木星のサイン移動

木星のサイン移動

 

木星は「ラッキースター」とも呼ばれ、拡大や発展を司る幸運の天体。1つの星座に約1年滞在し、その期間にどんなことにチャレンジしていけば芽が出やすいのか、どんな分野に目を向けることでチャンスが広がるのか、そういった流れを読むための星として、大切にされています。1年の行動指針として、年運に加えて「木星の運勢」も意識するようにしましょう。

私のカレンダー「STELLA’S TAROT CALENDAR」にも、木星が星座(サイン)を移動する日が記載されています。この日は、大きな運勢の変わり目となりますので、ぜひ注目してください。

 

|木星は【拡大】や【発展】を促してくれるラッキースター

木星は、約1年で1星座(サイン)を移動するため、古来においては、その1年にもたらされる恵みを占う星とされていました。つまり、社会的な幸運やチャンスの象徴であり、拡大を援助してくれるような影響をもたらす星なのです。各サインを訪れるのは12年に1度となるので、それぞれのサインにとっては12年に1度の幸運期となるのです。

社会への貢献や感謝を示す星でもあるので、どういった分野で社会的に貢献し、活躍していくことができるのか、ということを表す星ともいえます。その時期の社会はどういったことに期待するのか、人々が幸福を感じるのはどういう方向なのか、そういったことも示してくれます。

また、木星が示す年代域は、40代から50代の中年期であり、内面も人生の目標も成熟し、社会全体への貢献を考えた時のような状態を表しています。木星を個人のホロスコープを読み解く時に利用する場合は、この年代域に達成することなどが表れてくると考えられています。

 

|木星の幸運は「棚からぼたもち」のようにやってくる

木星がもたらす幸運は、棚ぼた的にラッキーなことが舞い降りてくる、と言われていますが、ただ待っているだけでは幸運は落ちてきません。目標をしっかり見据え、社会のために貢献しようとする人々にとってこそ、訪れるものだということを意識する必要があります。

何かしらの意識や目的に集中して、コツコツと行動することによって、思いがけない発展がもたらされたり、可能性が広がり、選択肢が広がっていくのです。

 

|木星の運勢を味方につける方法

木星の運勢を味方につけるには、目的意識と、そこに向かって行動することが重要です。そのときに最適な方向性や方法を選び、少しずつでも行動することで、木星の助けを得て大きくステップアップすることができるでしょう。

漫然とそのときを過ごしていては、せっかくのチャンスを逃してしまうことにもなりますし、トラブルや失敗など、拡大したくないものが拡大してしまうと、どうにも隠しきれなくなってしまう恐れもあります。また、木星が逆行している時には、せっかくの良いムードが悪い方向へと作用してしまうこともあるでしょう。

まずは木星の移動サイクルを知り、その時期にどんなことが拡大しやすいのかということを知り、どんなことにチャレンジしたらいいかを確認してみる。最適な方向へとチャレンジすることで、幸運というチャンスは手に入りやすくなるのです。下記に「どんなことが拡大しやすいのか」を星座(サイン)ごとに説明しています。今は何座の木星期なのか、を調べたらそれぞれの星座の特徴を確認してみましょう。

 

|木星と星座について

木星を支配星に持つのは射手座。12年に1度の「射手座木星期」が最も木星の影響力が強くなり、そのエネルギーの恩恵や良い影響を受けることができます。

それでは、木星が各星座の場所にいる時の「順行時、逆行時」それぞれの運勢をご紹介します。

 

牡羊座

牡牛座

双子座

蟹座

獅子座

乙女座

天秤座

蠍座

射手座

山羊座

水瓶座

魚座

 


 

牡羊座の木星

〈順行時の運勢〉

牡羊座の木星が象徴するのは、上手な自己アピールです。この時期は、控えめな姿勢でいると損をするかもしれません。自分が良いと思うこと、正しいと思うことを、社会にどんどん発信していきましょう。きちんと自分の意見を伝える正々堂々とした姿が、評価に繋がる時です。また、夢や希望、叶えたいことも、口にすることで実現に向かう暗示です。なぜそれがやりたいのか、どういう風に実現したいのか、たくさん語りましょう。共感や賛同も得られ、自然と仲間も集まり、支援者にも恵まれるはずです。特に、損得勘定や、私利私欲ではなく、正義のために信念を貫くような行動に、注目が集まります。信念を貫くこと。それが重要なポイントとなるでしょう。そういった声をあげる人が世の中的にも増え、中にはカリスマ的なリーダーも出てくるでしょう。もし、信念が共通していて、お互いの主張に共感できる人がいれば、一緒に発信していくことで、相乗効果は何倍にもなりそうです。 そして、チャレンジは、新しい分野であるほど、成功率も高まります。ずっと変化できずにいたような古い体質を変えることや、悪しき慣習を取り払うことなど、誰も手を付けられなかったようなことにも今こそチャレンジする時です。もっと良い環境を求めて、自分が正しいと思うことを信じて、突き進みましょう。

 

〈逆行時の運勢〉

牡羊座で木星が逆行している時は、自分にとっての正義が、誰かにとっては悪となってしまうこともありそうです。あるいは、良かれと思った行動によって、調和の取れていた環境をただかき回してしまっただけとなってしまうことも。やっかいなのは、それが「善意からくる行動」であるということです。自分自身の行動に関しても、それが独りよがりではないかと、一度立ち止まって考えてみることで、トラブルを防ぐことができるでしょう。逆に自分がそういった善意に振り回されてしまったときは、中立的立場で、冷静な対応を心がけると良いでしょう。

 


 

牡牛座の木星

〈順行時の運勢〉

牡牛座の木星が象徴するのは、財運です。 この時期は、経済が大きく回ることで、社会がより活性化されるといえるでしょう。人々の価値観も、物質的な豊かさに重きをおく傾向が高まりそうです。様々な「豊かさ」が、人々の幸福度に大きく影響を与える、そんな時期です。 まず一つには、自分の収入や財産に関する意識を高めることで、より一層情報も入ってくるようになり、財運を活性化することができます。意識をすることは、知識欲にも繋がるでしょう。ひとつ知ることで、さらに次のステップが気になるようにもなります。それらが知識や経験となって蓄積され、センスとなって一気に発揮されるのです。そうすることで、最終的には普段は気付かないようなビジネスチャンスに目がいくこともあるでしょう。それが、財運の可能性を最大限に広げる木星の運気を、うまく掴むということです。 また、形に残らない贅沢に対する価値観も高まります。美味しいもの、豊かなサービス、記憶に残るイベント、旅行、など、その一瞬を切り取る心の豊かさに対する出費を惜しまないことが、幸福感に繋がるでしょう。消費は経済を回す一番のカンフル剤でもありますから、社会が華やぐ時期となりそうです。それぞれが価値を感じる豊かさに投資することは、社会を回すだけではなく、それぞれの内面を豊かにしてくれます。それは目に見えない「財産」となり、あなた自身の可能性を広げてくれるでしょう。

 

〈逆行時の運勢〉

牡牛座で木星が逆行している時は、散財に注意が必要です。自分の許容範囲を冷静に把握しておかないと、金欠に苦しむことになりかねません。特に、ローンやクレジットカード払いには注意が必要です。自分で思っている以上に使っている可能性が高いので、レシートを必ずもらうようにして、簡単な家計簿アプリなども活用し、収支を把握しておきましょう。また、やみくもに欲望に任せて手を出すのはお勧めできません。今お金をかける価値があるのか?一度立ち止まって考えてみてください。

 


 

双子座の木星

〈順行時の運勢〉※2024年5月26日〜10月8日・2025年2月5日〜6月10日

双子座の木星が象徴するのは、コミュニケーションと知性です。 知的分野の盛り上がりが見られ、新たな発見や発明なども期待できそうです。知的好奇心の高まりと同時に、マルチな活動が流行してきます。仕事のあとの習い事や、ダブルワークなど、興味のあることへのフットワークはどんどん軽くなりそうです。また、そういうアンテナをしっかり張って、空いた時間を有効活用していくことで、学びを深め、資格を取るなど、自らのスキルアップが望めます。この時期にしっかりとレベルアップし、次のステップを目指していきましょう。また、それを発信していくことで、まだ知らない分野の情報が入ってくることも。未知の分野へのチャレンジが広がっていくチャンスです。ニュートラルな気持ちで、一歩を踏み出してみてください。 また、人々の興味を掻き立てるような情報が社会をにぎわし、競合との差別化こそが、一歩抜きんでるポイントとなる時です。誰かと同じではなく、一味違った付加価値のようなものに、注目が集まるでしょう。 まさに「情報戦」ともいえる時期ですが、ある特定の情報と決めて追い求めるより、一見何のつながりも無いようなことでも、興味を感じたら飛びついてみることが開運のポイントです。雑学のようでいて、意外なところで繋がりが出てくる可能性もあります。選り好みせず「知ること」自体を楽しみましょう。

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また、今回の双子座木星期に送るメッセージとして、私はこの「ワンドの4」と「審判」のタロットを選びました。この時期には『楽しく過ごせる人と居場所を作る』ということ、そして双子座の好奇心を実行するための『決断力する意志』を持つことの重要さを伝えています。

双子座木星期におくるタロット

そして、この双子座木星期のお守りとして、愛と神聖性を高める石と言われているピンクのクンツァイトを使用したブレスレットもご用意しています。「正義=女教皇」のように知恵と穏やかな心を持ちながら、「女帝」のように自分の欲しいものを得て、理想的な女性へとなっていく…そんな願いをこめたブレスレットに仕上がっています。こちらもぜひお守りとして身につけていただければ幸いです。

愛と精神性 正義ブレスレット 2024

 

〈逆行時の運勢〉※2024年10月9日〜2025年2月4日

双子座で木星が逆行している時は、情報の真偽を見誤ってしまう恐れがあります。ちょっと聞きかじったことを、あたかも自分が考えたように知識をひけらかしてしまうことで、信用を失ってしまう場合もあるでしょう。知らないということを必要以上に恥ずかしく思うことはありません。情報に踊らされることで、結果的に自分の評価を下げてしまったり、活躍の場を狭めてしまったりする恐れがありますから、その期間の情報収集には注意が必要です。特に又聞きの情報を鵜呑みにしないよう、気を付けてください。

 


 

蟹座の木星

〈順行時の運勢〉

蟹座の木星が象徴するのは、人望です。人との繋がりこそが、この時期の開運ポイントとなるでしょう。 特に重要視すべきは、身近な人との深い繋がりです。家族との関係はもちろん、幼少の頃からの長い付き合いなどがあれば、大切にしてください。心を許せる限られた仲間やパートナーとの絆を深め、守り育てることで、内面が安定し、自己肯定感が高まるでしょう。自分が安定して初めて、周囲への愛情を持つことができるのです。その好意の連鎖は、幸せなコミュニティに繋がり、幸運のサイクルが広がります。 また、何かを始めるにあたっても、信頼できる仲間の存在が大きく影響する時です。まずはチームを組むことからスタートしましょう。メンバーはもちろんのこと、その関係性を構築することができれば、プロジェクトはもう成功したも同然です。チームの結束を固めれば、そこからは色々なことがトントン拍子に発展していくはずです。短期間での目標達成も、夢ではないでしょう。 意識するのは「相手の感情」です。周囲に自分の居心地が良い人を集めるのではなく、自分が周囲の人にとって心地よい存在になることを考えましょう。自然と波長の合う人が集まり、結果としてあなたにとっても居心地のよい最高のコミュニティができ上がるのです。お互いにとって良い影響を与え合う関係を築くことを意識すれば、運気は良い方向へと勝手に回り始めるはずです。

 

〈逆行時の運勢〉

木星が蟹座で逆行している時は、「情」と「依存」をはき違えてしまう恐れがあります。お互いに良い影響を与え合うことができる関係ではなく、いつの間にか相手に依存してしまったり、相手の為を思うあまりやり過ぎて相手をダメにしてしまったりといった、負の関係性から抜け出せなくなることも。それは、家族間や恋人だけでなく、単なる友人や、職場や学校での人間関係においても同じです。軸足は常に外に置いて、相手にのめりこみ過ぎないこと。人との距離感に気を付けたほうが良い期間となりそうです。

