の豆知識をいくつかご紹介いたしましょう。これを機にぜひ「運命を変える旅」に出てみてはいかがでしょう。

 

|運命を変える旅に大切なもの

運命を変えるポイントのひとつに「環境」があり、また、旅とは「浄化・リセット」をすることでもあります。

ひとりだけの空間にワープした自分。
束縛する人は誰もいません。
だからこそ飛行機も日程もホテルもとても大事。
旅をするたびに、必ず運気を上げて帰ってくるのです。

 

|ヨルダンでのオススメの滞在先

そんな私のこだわりと期待に応えてくれたホテルを2つほどご紹介します。

 

◆モーベンピック リゾート ペトラ

ペトラにも、デッドシー近くにある私のお気に入りのホテル、モーベンピックホテルがありますが、デッドシーのホテルも毎回感動するほど素晴らしいのに、こちらペトラのモーベンピックは、マナー、ボーイたちのサービス、食事、どれをとっても超一流!ランクがさらに上だと感じました。
今回は、ペトラのモーベンピックに宿泊し、じっくりとペトラを堪能。
ここでみる、夕焼けに、とっても感動しました。
昼とはまた違った顔を見せてくれる、夕刻や夜のペトラもまた、圧巻です。

ペトラのホテルに滞在するなら、ナイトツアーに参加する方も多いようです。

この時も、ナイトツアーを私以外は(私はここペトラでは色々と感じるところがあるので、ナイトツアーは出来ればご遠慮したい…)楽しみにしていたのですが、なんと、現地で聞いてみると、週2日のみの開催だとか。
今回は滞在と日が合わず、残念ながら見送りました。
皆さんも、訪れる際には、曜日をしっかりチェックしてくださいね!

 

◆ヒルトン サラーラ リゾート

世界屈指のリゾートホテル「ヒルトングループ」。
オマーン第2の都市である、アラビア半島の港町サラーラにも、ヒルトンのホテルがあります。癒しの時間を過ごすことができました。

 

|オマーンの街並み

先日紹介した記事の中では触れることができなかった港町サラーラの街並みも少しご紹介しましょう。

 

|お土産を探して町歩き

オマーンに立ち寄った際には、ウィンドウショッピングを兼ねて街歩きをするのも楽しいかもしれません。その街独自の文化などに触れながら、お土産探しを楽しんでみてください。