 


 

獅子座の木星

〈順行時の運勢〉

獅子座の木星が象徴するのは、エンターテイメント性。注目を浴びれば浴びるほど、実力以上の力を発揮することができそうな時期です。 この時期は、多少の演出も入れながら、自分をブランディングしていくことを考えてみましょう。全くのウソでは意味がありませんが、自分のウリとなる部分を見極め、それをどのように魅せるのが効果的か、どのような切り口でアピールするのか、そういった戦略こそが、この時期の木星パワーを味方につけることに繋がります。自分に対する注目度と、自信は比例し、ますます輝きを増すでしょう。また、そういった人にこそ、チャンスは集まります。いかに早く自分の強みを発見し、魅せ方を見つけることができるか、それが、この時期社会的に大きく飛躍するための大事なポイントだといえるでしょう。 それは、仕事やスキルアップ、収入などに直結するようなことに限りません。どちらかというと、遊びの延長のような「楽しい」を突き詰めた娯楽的なことを、率先して行ったり、フットワーク軽く参加したり、してみましょう。その中で、自分はどんな役割を担うことでこの「楽しい」空間を盛り上げることができるのか、考えてみましょう。そこから注目度もアップし、大勢の中の一人として、埋没するのではなく、輝きを放つ存在となることができるのです。

 

〈逆行時の運勢〉

獅子座で木星が逆行している時は、自己アピールが悪目立ちしてしまう恐れがあります。単なるスタンドプレーとなってしまい、周囲になじまず、孤立してしまう場合があるでしょう。そういう時は、周囲が見えていない時です。人との関わりの中で、自分が一番貢献できる部分は何かを考えてみてください。自分が目立つことだけを考えていては、運気の負のスパイラルから抜け出せません。周囲から認められてこその、注目度です。逆行の期間は、どちらかというと全体を押し上げるための行動を考えること。それが結果的にあなたの評価をあげてくれることでしょう。

 


 

乙女座の木星

〈順行時の運勢〉

乙女座の木星が象徴するのは、秩序とモラル。良識のある行動こそが、開運のポイントとなるでしょう。 やりたいこと、目標とする姿、希望や野望、それぞれにあるとは思いますが、まずは社会の秩序やモラルの向上あってこその実現です。意表を突いたアイデアや情報を制し集団から抜きんでるということが盛り上がる時期もありますが、この時期は、そういうことでは大成することはできないでしょう。混乱を招くだけで、卑怯な方法だととられてしまう恐れもあります。正々堂々と、整った環境で勝負することが、社会全体の安定となり、全体の活性化ともなることでしょう。 チャンスは「求められる場所」にあります。社会の一員として、自分に求められる役割を探してみましょう。もしかしたら、得意だと思っていることや、好きなこととは違っているかもしれません。しかし、与えられた場所や役割、勧められることに、一度チャレンジしてみてください。貢献度が評価され、結果的に成功を掴むことができる暗示です。自分の新たな才能に気付くきっかけとなるかもしれません。 また、物事を進めるにあたって重要なポイントは「詳細な分析」です。ノリや勢いでは、成功まで突き進むことはできません。現実的な視点で、実現可能なプランを組み立てましょう。それが「必要であるか」を考えることで、しっかりとした判断ができるでしょう。

 

〈逆行時の運勢〉

乙女座で木星が逆行している時は、頭でっかちでなかなか話が進まないといったことがあるかもしれません。マイナス面ばかりを挙げすぎると、一歩を踏み出すことすらできなくなってしまいます。ある程度落としどころを見つけて、一番リスクが少ないプランを選ぶ柔軟さを心がけてください。また、一度始めたことは、何があっても最後まで頑張らなくてはいけないというムードに、押しつぶされてしまう恐れもあります。周りが見えなくなってしまう場合があるので、ハードワークには気を付けてください。

 


 

天秤座の木星

〈順行時の運勢〉

天秤座の木星が象徴するのは、協調性やバランス感覚。客観性が、開運のポイントです。 争いを良しとせず、平和的なムードが漂う時期で、人々の善意が注目されるでしょう。つまり、出る杭は打たれるという傾向にもあるのですが、あからさまなバッシングにあうというよりは、居心地の悪さを感じてしまうといった状態かもしれません。この時期は、一人目立とうと自己主張するよりも、周囲の和を取り持つような姿勢に、評価が集まります。また、色々な人を巻き込んで取り組むことで、大きく発展していくことができるでしょう。 この時期は、多くの人が良いと感じるようなものが流行する気配です。尖ったものや、個性的なもの、一部の人にしかウケないようなものは、広まりにくい傾向です。美や道徳観といった、ある種普遍的なものや、時には古典的なものに注目が集まりそうです。 また、何かを成し遂げたいと思うならば、トリッキーな手段は選ばず、公正な手段で正々堂々と戦いましょう。自然と、周囲に賛同してくれる人が集まり、仲間が生まれる時ですから、補い合い、助け合い、自分ひとりでは成し遂げられないような大きなことを、達成できる運気です。人々の善意を信じ、周囲に感謝する気持ちを大切にすることが、この時期大きくステップアップするための重要なポイントです。

 

〈逆行時の運勢〉

天秤座で木星が逆行している時は、その善意が搾取されてしまう恐れがあります。「やりがい搾取」という言葉も生まれましたが、良いように使われるなど一方的な関係に陥ってしまう可能性があるので、相手に合わせ過ぎないことが、重要です。あくまでも基準は、自分が「やりたい」と主体的に感じること。相手が望むことを頑張るというスタンスは、マイナスの状態に陥った時、相手のせいにしてしまったり、自分だけ頑張っているような気持ちにもなります。共感は大切にしつつも、自分のために行動するというその一点を、忘れないでください。

 


 

蠍座の木星

〈順行時の運勢〉

蠍座の木星が象徴するのは、強い信念と隠された真実。 心の奥深くにある潜在的な意識や、今までタブーとされてきたような分野に、チャンスの兆しです。もしかしたら、目をそむけたくなるような、過去の過ちや大きな被害など、そういったことに向かい合うことも必要となるかもしれません。しかし、どんなことであっても、信念を持って取り組むことで、昇華される暗示です。人々が避けてきたようなジャンルに、今こそチャレンジしてみる時なのでしょう。そこにこだわる自分なりのポイントがあるのならば、結果として、奇跡ともいえる成功を収めるはずです。 また、潜在意識や深層心理と向き合うことで、他人との心の交流も深まります。シンパシーを感じる相手との結びつきは、相当強固なものとなるでしょう。何かを成し遂げたいと思うならば、想いを共有できる仲間が不可欠です。そしてその共有する想いは、漠然としたものではなく、かなり絞り込んだピンポイントなことであるほど、成功率は高まります。多くの人が賛同してくれるようなものでなくても構いません。むしろ、少数であっても、深い共感と強い支持を集めることができれば、それは大きく化ける可能性が高いでしょう。自分の心と向き合い、テーマを見つけてください。 そしてその深層を見つめる目は、市場を読む力にも繋がります、その洞察力を活かして、財を成すこともできそうです。

 

〈逆行時の運勢〉

蠍座で木星が逆行している時は、心の奥を分かち合いたいという気持ちが強すぎると、それが支配欲にも繋がります。関係性が深まれば深まるほど、その不健全さが増してしまうので、強い想いがうまく通じない場合、暴力的な解決を求めてしまう可能性もあるのです。あるいは、恋人や親友、ソウルメイトといった強い関係性に依存すると、排他的になり、周囲から孤立してしまうことも。まずは自分の過去や心と向き合うことを大切にしてみましょう。逆行の時は、周囲の様子を客観的に見つめることができる、良い距離感を意識してください。

 


 

射手座の木星

〈順行時の運勢〉

射手座の木星が象徴するのは、開拓の精神。また、木星は射手座においてその性質を強く発揮するので、上手に波に乗ることができれば、運気拡大のスピードも規模もけた違いでしょう。 この時期、気が乗らないことや、無理しないといけないことを、頑張る必要はありません。自然体で、恵まれる時ですから、社会的に評価されることと、自分の興味関心が合致することにおいて、生き生きと活躍することができるでしょう。趣味が実益を兼ねるといったこともありそうですね。初めから損得ありきで行動しないほうが、結果的に良い流れを掴むことに繋がりそうです。 また、ものごとの裏を読まないこと。社会を斜に見るような視点を持たず、素直な言動を心がけることが、成功のポイントです。ポジティブな言動が、良い運気の流れを呼び込みますから、ものごとの良い面を見つけるよう心がけてください。 そして、チャレンジすべきジャンルは、まだ誰も手を付けていないこと。とはいえ、新しいジャンルを探そうとするよりも、興味のままに突き進むことが大切です。周囲を気にする必要はない、ということです。また、世界へと目を向けることで、可能性はさらに広がります。偏見を捨て、ニュートラルな気持ちでニュースなどを知識として蓄えていくことで、色々な視点を持つことができるはずです。

 

〈逆行時の運勢〉

射手座で木星が逆行している時は、楽観的になり過ぎることで、地に足がつかないほど、意識が広がり過ぎてしまう恐れがあります。実現性の全く無い夢に突き進んでしまったり、万能感が高まり過ぎて収拾がつかなくなってしまうこともあるでしょう。先のことを意識しすぎるあまり、目の前が見えなくなってしまうことが原因です。そういう時は、過去の自分や、今現在の自分を客観的に見つめなおすことです。そこから大きく乖離するのではなく、地続きの未来が繋がっているのだということを意識してください。一歩一歩、着実なプランニング力が試されるでしょう。

 


 

山羊座の木星

〈順行時の運勢〉

山羊座の木星が象徴するのは、伝統。「古き良き」を守る姿勢と、一般常識を大切にすることが、開運のポイントとなるでしょう。 この時期、忘れてはならないのは、先人への感謝や尊敬です。先輩的立場の人達への感謝はもちろんですが、今ある環境など、当たり前にあるようなものにも目を向けてみてください。思い上がったような言動は、輪を乱すだけでなく、あなた自身への評価も下げてしまいます。気を付けてください。 また、社会の中の一員だという意識が、運気拡大のきっかけとなる時期ですから、組織力を生かしたシステマティックなやり方が効果を生みます。チームを組織し、適材適所を活かした配置で、それぞれが能力を発揮することが、全体の成功に繋がるでしょう。大切なのは、全体の利益を考えた行動を心がけること。それは、目先の利益には繋がらないかもしれません。しかし、巡り巡って個人のスキルアップにも繋がり、大きな成功を掴むこともできそうです。即効性はありませんが、コツコツと一歩ずつ積み上げる真面目さこそが、この時期の開運の秘訣です。 何かを成し遂げたいと思うならば、まずは事例研究から始めましょう。過去の教訓を生かし、成功のヒントをもらって、良いスタートを切ることができるはずです。既にある良いシステムをうまく活用することも、プロジェクトの成功に繋がります。

 

〈逆行時の運勢〉

山羊座で木星が逆行している時は、その真面目さがアダとなってしまう恐れがあります。 組織を大切にするあまり、その目的や意識の共有を忘れてしまうと、ただのシステムとなってしまいます。形を守ることを考え過ぎると、全体への思いやりが薄れてしまい、ルールや常識にばかり囚われてしまうこともあるでしょう。信念がから回っては、組織は上手く機能しません。組織やシステムとは、あくまでも目的達成のための効率の良い仕組みだということを忘れずに、人をしっかり見て、公平性や透明性を心がけてください。目的と手段が入れ替わってしまわないよう、気を付けたいですね。

 


 

水瓶座の木星

〈順行時の運勢〉

水瓶座の木星が象徴するのは、理想。何かを成し遂げたいと思うならば、まずは理想を掲げることが開運のきっかけとなるでしょう。 安定は時に停滞を生みますから、この時期はその突破口を探し、変化を恐れず行動することが、飛躍へと繋がります。例えば、システムや枠組みといった、当たり前に存在するものに対する違和感や疑問を、そのままにしておかないこともひとつです。多くの人が、疑問にも思わなかったり、どうしたら変わるのかわからず多少諦めたりしているようなことに対して、こうありたいという形に向かって一歩踏み込んでみることで、色々なことがうまく回り出す可能性大です。 また、これまで蓄積してきた経験値に則したやり方は、失敗も少なくなるかもしれませんが、それ以上でもそれ以下でもありません。場合によっては、過去のデータが全く役に立たない状況もありそうです。そういう時にアイデアを出し合い、新しい方法を生み出していくことで、革命を起こすこともできるでしょう。今までにない新しいスタイルが見つかりそうです。 さらに、理想を同じくする仲間にも恵まれる暗示です。今まで関わらなかったようなタイプの人とも、話が合うというだけで意気投合できる時期です。せっかくのチャンスを活かして、人脈の幅をどんどん広げていきましょう。自分の殻を破る、絶好のチャンスです。

 

〈逆行時の運勢〉

水瓶座で木星が逆行している時は、ただ「古い」というだけで悪としてしまう傾向があります。現実に対する不満が、間違った方向に向けられてしまうと、それは単なる反抗であり、反逆となってしまうでしょう。無駄に争いを生むだけで、良い方向には向かいません。古いものを壊すことだけが目的となってしまうと、その先には何も残らなくなってしまいます。最終的な理想形をしっかりと描き、それが皆の利益となるのかを、考えてみましょう。新しいことを追い求める一方で、意見の異なる相手へのリスペクトを忘れないことが大切です。

 


 

魚座の木星

〈順行時の運勢〉

魚座の木星が象徴するのは、奉仕の心と共感。 誰かの「困った」を解消するところに、チャンスが広がる暗示です。アイデアグッズのようなものはもちろん、「もっと世の中が便利になるように」という想いが、一歩抜きんでるポイントになります。とはいえ、自分や身近な人が困っていることでもなければ、気付くことも難しいでしょう。立場が違う人のことをいかに想像することができるかがカギといえますね。 また、弱い立場の人のことを考えた視点から見ると、気付きが大きいでしょう。競争が発展を生む時期もありますが、今はその軋轢がむしろ争いや対立を生む恐れがあります。全体の幸福を考えることで得られる心の安定によって、社会全体が落ち着きをみせます。それぞれが自分の役割を果たし、レベルアップすることができるでしょう 何かを成し遂げたいと思うならば、まず自らの利益は置いておいて、誰かのためを考えて動いてみることです。見返りを求めない、奉仕の精神が、開運のポイントとなります。行動が、すぐに大成功となるような盛り上がりはありませんが、誰かを助けようと起こした行動が、巡り巡って自分の為にもなるはずです。

 

〈逆行時の運勢〉

魚座で木星が逆行している時は、その共感力が災いし、自分の意志や気持ちがわからなくなってしまう恐れがあります。他者の影響が強すぎると、それが自分の希望でもあるように思えますが、ただ引きずられてしまっている可能性もあります。客観性を心がけましょう。その行動が一体何をもたらすのか、それは誰の為なのか、相手の気持ちを勝手に決めつけていないかについても、冷静に考えてみてください。 また、周囲の人の気持ちを慮ることによって、他人にどう思われているかが気になりだして、身動きが取れなくなることもあるでしょう。逆行の時期は、一旦負の感情に囚われるとそれに振り回されがちですから、一歩引いて論理的に状況を分析するよう心がけると、自分を見失わずにいられそうです。

水星の逆行

 

私のカレンダー「STELLA’S TAROT CALENDAR」には、水星の逆行期間が記載されています。水星は知性やコミュニケーションを司る天体で、いかに豊かに、そして円滑に人とコミュニケーションしていくのか、というパワーを左右する星でもあります。

今は「風の時代」そして「デジタル社会」。この星の影響を現実的に感じる機会も多いことでしょう。皆様も、重要な星としてぜひ注視していてください。

 

|水星は「太陽」のパワーを助けてくれる星

水星には、【思考や情報・人とのコミュニケーション】に関することが表れています。そしてそれらは、太陽が示す【自己実現】を助けるための能力。日常で、さらには人生において、物事を順調に、スムーズに進めるために必要なことが、水星の示す運勢に表れているのです。

【順行(じゅんこう)/ダイレクト】といって、水星がホロスコープ上で他の惑星と同じ方向に動いている状態では、知識や情報を活用し、周囲とコミュニケーションを取ることで、目的を達成しやすくなるでしょう。スタンドプレーで一人頑張ろうとするよりは、人も情報もしっかりと活用することが、成功や評価に繋がります。

 

|逆行とはどういう状態なのか

惑星はしばし、各星の公転周期の関係で他の星と逆の方向に動いているように見える場合があります。これを【逆行(ぎゃっこう)/レトログレード】といい、実は太陽系の中では月と太陽以外全て逆行するので、「惑う星=惑星」と呼ばれます。

逆行の時は「水星の影響力が阻害され、裏目に出てしまう」と考えてみてください。あるいは、「水星のパワーが遅れて発揮される」という場合もあります。

そのため、やることなすことうまくいかなかったり、なぜかトラブルに見舞われるように感じるかもしれません。時には、努力が結果に繋がらず、モチベーションを維持することが難しい場合もあるでしょう。

あまり起きて欲しくはない現象ですが、水星の逆行は年に3~4回程度、期間は3週間ほどと、割と頻繁に訪れます。必要以上に恐れず、どういうことが起こりやすいのか、どう過ごしたら良いのか、しっかり確認し、上手に乗りこなしましょう。

 

|逆行期間に起こりやすいトラブル

水星の逆行期間に入ると、「言葉」「通信」「情報」「契約/約束事」の混乱が起きやすくなります。

まず、多いトラブルが、判断ミス。それが災いし、情報をうまく使えないことがあります。例えば、情報の真偽を見抜く力が鈍り、フェイクニュースに振り回されることも。安易に拡散しないことが大切です。

仕事では、契約上の確認不足からくる損失や、業務上のミスによる機密漏洩などにも注意が必要です。特に、通信系でトラブルが起きやすく、メールの誤送信や、単純なところでは変換ミスが大問題に発展するという事態も起こりえます。夜中に作ったメールは、翌朝見直してから送信しましょう。

また、相場も荒れやすく、投資などはもちろん、身近な金銭トラブルにも気を付けて下さい。この時期は、たとえ少額でもお金の貸し借りは控えたほうがよさそうです。失言も多くなりがちなので、感情に任せた言動は控えましょう。

 

<水星逆行期間に注意すること>

・コミュニケーショントラブル
・勘違いや判断ミス
・失言
・フェイクニュースに振り回される
・契約ミス

・インターネットなど通信障害
・投資やお金の貸し借り

 

このように、良かれと思ったこともトラブルの元になってしまうことがありますが、そもそも、水星の学びは、あなたの基礎を作ってくれます。コミュニケーションが阻害されてしまう時期でも、結果がなかなか伴わない時期でも、その学びが実を結ぶ時が今ではない、というだけに過ぎません。

学びとは、知らないことを知ることです。内面の知的能力はしっかりと磨かれ、高められているのですから、目先のトラブルに惑わされずに、できることややるべきことをコツコツと成し遂げてみましょう。

 

|水星と星座について

水星を支配星に持つのは双子座乙女座。双子座は情報収集が得意で、乙女座は情報管理の才能があります。他の星座でも、水星の影響を受けやすい角度を取ると、コミュニケーションが円滑になります。
また、水星も星座の影響を受けるので、例えば牡羊座の場所にいるときは勢いのあるコミュニケーションパワーが出てきますし、蟹座の場所にいるときは愛情豊かなコミュニケーション、と質を変えていきます。

それでは、水星が各星座の場所にいる時の「順行時、逆行時」それぞれの運勢をご紹介します。

 

牡羊座

牡牛座

双子座

蟹座

獅子座

乙女座

天秤座

蠍座

射手座

山羊座

水瓶座

魚座

 


 

牡羊座の水星

〈順行時の運勢〉

牡羊座は、エネルギッシュさと大胆さが魅力。水星が順行している時は、その勢いのままにチャレンジしていくことが、さらなる成功のカギとなる運気です。目的を達成するためには、自分らしさを大切にしてください。迷ったら直観を信じて突き進むことで、道が開かれるでしょう。頭の回転が速い時期なので、様々な情報を精査し、自分に必要なものを選び取ることもできるはず。特に「最新の情報」にはツキがありそうです。人がまだ全く興味を持っていない分野であっても、自分のアンテナにビビッとくるものがあれば、ぜひ取り入れてみてください。ただし、興味はあまり長続きしないところがあります。移り変わりも早くなるので、旬をつかむ瞬発力が成功のポイントとなるでしょう。

 

〈逆行時の運勢〉

牡羊座で逆行している時は、流行りものに飛びつきすぎることで、自分らしさを見失ってしまう可能性があります。さらに、流行にも賛否の差が激しいものが多くなりがちで、何を取り入れたとしても「最善」とはなりにくいのが悩ましいところです。しかし目標を見失うと、決断できなくなってしまいます。そういう時は、焦らずに「一番大切な譲れないポイント」を見つめなおすよう心がけましょう。また、この時期は自分の言動に自信が持てなくなってしまう傾向にもあります。逆行の時期を抜けた時に後悔することもあるので、この時期の不用意な発信には注意が必要です。過去の書き込みや日記を読み返してみることで、良い気付きがあるでしょう。

 


 

牡牛座の水星

〈順行時の運勢〉

牡牛座が示すのは、現実的な価値観や経済能力です。水星が順行している時は、五感をフル活用して、価値を見定めるための観察眼が磨かれるでしょう。この時期は、損得勘定での冷静な判断、コストパフォーマンスを意識した物差しを基準にすると、何事もうまくいきやすいとき。意外なところで商才を発揮し、趣味が高じてビジネスに発展するということもありそうです。人間関係においても、持ちつ持たれつのギブアンドテイクな関係になりがちですが、人との関わりにおいては、「義理」を大切にすることで、この時期の運気を良い方向へと導くことができるでしょう。何かを身に付けたい時は、体験型のカリキュラムがオススメ。テキストやレクチャーより、実地での体験が何より効果的です。

 

〈逆行時の運勢〉

牡牛座で逆行している時は、自分の考えを主張することが難しく感じられそうです。自分が主張することで、悪者になってしまうのではないか、また、和を乱すのではないか、そういった気持ちが沸き起こりやすくなります。ですから、どうしても言葉を選んでいるうちに、気持ちが後ろ向きになってしまいます。そういう時は、聞き上手を心がけると、自然と自分の立ち位置を確立することができるでしょう。相手の出方に合わせた対応を心がけることで、自分の想いを実現するための効果的なやり方が見いだせる時です。逆行の時期は特に、人との相性や縁の大切さが身に染みて感じられるでしょう。大切にしてください。

 


 

双子座の水星

〈順行時の運勢〉

双子座が示すのは、強い好奇心。水星がこの位置で順行している時、水星の本質的な力が最も強く発揮されるでしょう。何の役に立つかは、考えなくて大丈夫。気になったことはどんどん調べて知識を広げることで、更なる好奇心が刺激されますから、ただ楽しんでいるだけで自分の可能性が広がります。また、その好奇心のアンテナは、対人関係でも大いに発揮されるでしょう。情報や、その人が直接発するメッセージをくみ取る力が高まる時ですから、コミュニケーションもおのずとスムーズになるはずです。要領よく、物事をそつなくこなしていくことができそうです。また、その蓄積された知識やデータは、ハプニングの時に威力を発揮しますから、トラブルを恐れず様々なことにチャレンジしていきましょう。

 

〈逆行時の運勢〉

双子座での逆行においては、雑多な知識が、対人関係の邪魔をすることがありそうです。情報を仕入れすぎることで、目の前の本質を見誤ってしまう可能性もあります。他人によるうわさ話や、風評に惑わされてしまうこともあれば、本人のウソに騙されてしまうことも。何が本当かわからず、人との会話に苦手意識を感じた時は、そのとき感じたことや情報を、文字にしてみると良いでしょう。直接のコミュニケーションに迷う代わりに、文才に恵まれる時期でもあります。日記などで自分の気持ちを整理することはもちろん、仕事でもしっかりと報告書として状況や考えを伝えることが、最も正しく伝わるでしょう。

 


 

蟹座の水星

〈順行時の運勢〉

蟹座の特徴は、記憶力と、勤勉さ、そして模倣性。特に、教えられたことの定着と、習ったことの習得にパワーを発揮できそうですから、コツコツと身に着けられるようなことをするのに適した時期になります。例えば、語学の習得や、歴史や文化について学んだりすることは、自分でも驚くほどスムーズに進みそうです。この機会に、仕事に役立つ資格にチャレンジしてみるのも良いでしょう。また、模倣の技術が生かされるような芸術や技術の分野でも、能力が開花する暗示です。新しさや独自性を求めるよりも、お手本や前例があることにおいて有利に働く時ですから、スクールなどをうまく活用すると、より一層効率的に学ぶことができます。ただ、人間関係においては、相手の心情が自分のことのようにシンクロする場面も。負の感情に引きずられるとやっかいなので、ポジティブな関係を心がけましょう。

 

〈逆行時の運勢〉

蟹座での逆行の時は、記憶力を使うことがポイントになります。プロジェクトにあたる場合には、念入りに確認して覚える丁寧さが重要になるでしょう。物事が思ったように進まない時があったとしても、焦ったり、自分のペースを崩すようなやり方に流されたりせずに、確かな記憶や知識を頼りに、丁寧な対応を心がけましょう。また、家族仲に関して、注意が必要です。近い関係だからこそ、遠慮のない言動がキツく感じられることもありますので、思いやりを忘れないことが大切。人間関係では全般的に、感情的な言動がトラブルの元となります。カッときた時こそ、深呼吸を。

 


 

獅子座の水星

〈順行時の運勢〉

獅子座は、自分をアピールする能力を象徴しています。獅子座で水星が順行している時は、自分の考えや魅力を積極的に伝える行動が、運を引き寄せます。周囲に自分の希望や目標を公言しておくことで、自然と競争率がダウンする、という幸運もありそうです。また、その目的などをしっかりと説明することで、周囲の理解が得られやすかったり、賛同や応援が得やすかったりする時です。いかに自分が主導権を握るかが、物事をうまく運ぶためのカギとなるでしょう。また、SNSのチェックや、友人・知人との会話の中から、流行やムードを感じ取ることで、チャンスを見出せる時です。自らもどんどん発信していきましょう。

 

〈逆行時の運勢〉

獅子座で水星が逆行している時は、過剰な自意識を持て余してしまうかもしれません。高すぎるプライドが邪魔をして素直になれなかったり、周囲の評価が気になり過ぎてしまったりすると、あなたの良さが迷走してしまう恐れがあります。自分に関するウワサ話を気にしないようにすることが大切ですから、デジタルデトックスや、一人の時間を大切にすることで、この時期を乗り切りましょう。また、この時期は特に「人の話を聞かない」ことがトラブルのもとに。何事もまず、相手の意見を聞いて、いきなり反論せず、一度飲み込んでみるようにしてみましょう。自分勝手な主張や、単なるワガママになっていないか、考えた上での言動を心がけてください。

 


 

乙女座の水星

〈順行時の運勢〉

乙女座の水星は、正確で的確な観察力や認識能力を示します。乙女座で水星が順行している時は、物事を順序だてて計画的に遂行することが、成功のポイントとなります。プロジェクトにあたる時には、まず問題点を整理したり、目的を明確にしたりと、事前の情報整理をしてみましょう。それだけで、かなりの部分が固まります。人間関係では、礼儀と常識を重んじた対応を心がけることで、評価が高まる時です。親しい仲であればあるほど、思いやりをもって、相手の為を思った行動をするようにしてください。ただ、真面目さや正確さを求めすぎると、融通がきかなくなってしまうことも。他人のミスを必要以上に責めないことが大切です。

 

〈逆行時の運勢〉

乙女座で水星が逆行している時は、真面目さや正確さを求める傾向が必要以上に高まり、周囲に対して批判的な態度が多くなりがちです。愚痴や批判ばかりになると、場の空気が悪くなってしまいます。良かれと思ったアドバイスも、効果的には相手に届かなくなってしまいますから、この時期は思ったことをすぐ口にするのは止めておきましょう。案外、トラブルのもとは基本的なところにありそうです。表面的な所にとらわれずに、物事の根本を見直してみると、解決のヒントが見つかるでしょう。また、雑然とした環境が運気ダウンに繋がる暗示も。まずは、デスク回りや自分の部屋を整理整頓してみましょう。不用品も処分し、スッキリすることで滞っていた問題が動き出すかもしれません。

 


 

天秤座の水星

〈順行時の運勢〉

天秤座の水星は、コミュニケーション能力の象徴です。人との付き合いが大きく影響するでしょう。天秤座で水星が順行している時には、対人関係から得る情報がいい影響を与えてくれる暗示です。この時期は、客観的な判断力や、洞察力に長けてくる傾向があるので、周囲の和を調整するよう心がけることで、自然とあなたの周囲によい縁が繋がっていくとき。縁が縁を呼び、チャンスも情報も広がりを見せることでしょう。プロジェクトの進め方は、チームを組むことが吉となります。適材適所を見極め、お互いが補い合う良いチームを作ることができそうです。自分に関係のない分野でも、ピンときた人同士をつないだりすることで、縁が巡ってくることもあります。異業種交流会などには積極的に参加していきましょう。

 

〈逆行時の運勢〉

天秤座で水星が逆行している時は、人間関係における「すれ違い」に注意が必要です。認識の違いや、言った言わない、間違った情報、などによって、自分でも気が付かないうちに、大きくすれ違ってしまう可能性があります。特に仕事上でそうなってしまうと、重大な損失に繋がりかねないので、契約やプロジェクトスタートなどの際には誤解が無いよう細かいところまで確認を。また、恋愛関係においてもすれ違いや誤解は問題となりそうです。二人の間だけではなく、周囲との関係がトラブルに発展する恐れもあります。過去の恋人やトラブル関係があった人などとの再会には、特に注意が必要です。

 


 

蠍座の水星

〈順行時の運勢〉

蠍座の水星は、洞察力と一点集中の集中力。蠍座で水星が順行している時には、興味のあることに集中することで効果が上がるでしょう。直観力を信じて、これだと感じることに絞って知識を深めていくことで、その制度は上がり、スペシャリストになることも夢ではありません。そのためにも、雑多に色々な情報を仕入れたり、やみくもに人脈を広げたりしないよう注意しましょう。人間関係においては、キーワードから数珠繋がりに広がるネットワークが、大きなチャンスに繋がる暗示です。その場の空気を盛り上げるためのお世辞や、いい加減なノリは必要ありません。真摯に向き合い、誠実な関係を心がけることで、その繋がりは確かなものとなるはずです。何事も周囲に惑わされる必要はありません。自分を信じて突き詰めましょう。

 

〈逆行時の運勢〉

蠍座で水星が逆行している時は、集中力がアダとなる場合があります。間違った方向へと暴走してしまうことが無いよう、客観的な視点や、周囲の助言に耳を傾ける余裕を忘れないでください。逆に、数字やデータにこだわり過ぎてしまうと、本質を見誤ってしまうこともあります。事実として見えていることがあると、どうしてもそれに引きずられてしまうところがありますが、それだけでは計れないものを、総合的に判断することが重要です。恋愛では一人の人に固執しすぎて、失敗する恐れもあります。頭でわかっていても、気持ちが暴走してしまうこともありますから、時には立ち止まって、自分の言動を振り返ってみましょう。

 


 

射手座の水星

〈順行時の運勢〉

射手座の水星は、向学心の象徴です。射手座で水星が順行している時には、興味を持った分野をトコトン突き詰めることで、学びが深まる暗示です。知りたいと思ったときが始め時です。費用やタイミングなど、あれこれ考えずにとりあえずチャレンジしてみることが、可能性を大きく広げてくれます。ただ、逆に興味が無いことには一切頑張れない傾向も。受験や必要な資格取得など、どうしても取り組まなければならないことがある場合には、必要以上に苦戦する可能性もあります。そんな時には「学び方」を模索してみましょう。スクールや通信教育、実地研修といった学ぶスタイルはもちろん、興味が湧いてくるジャンルやテーマを探しながら、色々な方向から取り組んでみるのがいいでしょう。

 

〈逆行時の運勢〉

射手座で水星が逆行している時は、興味が散漫になってしまいがちです。そのため、あれこれ手を出すわりに、何も身につかないといったことにもなりかねません。経験も知識も蓄積せず、自分では体験したつもりが、実態が伴わないので、実力を過信してしまう恐れもあります。安易に手を出して失敗してしまうことの無いよう、いつもより気を引き締めて、視野を広くもつよう心がけましょう。特に、ショッピングにおいて失敗が増えてしまう傾向にあるので、注意が必要です。衝動買いは後悔のもと。さらに通販の中でも、海外のものを買ったりする時には、細部までしっかり確認し、慎重にことを進めるよう心がけてください。

 


 

山羊座の水星

〈順行時の運勢〉

山羊座の水星は、論理性や合理性を示し、現実的な判断力の象徴です。山羊座で水星が順行している時には、ムダを徹底的に排除するプランニングが、成功ポイントとなります。目標達成のためには、いかに用意周到な計画を立てるかが重要です。準備はもちろん、周囲への根回しも抜かりなく進めること。そして最後の決め手は「タイミング」。忍耐強くコツコツと努力を積み重ね、ここぞというチャンスを待ちましょう。人間関係においては、無理に人脈を広げる必要はありません。自分にとって本当に大切な人とのコミュニケーションを、丁寧に積み重ねることが重要です。特に、仕事仲間との間では「信頼」を大切に。私情は挟まず、礼儀や誠実さを忘れず、丁寧に接してください。

 

〈逆行時の運勢〉

山羊座で水星が逆行している時には、慎重さに磨きがかかり、一歩が踏み出せなくなってしまう恐れもあります。確認作業に無駄に時間を取り過ぎてしまったりと、効率が下がることもあるでしょう。しかし、この時期はそのくらいでも良さそうです。仕事では特に、うっかりミスが多発する暗示ですから、注意が必要です。単純なミスからくる失敗で、人間関係までギスギスしてしまう可能性があります。自分の役割に責任感を持つことで、意識も変わってくるでしょう。ほんの少しの手間を惜しまず、きちんと確認することで、防げるミスがほとんどです。手を付けていなかった書類の整理なども、ミス防止の助けとなるでしょう。

 


 

水瓶座の水星

〈順行時の運勢〉

水瓶座の水星は、独創的な発想力やひらめきの象徴です。水瓶座で水星が順行している時は、周囲の評価を気にせず、思いつくまま進むことで、道が開けるでしょう。今までの常識や固定概念を、一度全く考えずに、心に浮かんできたことを大切にしてみてください。規則やルール、既存のやり方などでは突破できなかった問題に、活路が見いだせるかもしれません。周囲の人とのコミュニケーションにおいても、顔色をうかがったりするより、まず自分の想いやアイデアをアピールしてみましょう。そうすることで、自然と賛同してくれる仲間が集まります。そして、良い刺激が得られるのが、インターネットでの情報収集。一人では思いつかないような発想のヒントも期待できます。

 

〈逆行時の運勢〉

水瓶座で水星が逆行している時は、実現性の低い言動が増えてしまいがちです。目標というより、夢見がちな願望を抱いてしまい、行動も迷走してしまうかもしれません。この時期に大きなことに取り掛かるのは、辞めておいたほうが良さそうです。チャンスの時まで温めておきましょう。また、パソコンやスマホの不調により、大切なデータの紛失や、メール・メッセージの不達といったトラブルが起こる恐れもあります。バックアップは確実に。また、SNSなどで、不用意な発言による炎上にも気をつけましょう。匿名に安心せず、自分の発言には責任を持ち慎重になることが、トラブル回避のポイントです。

 


 

魚座の水星

〈順行時の運勢〉

魚座の水星は、人並外れた直観力の象徴です。水星が魚座で順行している時には、データや数字以上に、感覚や空気といったものを大切にすることが、成功に繋がる暗示です。人々の心を打つのも、実感のこもった「心からの想い」です。いかに共感を得るかが、人望に繋がります。仕事など、チームプレイにおいては、まず理念や目標を掲げることで、モチベーションがアップするでしょう。また、芸術的な分野に、勝機が見いだせる時期でもあります。これまで注目されていなかったような芸術分野に、スポットライトが当たることもありそうです。何かピンとくることがあれば、ぜひチャレンジしてみましょう。新しい才能が開花する可能性が高そうです。心の声に従うことが、運気アップのポイント。

 

〈逆行時の運勢〉

魚座で水星が逆行している時は、あいまいな物言いが、誤解を招くことが多くなりそうです。話しているうちに論点がずれてしまい、要点が不明瞭になりがち。しっかりと話の着地点を決めて、ブレないような話し方を心がけましょう。また、自分では意図していなくても、結果的に相手に誤解させてしまい、だましたようになってしまう場合もあります。「相手はわかっているだろう」と思うことでも、きちんと細かく認識をすり合わせることで、ズレが修正できるでしょう。逆に、自分が詐欺に合い、だまされる恐れもあります。コミュニケーションは慎重に行い、何か行動に起こす前には、第三者と改めてよく確認してください。

牡羊座

牡羊座

夜空に浮かぶ牡羊座は唯一の二等星、ハマル以外は三等星以下の星が多く、それほど明るい星座ではありません。古代は牡羊座に春分点があり、そこに太陽が到達したときが一年の始まりとされていました。そのため占いでは牡羊座が第一の星座として現れるのです。

牡羊座のギリシャ神話を紹介しましょう。
テッサリアの王様にはプリクソク王子とヘレ王女という子どもがいました。しかし後妻が子どもたちを邪魔に思い、悪巧みをして子どもたちを生贄として奉げようとします。まさに儀式が始まろうとした瞬間、黄金の羊が現れ、プリクソク王子とヘレ王女を背中に乗せて飛び立つのです。しかし羊があまりにも早いスピードで走ったため、妹のヘレは海に落ちてしまいます。生き残ったプリクソスはコルキスに運ばれ、感謝の印として黄金の羊をゼウスに奉げました。金色の毛皮は木にかけられ、昼も夜も眠らない火を吹く竜に守らせていましたが、最後は勇者イアソンが手に入れます。それを天に引き上げたのが牡羊座とされています。

支配星が火星の牡牛座は、熱い情熱のエネルギーをもつ。

牡羊座の持つパワーは自己の覚醒のエネルギーでもあると言われています。彼らの情熱は大変熱く、激しいものです。牡羊座の人は素直さと直情性を合わせもっています。嬉しい時は心から喜び、怒りを覚えたときは正直に表情に表します。年を経てクールに振る舞えるようになっても、彼らの心の中では激情が渦巻いているのです。
牡羊座の支配星は火星です。惑星はギリシャ神話の神々の名前からつけられているのですが、火星の神は軍神マルス。猛々しい印象を持った人もいるのではないでしょうか。実際に火星が意味するのは、行動力、自己表明、積極性、攻撃的とされています。

牡羊座の人は「こうしたい」という目的が生まれるとそれを実行するために、がむしゃらに行動します。達成が難しい道だろうと、邪魔する人がいようと勇敢に突き進みます。パイオニア精神を持ち、まだ誰もやったことのないことを成しえる。それこそが自分の価値を高める手段であり、自分への誇りとなるのです。
自分の願いを叶えることに熱狂的になるため、その衝動性から失敗が多いことも特徴のひとつでしょう。神話の金の羊が、プリクソク王子とヘレ王女を安全な場所へ運ぶことに夢中になり、ヘレ王女が落下したのに気付かなかったように、思考が常に主観的であり、他人への配慮に欠けるところがあるのです。


火のエレメントの牡羊座は、直感で突き進んでいく、まさに「火がついたら止まらない」タイプ。

占星術では12星座は「火」「地」「風」「水」の4種類に分類されます。これをエレメントと言います。牡羊座は火のエレメントに区分されます。火のエレメントは「直感」で動く星座とされています。なにか得することを見出したわけではないのに、これをしてみたい、と直感すると未知なる分野にも果敢に進んでいく牡羊座は、まさにその特徴を捉えているのでしょう。あなたの周囲にも、急にフルマラソンを志してジョギングを始め、短期間で目標を達成してしまった、というように、周囲の人が驚くような挑戦をやってのけた牡羊座の人はいないでしょうか。火がついたら止まらない。それが牡羊座のエネルギーなのです。

「活動宮」の牡羊座にとって大切なのは「誰よりも早く動き出すこと」。

また、占星術では、12星座の行動パターンを「活動宮」「不動宮」「柔軟宮」の3種類に区分します。牡羊座は活動宮。誰よりも早く動き出すことが牡羊座の人にとって大切なのです。ですから、ひとつの物事を達成すると、すぐに関心は別の方向に向きます。常に情熱を燃やすなにかを彼らは求めているのです。
恋愛でもその傾向が現れます。恋する人が現れると情熱的に相手を愛し、そして恋を叶えるために相手を束縛するなど思いついた手段を実行します。しかし恋が破れた後は、再び新しい恋に向かって走り出すパワーを持っているのです。


備え持つリーダーの資質を活かすには、人と価値観を共有することが大切。

牡羊座の人は、指導者としての資質も備えています。リーダーシップを取り、自分が先駆者となって人を率いる牡羊座も少なくありません。彼らは直情的で仲間に感情をぶつけることもありますが、基本的には自分の仲間には親切で面倒見がよいでしょう。そして自分たちの邪魔をするものが現れれば、徹底的に戦おうとします。
幼い頃、親や先生の言うことを素直に聞けない牡羊座の友人はいなかったでしょうか。彼らは自分の存在を主張することが重要なため、自分を抑えつけようとするものには徹底的に対抗しようとする意識を持っているのです。しかし、その性質はせっかくの助言を聞き流すなど、マイナスな方向に傾くこともあります。牡羊座の性質が強い人ほど、若い頃は波乱万丈の、しかし情熱に満ちた青春時代を送ってきた方が多いのではないでしょうか。経験を経て、人と価値観を共有することを覚えれば、牡羊座の直感力、行動力はよい方向へ作動していくことになります。


牡羊座は生まれつき、新しくなにかを始めようとするエネルギーを備えている星座

占星術では天体を12の宮に振り分けこれを黄道12宮(または獣帯)といいます。太陽はこの12の宮を一年かけて移動していくことになります。太陽が白羊宮に入っているときに生まれた人が占星術では牡羊座になります。黄道12宮は白羊宮(牡羊座)からスタートします。
最初の星座である牡羊座のキーワードは「スタート」。つまり新しくなにかを始めようとするエネルギーを生まれつき備えている星座なのです。牡羊座の人は、自分の存在を知らしめることに存在価値を覚えます。自分の考えを話し、おもしろそうなことを見つけるとすぐに飛びつきます。自分の望みは自分で叶える。この自主性が牡羊座の人の行動力の根本にあるのでしょう。
絶えず自分の存在がここに「在る」ことを知らしめるため、彼らは動き続けます。目標を達成したらすぐに別のものに情熱を燃やすことのできる転換力は、自分の存在を消さないために芽生えたものなのでしょう。
その反面、自分が興味を持たないことに関しては、エネルギーを燃やせません。自分が情熱を持てないことを押し付けられることは牡羊座の人にとっては苦痛なのです。稀に上位の人に対して、反抗的な態度を示す牡羊座の人が多いのは、こういった心理がバックボーンになっているのです。


頭の回転が速く、目標達成のために突き進む雄々しい姿が魅力。

頭部を支配するとされる牡羊座らしく、頭の回転が速いのも特徴です。牡羊座は直感で動く星座です。彼らはこの道が正しいと思うと一直線に進みます。そこでハードルが現れると即座に対応を考え、対応していくのです。そういう意味では冷静かつ慎重に思索を巡らす知性とは異なりますが、この土壇場の対応で確実に目標に近づいていく「現実的な知性」を持っている星座と言えるでしょう。
牡羊座の自分を主張したい、という意識が強く出ると、目立ちたがりで人を仕切りたがるようになります。友人たちが楽しんでいる場所に自分が存在しないのが悔しくて、無理をしてでも参加しようとします。また行動が強引になり、ワンマン思考に傾いていきます。
成長していくにつれ、こういった尖った性質は徐々にまるくなります。純真さや情熱はそのままに、人を牽引しながら勇気を持って目標達成のために突き進む。この雄々しい姿こそが、本来の牡羊座の人が持っている魅力なのです。


皇帝
タロットで牡羊座を研究していきましょう。タロットカードには12星座別に紐づけられたカードがあります。
牡羊座のタロットカードは「皇帝」です。
ステラタロットの皇帝は、右手に富を表す玉を、左手に未来の栄光を示す錫杖を持っています。そして足は四の字に組んでいます。これは富や名声を勝ち得、賞賛を得ていることを示しているのです。皇帝の玉座には左右に羊の頭飾りが描かれています。古来より羊は食用として、衣類として重宝されてきた動物で、聖獣として扱われることもあります。この聖獣は皇帝の神々しさを表しています。皇帝のまとう赤い服は情熱や闘争心を示し、皇帝の心の中に熱い情熱があることを示唆しています。
皇帝は名誉や利益といった物質的な喜びや理想を達成するために情熱を燃やし、目標に向かって突き進み、成功という名の喜びを得ます。「皇帝」のカードのキーワードは「戦い、勝利、短期決戦、支配、激情、ワンマン、指導力」です。どれも牡羊座の性質にぴったりとくる言葉です。

牡羊座の人は「目標」を見つけさえすれば、誰よりも早く達成に向けて走り出します。考える前に動くというよりは、動きながら考える。この性急さは牡羊座の人の特徴のひとつです。彼らの情熱は炎そのものです。時間がかかれば火はくすぶり、やがて消えてしまいます。そのことを本能的に知っているのでしょう。もっとも情熱やエネルギーが高いうちに、彼らは動きだそうとするのです。

そのために慎重さに欠けるところもありますし、自分の力で叶えたいという強い意志からスタンドプレーに走りがちです。あなたも思い立ったら失敗を恐れず突き進む牡羊座の友人を見て、内心ハラハラしたことはないでしょうか。
牡羊座の人はまっすぐで、純粋な心を持っています。そのため彼らは失敗をすることで、自分の間違いに気づき、慎重さや協調性を学び、成長していけるのです。この皇帝のカードは紆余曲折を経て、成功を治めた牡羊座の姿を現しています。堂々として権威があり、人を先導する王者です。しかし、皇帝の傍には従者が控えていません。これは、いくら目的を達成しても、人の信頼を得られなければ孤独な王になるだろう、ということを示しているのです。

牡牛座

牡牛座

夜空に浮かぶ牡牛座は、一等星のアルデバランの他二等星の星も二つあり、とても見つけやすい星座です。
日本では「昴」とも呼ばれるプレアデス星団の他、他にも幻想的で美しい星団が含まれています。美的感覚に優れた牡牛座らしい星座と言えるかもしれません。
こうして牡牛座を研究してくると、彼らにとって大切なテーマは安定と保有であることが見えてきます。
牡牛座の人は身の回りを美しいもので囲み、愛する人たちと交流し、芸術や美食を嗜むことを喜びとします。そのためには愛する人や、贅沢を楽しむためのお金を保有する必用があります。 大切なものを失いたくないから、用心深くなります。

彼らにとって自分の保有物が常に手の中にある「安定」した状態であるということはとても重要なことなのです。
辛抱強さが穏やかな性格を生み、親切な人が多いのも牡牛座の美点です。
冒険には消極的ですが、自分が目指す幸福に向けて、人生を開拓していく大きなパワーを持った星座です。

用心深さと粘り強さが牡牛座の性質

牡牛座のギリシャ神話は、大神ゼウスの恋物語の中でも有名な話のひとつに数えられます。
フェニキア王の娘、エウロペの美しさに魅入られたゼウスは白牛に変身し、恋した女性の前に現れます。
最初は大きな白牛に用心していたエウロペでしたが、触ってみても、花を頭に飾っても大人しくしているので、安心して徐々に大胆になっていきます。思い切って白牛にまたがってみたとたん、凄まじい勢いで白牛が走り出します。白牛は野山を越え、海の上をひた走り、クレタ島に辿りつき、ゼウスに戻ります。その後、2人は結婚し、三人の子どもが生まれたという物語です。


この神話は牡牛座の特徴がよく現れています。

エウロペの白牛に興味を持っているのに、警戒してじっと様子を見る用心深さ、また恋した女性が警戒を解くまで大人しくしていたゼウスの粘り強さ、どちらも牡牛座の性質と言ってよいでしょう。


牡牛座の人は感覚的だと言われます。

その感覚とは五感のこと。触れる、見る、味わう、香る、聞くことで世界を確認しようとします。
自分の目で見なくては信じない、と語る現実主義者の方がいますが、牡牛座の人の感覚はそれと近いものがあります。
どんなに熱心に理想を語られても、なかなか懐疑の気持ちを解きません。
彼らは自分の五感で確認できるものを最も信頼するので、どんなに熱く語られても心が動かないのです。

エウロペも、まず触って白牛が安全か確認しています。想像で判断しないから、ひとつひとつ自分で確認するまで慎重さを解かない。
この性質から牡牛座の我慢強さ、用心深さが見えてきます。
また、感覚は研ぎ澄ますと快感に繋がります。肌触りのよいもの、見ているだけで感動できる芸術品、美食、かぐわかしい香り、美しい音楽、そういったものを愛するのが牡牛座の特徴です。実はかなりのグルメ、芸術通といった牡牛座は多いでしょう。
肉体的快楽に弱いので、ついつい食べ過ぎたり、ボディタッチに反応しやすい性質も持っています。愛の言葉を語られるより、抱きしめられたいと願うのです。そういう意味で、牡牛座は肉体的快楽に弱いとも言われます。


占星術では牡牛座の支配星は金星。

金星は美、愛、そしてお金を表す天体です。牡牛座は美しいものを愛し、そしてそれを自分の物にしたいと願います。
ただし、物欲は強いですが、慎重なので無茶な買い物はしません。欲しい高級バッグのために貯金をした経験のある牡牛座の人もいるのではないでしょうか。牡牛座の人は手に入れると満足という性質ではありません。所有したものを守りたい、という思いが強いので人やもの、手に入れたものは大切にします。

そしてその意識はお金にも向かいます。
自分の所有するお金を守るという意識が強いからこそ、牡牛座は貯蓄の才能を持つ人が多いのでしょう。
恋愛では、自分の抱いた愛が確かなものがどうか、時間をかけて確認しようとします。そのため、恋心が芽生えても実際に行動に出るまで時間がかかります。この自分が満足するまで、確かめたいという本能が牡牛座の人をマイペースにするのかもしれません。また愛する人を所有しようと、束縛心が強くなる傾向もあります。その代わり、細かな「確認作業」を終えた後は、強い愛を注いでくれるでしょう。愛する人には忠実で献身的。そしてその愛は長く続きます。良妻賢母また、よき夫になる素質がとても高い星座です。
しかし、憎しみも長続きするので、一度恨みを買うと怖いところもあります。


地のエレメントの牡牛座は現実主義で保守的。

占星術では各星座はその特質から火、地、風、水の4種類のエレメントと、活動宮、不動宮、柔軟宮の3種類のサインにわけられます。
牡牛座は地のエレメントで不動宮のサイン。地のエレメントの特徴は現実的。感覚を大切にし、保守的です。
これは牡牛座の特徴そのものです。だからといって牡牛座の人は現実にしか意識が向かず、夢がまったくないというわけではありません。他の人と同じように彼らも壮大な夢を抱きます。ただ、その夢を実現しようと足を踏み出すときに、現実主義の面が出てくるのです。夢を糧に貧乏でも生きてく、という計画性のない無鉄砲な生き方は牡牛座の理想とは異なります。芸術を理解しても芸術家ではなく、コレクターとしてその才能を発揮する人が多いのも牡牛座ならではの特性でしょう。

また不動宮の性質を持つことで、牡牛座の人は変化することをあまり望みません。時間をかけて方針を決めると、困難にぶつかっても、粘り強くその壁を乗り越えようと努力するのです。報酬という結果が見える仕事では、特にその傾向が強く、どの職種についても、時間をかけて結果を出し、それなりの評価を残すことができるでしょう。
対人面でも、一定のグループにいることを望み、心地よい環境を作るために周囲の人に親切に接し、心からの愛情を向けてくれます。


神官
次は、タロットで牡牛座を見てみましょう。牡牛座に紐づけられるタロットカードは「神官」です。
「神官」は俗なるものを超越した存在です。ステラタロットでの「神官」は左手に杖を持っています。
この杖にはアカシックレコード(前世から来世まですべての記録が収められている)が刻まれ、人が正しく進む道を指し示してくれます。 悩める人の話を優しく聞き、未来へと導いてくれる先生。そんなイメージがしっくりくるカードです。
このカードは牡牛座の理想の姿を示しているのかもしれません。

物欲や束縛欲を捨て、芸術や人へ純粋な愛情を向ける、頑固にならずに人の意見を受け入れる、また知恵を惜しみなく人に与える。 「神官」のような人を目指すことで、より豊かな人脈を得ることができ、実りある人生を送ることができるでしょう。

双子座

双子座

天空に浮かぶ双子座は長方形に似た形を成しており、一等星がカストル、二等星のポルックスと神話の兄弟と同じ名をつけられた星が瞬いています。
双子座のことを語る前に、まずは双子座のギリシャ神話を紹介しましょう。
大神ゼウスが多くの恋物語を残していますが、双子座の神話の発端も、同じです。ゼウスはスパルタの女王レダと恋仲になり、双子の男の子を生ませました。名前はカストルとポルックス。カストルは馬術の達人で、ポルックスがボクシングの達人になりました。仲がよく、いつも2人で協力しあえる兄弟でしたが、2人には大きな特徴の差がありました。カストルは人間の母、レダのように命に限りのある人間でした。一方、ポルックスはゼウスの血を引き継ぎ、不死でした。

ある日、2人は争いを起こし、カストルが亡くなってしまいます。その仇を取った後、ポルックスは嘆き悲しみ、兄と一緒に黄泉の国へ行きたいと願います。これに同情したゼウスはポルックスを不死から解放し、カストルと一緒に天空へ上げたとされています。

情熱と冷静さ、強気と弱気、が同時に介在するのが特徴。

2人で一つの星座になったカストルとポルックスのように、双子座の人には二面性があると言われています。心の中に二つの人格があるように、情熱と冷静さ、強気と弱気、それが同時に介在するのが双子座の特徴です。
この間まではジョギングに夢中だったのに、今はゴルフに一生懸命、というように興味をころころと変える、この間、言っていた意見と今日はまったく違うことを訴えている、その変わり身の早さに驚いたことがある人も少なくないのではないでしょうか。


双子座の支配星は知性とコミュニケーションの星、水星。

双子座の支配星は水星です。水星は知性とコミュニケーションの星と言われています。特に双子座では分析する力が強く作用されています。
双子座の人は「知る」ということに対する願望が強く、最新の情報へのアンテナが非常に鋭いところがあります。
では得た情報はどうするのでしょうか。二面性のある双子座ですから得た知識をそのまま飲み込まず、自分の中で分析します。この情報は自分にとって凄く得だと思う、という意志と、本当に得かどうか考えてみよう、とする意志がぶつかるのです。
そして分析した結果、自分にとって有効であるとなった情報を駆使して、人間関係や仕事で活用していくのです。


幅広い人脈を広げていくことが双子座の本能。

人間関係にも「知りたい」という情報は大切です。双子座の人は会話を大切にします。それは相手からなんらかの情報を得られることができるからです。新しい情報をもたらせてくれる相手を探し続け、そして人脈を広げていく、これは双子座の本能です。彼らの社交には情報交換は欠かせないものなのです。ですから興味が変わる度に、交友相手が変わっていくことになるのです。
趣味の友人、仕事仲間、グルメ仲間というように幅広い友人関係を築いている双子座の人は多いものです。


風のエレメントの双子座は情報や知恵を重要視。

占星術では12星座は火、地、風、水の4種類のエレメントに分けられます。
双子座は風のエレメントです。風のエレメントが示すのは「思考」。情報や知恵を重要視するので、大切な判断をするときに、あの人が可哀想だから、あの人があんなに一生懸命だから、と情に流されることは少ないでしょう。
夢中になっている趣味があったとしても、あらゆる情報を分析した結果、自分がその道で大成することがないと分かれば、興味を別に移していく。そういったクールな物の見方ができるのです。 しかし周囲の人からは、彼らの頭の中身は分かりません。そのため、移り気な人、という印象を持たれやすいのですが、その短い時間の中で、彼らは彼らなりの葛藤を抱え、結果を導き出しているのです。そのため諦めが速いように見えたり、優柔不断に見えてしまうのでしょう。

もし、双子座の人が、何度分析してもこの努力はうまくいきそうもないけれど、でもやっぱりこれを成し遂げたい、という強い意志と勇気を持てば、可能性はいくらでも広がっていきます。忍耐力そして意志力を養うことは、双子座の人の人生に大きなプラスをもたらすことになるでしょう。


柔軟性と順応性で、変化には強いが人の意見や情報に影響されやすい。

また占星術では活動宮、不動宮、柔軟宮の3種類に12星座を分けることもあります。双子座は柔軟宮にあたります。
柔軟宮の性質は文字通り柔軟性と順応性になります。変化には強い星座ではありますが、人の意見や情報に影響されやすいところもあります。意見をころころと変える人が多いのは、この特徴が強く現れているのでしょう。双子座の人の知恵が利くという特徴もこの柔軟性の現れです。相手の反応に合わせてリズミカルに会話を展開していく、話し上手な双子座は多いでしょう。知りたがりやなので、ウワサ話に興味津々になるなどミーハーなところもありますが、人に好感を持たれるコミュニケーション能力を持っています。

踏み込みすぎない人間関係を好みますので、広く、浅く、人間関係を広げていきます。恋愛にも気軽に飛び込んでいきますが、情欲が入り乱れたどろどろとしたものは苦手です。友人から恋人に発展といったカップルも多いでしょう。異性を振り回す小悪魔が多いのも双子座の魅力です。無邪気で、相手を縛らない代わり、自分も自由でありたいと願います。失恋しても、立ち直りが早く、次の恋を目指しますが、これは薄情だからなのではなく、次の可能性を見つけ出すアンテナ力が鋭いからなのでしょう。


双子座のテーマは「個人としての可能性の模索」。

占星術では天体を12の宮に振り分けこれを黄道12宮(または獣帯)といいます。太陽はこの12の宮を一年かけて移動していくことになります。
双子宮に入っているときに生まれた人が、占星術では双子座になります。
黄道12宮は金羊宮(牡羊座)からスタートするので、双子宮(双子座)は3番目になります。
1番目の牡羊座のテーマは「自我」、2番目の牡牛座のテーマは「所有」そして3番目の双子座のテーマは「個人としての可能性の模索」になります。好奇心を押し広げ、恋、仕事、人脈開拓、趣味にとあらゆることに可能性を見出そうとするのが双子座の人なのです。


恋人
それではタロットで双子座を調べてみましょう。双子座に紐づけられるタロットカードは「恋人」です。
ステラタロットでは幸福そうな男女が2人手を取り合っている姿が描かれています。美しい花も描かれ、とても幸福そうに見えます。
しかし、女性は顔を男性からそらして正面を向いています。これは目の前の愛を信じきれない優柔不断さを表しています。幸福な愛を信じたいのに、疑問を感じてしまう矛盾。それは双子座の人が抱える二面性と似通ったものであると言っていいでしょう。

このカードは、幸福は約束されていますよ、勇気を持って飛び込みなさい、というメッセージを送っています。
これは、分析能力が鋭い故に、情熱のままに飛び込んでいけない双子座の人への助言であるのかもしれません。

蟹座

蟹座

皆様は空を見上げたとき、蟹座をすぐに見つけることはできますか?
蟹座を作る星々は暗い星が多いため、見つけるのに時間がかかるかもしれません。蟹座の中央にはプレセペ星団と言われる散開星団があります。中国では二十八宿の「鬼宿」と呼ばれ、精霊(魂)が集まると言われています。神聖さを感じますね。

それではギリシャ神話の蟹座の物語を紹介しましょう。
蟹座は、ゼウスの子、勇者ヘラクレスの神話に出てくる巨大蟹が天に昇り星座になったとされています。ヘラクレスは、誤って自分の子を殺した罪を償うため、12の冒険を行うことになります。そのうちの1つがヒュドラといわれる怪物の退治です。巨大蟹カルキノスは、最初はヘラクレスとヒュドラの戦いを見ていました。
しかし、次第に同じ沼に住んでいる友人であり異父兄弟でもあるヒュドラが形勢不利に。これは助けなくてはと飛び出してヘラクレスの足を挟み、沼に引きずり込もうとしますが、ヘラクレスに踏みつぶされてしまいます。それを見ていた女神ヘラは、兄弟思いのカルキノスを哀れに思って、天に上げて蟹座としたのです。

仲間意識が強く、コミュニティを作りたがる傾向。

蟹座の人は、情に厚く、家族や仲間のため全身全霊を注げる深い愛情を持っています。また海辺や沼など一か所に住みつく蟹座のように、テリトリー意識が強いのも特徴と言えるでしょう。そのためか、蟹座の人は自分の家族ともいえるコミュニティを作りたがる傾向があります。


人から学び、経験を積んで成長していく晩成型。

蟹座の特徴のひとつに「模倣」というものがあります。成功を掴む手段として、うまくいっている人のやり方を真似ていくことが有効であることを蟹座の人は本能的に知っているのです。芸術の世界でも、基本は模倣から、と言います。まずは人から学び、経験を積んで成長していく蟹座の人は、晩成型の星座と言えるかもしれません。


支配星が月の蟹座は、にこやかに見えて、感情の起伏が激しい。

蟹座の支配星は月になります。月は女性性や感受性を示します。また公転サイクルの早い月は、感情の移り変わりが激しいことも表しています。にこやかに見えて、感情の起伏が激しいのも蟹座の性質の側面と言えるでしょう。身内に入れてもらえると頼りになり、優しい愛情を注いでもらえますが、敵に回すと手強い星座です。
また蟹座のシンボル は子宮を守る卵巣の形をしており、母性や防衛本能を表すのと同時に、生命の誕生を表します。
子どもの成長を夢見る母親のように、蟹座の人は未来に希望を持っているのです。情熱型の蟹座の人にとって恋愛はとても大切なことです。遊びの恋をすることは苦手で、恋愛の最終ゴールは結婚だと信じている人も多いでしょう。だからこそ、一度、恋を失うと、心が破れんばかりに悲しみますが、時間が立つと、また新しい恋に飛び込んで行ける魂の強さを持っています。新たな愛を生みだし続けるのが蟹座の人なのです。


蟹座は水のエレメント。頼りにされる、愛されるということは、人生の中でも大きなテーマ。

占星術では12星座を火、地、風、水と四つのタイプ、エレメントに区別します。蟹座は水の星座。水の星座は愛情が豊かで情緒的とされています。そこに蟹座の性質である強い仲間意識が加わるため、人と関わることに強い関心を持つことになるのです。人に必要とされることで、自分の存在価値を確かめられるのが蟹座の人です。そのため、蟹座にとって頼りにされる、愛されるということは、人生の中でも大きなテーマとなっているのです。

また蟹座は恋愛だけでなく、家族や仲間への愛情も一際高い星座です。蟹座は母性的とされていますが、それは蟹座の大切な人に向ける愛が、母親のように見返りを求めない深い愛情になるからでしょう。
だからといって蟹座の人が、なにをしても怒らず、いつも穏やかで親切というわけではありません。センシティブで傷つきやすいため、自分を守ろうとする意識が強く、攻撃されたと感じればいきなり厳しい態度に出て反撃に出ようとします。敵を懐に招き寄せないように、周囲にいる人を、身内とそれ以外の人と分けたがります。親しい人とはふざけあっているのに、それほどでもない人には親切ですがクールな対応をする、そんな蟹座の友人がいる方もいるのではないでしょうか。


「活動宮」の蟹座にとって成長を促す大切なポイントは「愛」。

占星術では12星座を行動パターン別に「活動宮」「不動宮」「柔軟宮」にわける区分方法があります。蟹座は活動宮に当たります。文字通り、活発に動く性質を持つ星座です。エレメントでは情緒、情感を表す水の星座でした。蟹座の行動原理は「感情」です。強い情熱、愛情が蟹座の人を動かすのです。

「動く」のは肉体だけではありません。蟹座の人は人との繋がりを重視し、相手の反応によって大きく「心」も動かすことになるのです。
好きな人からそっけなくされた、憧れている人から優しくされた、そんな日常の人間関係で一喜一憂する愛らしい性質を持っているのです。蟹座の人にとって愛を受け止めてもらえたり、共感してもらえることはとても嬉しいことです。
ただしその要望が強過ぎると、共感を得ようと自分の考えを押し付けたり、反対意見を受け入れないというマイナスの面も出すこともあります。しかし、年を重ねることでそのマイナス面は少しずつ薄れていきます。

ひとりの人を求めていた独占欲が、友人グループへの愛情へと変わり、地元愛や愛国心へと拡大していくことになるのです。愛するものが広がるに従って視野も豊かになっていく。「愛」は蟹座の人の成長を促す大切なポイントなのです。


戦車
続いてタロットの話をしましょう。通説はいくつかありますが、一般的にはタロットでは「戦車」のカードが蟹座に当てはまるとされています。 戦車は力強く、勝利を目指して前に突き進む王子の姿として描かれています。
ステラタロットでは王子の甲冑の肩の部分が半月型になっており、蟹座の支配星、月を表しています。キーワードは力や勝利、忍耐力、自分の望む未来に向けてリスクを恐れず戦うことを示しています。蟹座の性質は愛情深くて家庭的。雄々しさを感じるカードと母性を感じさせる蟹座。一見相いれないように見えます。

蟹座には自分のテリトリーを守り抜くという要素があります。このテリトリーを家庭、としたときは家庭的となりますが、ではこれを「仕事」に置き換えたらどうでしょう。自分のポジションを守るために、その人は常に上を目指すことになります。責任も求められることになるでしょう。自分の仕事を守るために、その人は知恵や頼もしさ、勝負する度胸を身につけていくことになるのです。
そのために、蟹座の人は穏やかな要素と、頼もしく野心家の面、双方を兼ね揃えている人が多いのです。特になにかを守ろうとするときの蟹座の人の力強さは群を抜くと言ってもいいかもしれません。保守的と言われつつも、大切な人にはダイレクトに感情をぶつけていく、パワーをも感じさせてくれる星座なのです。
またタロットストーリーでは、戦車の王子は将来、大きな富と栄光を胸に、祖国へ帰っていくことになります。家への回帰を表すこのカードはまさに蟹座と言えるのではないでしょうか。

獅子座

獅子座

太陽が獅子宮(獅子座)に入るのは7月23日頃から8月22日頃で、この時期に生まれた人が獅子座になります。日本では夏真っ盛りのときです。華やかなイメージの獅子座に相応しく、天体に輝く星座も明るい星が多いのが特徴です。一際、明るい光を放つ一等星のレグルスは、肉眼でも見つけやすく、別名、ライオンの心臓と呼ばれています。また二等星デネボラと、うしかい座のα星アルクトゥルス、おとめ座のα星スピカで、春の大三角を形成していることでも有名です。
獅子座の起源は古く、古代バビロニア時代から星座として認知されており、王権の象徴とも言われていました。そして現在でも天空の中で、存在感のある星座と言えるでしょう。

ギリシャ神話では、ヘラクレスの冒険譚の最初の試練とされる、ライオン退治の逸話が獅子座の物語になります。ネメアの谷に、怪物の子である獰猛なライオンが棲んでおり、ヘラクレスはその退治を命じられます。しかし相手は手強く、弓矢も跳ね返され、追い詰められたヘラクレスはこん棒で戦い、最後は怪力でライオンの首をしめて勝利します。そのヘラクレスの勇気をゼウスが称え、空に上げられたライオンが獅子座になったのです。ヘラクレスはライオンの皮を剥いで身にまとい、勇者の証としたとされています。

支配星が太陽の獅子座は、自己アピール力が強く、ドラマティックな人生を好む。

獅子座というと一般的に華やか、目立つ、そしてプライドが高いと思われていることが多いのではないでしょうか。また、獅子座の人は、百獣の王であるライオンの性質を受け継ぐかのように、力強いエネルギーに堂々としている人が多い印象があります。
獅子座の支配星は太陽です。太陽は天体の中でも、自力で輝く唯一の星で、占星術では自我や自己主張、また男性性を表します。獅子座の人は自己アピール力が強く、平凡でないドラマティックな人生を好みます。自分を表現するために想像力に富み、人生を豊かにするために、恋愛やプライベートを大切にします。仕事でもプライベートでも輝き続けてこそ人生。自分が主役である人生と言うドラマをより劇的に充実したものにしていきたい、そんな思いが心のどこかにあるのでしょう。

獅子座の恋愛も炎のようです。ドラマティックな恋愛を望み、映画や小説のようなデートを提案します。思い切り愛し、そして愛を失えば激しく悲しむ。そしてまた、恋の灯を見つけると再び恋に身を投じていきます。獅子座の人の恋は自分が主役であることが大切です。恋をすることで自分が輝くことが恋愛の醍醐味なのでしょう。


集団の中心にいることを好む傾向。

獅子座は体の中心にある「心臓」を象徴します。人間関係でも「心臓」の立ち場でありたいと、集団の中心にいることを好む傾向もあります。ではどっしりと構えて王者のようにまったく動じないのかといえばそうでもなく、おだてにのりやすく、寂しがりやという子どものような面も持っています。高飛車や傲慢という短所があるとも言われますが、どこか憎めない。そんな魅力を持っているのです。


正義感が強く、リーダーシップを発揮するが、傷つきやすい面も。

公明正大で正義感が強いところも獅子座の特徴のひとつです。リーダーシップを発揮する人も多く、人付き合いはさっぱりしています。そのため少し真っ直ぐ過ぎるところがあり、陰で隠れて動く様なことを嫌います。なにをするにしても真剣勝負で向かっていくことができるので、仕事でのし上がる可能性は高いのですが、臨機応変に対応する柔軟さや、慎重さには欠けています。ゴールに辿りつくまでの道は、多くのハードルを乗り越えなくてはいけない、試練多きものになるでしょう。 根は明るいのですが、プライドが高い分、自分の存在が拒否されたときの悲しみはかなりのものに。実は傷つきやすい面も多分にある星座です。


獅子座は火のエレメント。芸能界など華やかな世界に適性あり。

獅子座はエレメントに分けると火に分けられます。火のエレメントは直感を示します。自分のインスピレーションを信じ、大きな目標を掲げて突き進んでいくのが獅子座の性質。個性あふれるビッグドリームを抱く人が多く、芸能界など華やかな世界に適性があります。


相反する二面性を持っていることが特徴。

獅子座の人は、誇り高く、愛情豊か、慕ってくれる人には寛大という美点と、自分の支配を脅かすものには攻撃的で容赦ない、という二面性を持っています。占星術では、獅子座を行動パターンでわけると不動宮になります。不動宮は決断力があるが頑固。意志が強く、忍耐力を発揮して困難を切り抜けることができるとされています。満腹になっているときはのんびりと寝そべり、テリトリー争いの際には激しく戦う獅子のように、普段はどっしりと構え、余裕を見せていますが勝負の時となると激しい闘争心を見せる人が多いのも獅子座の特徴です。しかし、本当に獅子座の人が常に自信に満ち足りているかというと、そうではありません。
獅子座は創造力が高いため、こうありたい、もしくはこういう人だと見てもらいたい自分を演出する能力に長けています。人前では不安を押し隠し、余裕を持った振る舞いをみせようと、理想の自分を演じきることができるのです。ときに見栄っ張りな分が出てくるのはこの性質からくるのでしょう。小さなことを気にするところを見せまいと、大盤振る舞いをしたり、大言壮語を放ってしまうこともあります。

強気に見えますが、それでいて内面はナイーブなところがあり、自分らしさを否定されると落ち込んでしまう弱さがあるのです。強気だった獅子座の人が、一度の失敗で気の毒なくらいに落胆しているのを見かけたことはないでしょうか。獅子座の人は、自分の個性や創造力を発揮できる場所を作ることで、より輝ける特性を持っています。強いエゴと深い愛情、強引さと繊細な感情、誠実さと独裁性など、相反する二面性、どちらの影響が強くなっていくかは、周囲の環境が大きく影響しているのです。


ミラクル
それでは最後にタロットの話をしましょう。各星座にはその性質に当てはまるタロットがそれぞれ割り当てられています。獅子座は支配星が太陽のため、タロットカードでは「太陽」に当てはまるとしている説もあります。しかし、ステラタロットでは獅子座は「ミラクル」に紐づけられます。

「力」とも呼ばれるこのカードはライオンの口の中に手を入れ、宝石を取りだそうとしている人物の姿が描かれています。この人物は、いつ咬まれるかもしれない危険を顧みず、宝物を手に入れようとしているのです。ライオンを制しているようにも見えるこの人物は、チャンスを掴むには猛々しさだけでなく、タイミングをじっと待つ、冷静さと集中力も必要であることを示しています。この人物が被る帽子にはメビウスの輪がついています。メビウスは無限大を意味します。本気で力を発揮すると、予想以上の力と奇跡を起こせることを意味しているのです。

「ミラクル」は、勇気と、力づくでも勝利をもぎ取ろうとするパワー、集中力を意味するカードです。獅子座の人は堂々とした風格を備えている人が多く、その人が腰を上げて動き出すと、獅子が動いた、とでもいうような迫力を周囲に与えることになります。目標を決めたら一点に集中し、リスクをものともしないところがあるため、傲慢や強引という印象を人に与えることもあるでしょう。ミラクルのパワーは精神力、忍耐力という意味も持っています。ライオンの口に手を差し込めるほど自信家の多い獅子座ですが、豪気に見える分、実は寂しがりやで、失敗をするととても落ち込んでしまう弱い部分を持っています。この「ミラクル」のカードは、獅子座の理想の姿。即ち、精神力を鍛え、あきらめないしぶとさを身につけることで、百獣の王獅子のような勝者になれることを描いているのです。

乙女座

乙女座

乙女座は大きな星座で、天空の広い範囲に星が瞬いています。
一番見つけやすいのは一等星のスピカです。うしかい座のα星アルクトゥルス、しし座のβ星デネボラ、そしてスピカを結び、春の大三角と呼ばれています。乙女座銀河団と言われる銀河も多数存在しています。
みなさまも一度、望遠鏡で無数の星の瞬きをご覧になってみてください。

乙女座は西洋占星術では処女宮とも言います。乙女、処女から連想するのは純粋な女性。乙女座にまつわるギリシャ神話もそのイメージにぴったりくるような物語です。
ギリシャ神話の中に、大地と豊穣を司るデメテルという女神が登場します。デメテルにはとても愛らしい娘、ベルセフォネがいましたが、ある日、ベルセフォネは冥界の王ハデスに見染められ、冥界に連れ去られてしまいます。嘆き悲しんだデメテルは洞窟の奥に籠ってしまいました。その影響で地上は枯れ果て大変な状態になってしまいました。
驚いたゼウスが仲裁に入り、ベルセフォネは母のもとへ帰ることになりますが、その道中、ハデスに渡された黄泉のザクロを4粒食べてしまったため、毎年、食べたザクロ分の4カ月、冥界に戻らないといけなくなったのです。
その時期が来ると、毎年デメテルは身を隠してしまい地上が荒涼とした風景に。こうして「冬」が生まれたという神話です。
乙女座は稲穂を持ったデメテルの姿であるとされています。

勤勉・真面目で粘り強く細かなことに気が回る。

乙女座の人は勤勉で、奉仕の心を持っていると一般的に言われています。
デメテルの持つ稲穂に目を向けてみましょう。立派な稲穂を育てるためには、根気強く大地を耕やす真面目さが必要になります。
また、良い穂を作るために情報を集めて計画的に対策に取り組んでいく実直さ、小さなことにも気付ける緻密さが必要になります。
真面目で粘り強く細かなことに気が回る、乙女座の性質をそのままさしているようではないですか。


サポーターとして優秀な働きを見せてくれる、謙虚で奉仕の心をもつ星座。

さらに細かく乙女座の性質を見ていきましょう。乙女座の人は普段は穏やかなのですが、気になることがあると、ずばりと厳しい一言を放つ、毒舌家の人が多いのも特徴です。細かい所が気になるから、口煩くなったり、一言多くなるのでしょう。

また慎重さから不安感が強く、リスキーな仕事に挑んだり、矢面に立つようなリーダーの役割を敬遠する面もあります。その代わり、優秀なリーダーを得ると、相手が失敗しないよう、あらゆる情報や手段を使って盛りたてていこうとします。
サポーター的な役割を務めさせると、非常に優秀な働きを見せてくれる星座なのです。それでいて自分が支えてきたことを自慢しない。この謙虚さから、奉仕の星座と言われているのではないでしょうか。


乙女座は地のエレメント、支配星は水星。人の役に立つことを望む現実主義の慎重派。

占星術では各星座は火、地、風、水の4つのエレメントに分類されるのですが、乙女座は「地」に所属します。地の星座の特徴は、堅実で現実的。冒険よりも確実な結果を求めるので、保守的で慎重です。
また乙女座の支配星は水星になります。水星は知性と情報、コミュニケーションを示します。エレメントと支配星の性質から、乙女座の人は現実主義で慎重派。そして自分の知性を人の役に立たせることで、信頼しあえる関係を築こうとします。

乙女座の人は自分がヒーローになって活躍するよりも、人に頼りにされ、その人の役に立つことを望みます。大切な人に必用とされることで、自分の存在価値を見出すのです。信頼に値する知識を磨くために勤勉になり、こういうことをして欲しいと求められると完璧にやり遂げようとします。円滑な人間関係を望むため、対人に関しては謙虚で親切です。乙女座の人は、細かなことによく気がついてくれる人が多いのも、この役に立ちたいという性質からくるものでしょう。


失敗せずに結果を出したい、完璧さを求める気質。

また乙女座は、失敗を恐れる星座と言われています。失敗せずに、周囲の人に認められるような結果を出したいから、安全に物事を進める方法を模索し、研究します。しかしそれがいき過ぎると、すべて自分の思うように進めたいからと仕事を抱え込んだり、自分のやり方を貫こうと頑固になったりする短所が出てくるのです。
普段は穏やかな乙女座の人が、いきなり殻に閉じこもったようにアドバイスに耳を貸さなくなるときがあります。それはこの性質が出てきたときなのです。乙女座の管理能力が高い、という性質の原点は、この完璧さを求める気質、失敗を避けようとする防衛本能からきているのでしょう。
乙女座の人は目に見える結果を求める傾向も強いので、健康に対する関心も高い人が多いのも特徴です。健やかな自分を保つために怠惰な生活を送ることも苦手とします。乙女座の人を伴侶にすれば、細かく注意されることもありそうですが、お金も健康もしっかり管理してくれることでしょう。


「柔軟宮」の乙女座は意志が固く、コツコツと努力を積み上げられる働き者。

占星術では12星座はエレメントの他、活動宮、不動宮、柔軟宮という3つのタイプに分けられます。乙女座は柔軟宮に当たります。
柔軟宮というと臨機応変で機敏という印象を受けますが、乙女座の人の性質はどちらかというと意志が固く、頑固です。それもそのはずです。柔軟宮には自分が変わるだけでなく、物事や人を調整させ、望むように変えて行こうとする性質もあるのです。そう考えると争いを嫌うために人との和に力を入れ、目標が見つかればリーダーを後押しして物事を進めて行こうとする、乙女座の性質をぴったりと表しています。
この乙女座の性質が良い面で出ると、冷静で知的な判断で、周囲の人を陰ながら導いていく頼もしい存在になりますが、悪い面が出ると、陰から物事を管理し、支配しようとします。どちらにしても味方につけると頼りになり、敵に回すと手強い存在と言えるでしょう。

乙女座のシンボルは豊穣の女神ですが、これは豊かさや豊熟を示すと言うよりは、豊穣のためのコツコツと積み上げられる努力を表しているようです。そして来年もまたその先も大きな実りを得るために、技術を磨いていくのです。
その性質を持っているためか、乙女座の人は辛抱強く、働きものが多いのが特徴です。会社に勤めていなくても、家業や家事、育児に精を出します。金銭に困れば、働いて富を得ようとし、また得た富を守るために無駄使いを厭います。困難があるとその原因を分析し、時間がかかっても解決を導き出そうとします。その分細かくなり、他人の欠点にも敏感になってしまうのが乙女座らしい特徴と言えるでしょう。


隠者
最後にタロットについて語りましょう。
乙女座に対応するタロットカードは「隠者」です。隠者は知恵、思慮深さ、慎重さ、俗世からの離脱、を示すカードです。ステラタロットでは、太陽のランタンを持った黒いマントを着た人物の姿として描かれています。彼はもうひとつの手に杖を持ち、その杖には知恵の象徴である蛇が巻きついています。

乙女のイメージと、この仙人のような人物をミスマッチと思われる方もいるかもしれません。この人物の持つ太陽のランタンは、導きの光。自ら経験し学んできた知恵を人の与えることによって、人を救える人物であることを表しているのです。人の役に立つために、知恵や知識を磨いていく乙女座の性質にしっくりくるカードではないでしょうか。
また隠者が象徴する慎重さ、思慮深さは、乙女座の人の恋愛や金銭関係に対する姿勢を表しているようにも思えます。心は許しているけれど、本当にこの人を永遠に愛し続けられるのだろうかと自分に問いかけ続け、将来の経済状況を楽観視せず、シンプルな生活をモットーとしたがる。乙女座の持っている性質はまさにそれです。また、夢や恋、仕事に対する情熱的な思いが募っても、表面的にはその「熱さ」を見せようとしない慎み深さは、黒いマントで自分をくるみ、中身を包み隠した隠者の姿と被るものがあります。

乙女座の人は精神的な結びつきを愛する相手に求めます。どれほど裕福でルックスが好みでも相手の心が見えないうちは、なかなか心が動かない。俗的な欲に惑わされないプラトニック性の高い愛情、それが乙女座の性質がもっとも良い形で現れた愛になります。しかし、考え込み過ぎることで、他者への疑心暗鬼に繋がったり、ひとりの世界に閉じこもりたがる排他的な性質を見せる乙女座もいます。
隠者のカードは「人の助言を請い、自分を見つめ直し、知恵として吸収しなさい」というメッセージを出しています。これこそが乙女座の長所を伸ばすヒントと言えるのではないでしょうか。

天秤座

天秤座

夜空に浮かぶ天秤座は、二等星以上の星がないため、すぐに見つけるのは難しいかもしれません。元々は蠍座のハサミの部分だったとされており、12星座の中では最も新しい星座です。

ギリシャ神話では、天秤座の由来である天秤は、正義の女神アストライアの持っていた天秤と言われています。
かつて黄金時代といわれていたころ、神と人は仲良く暮らしていました。諍いが起こると、アストライアが双方の魂を天秤にかけ、どちらが正しいか測り、争いを収めていました。甘言に騙されることなく真実を見抜くアストライアは、常に公正で公平でした。
そして時代は銀、銅の時代へと続きます。人はその間に収穫を覚え、金属を発掘し、文明や文化を発展させます。それに従い、物欲、嫉妬、独占欲が芽生え、争いが絶えなくなりついに戦争が始まります。他の神々は人間に嫌気がさし神の国へと去っていき、アストライアだけが残りました。しかし鉄の時代になるとさらに人心は歪んでいきます。人間に絶望したアストライアもついに地上を離れ、夜空の星となったのです。

争いを避け、誰にでも人当たりがよい天秤座。

正義の女神が、嘘に惑わされることなく、天秤を使って人と人との調整に努めたように、天秤座の人は誰とも公平に付き合おうとします。人と争うことを苦手とするため、人当たりがよい人が多いのも特徴です。人気者で人を立てるのが上手な天秤座の友人がいる方も多いのではないでしょうか。天秤座の人が他人に求めるのは調和の取れた関係です。特定の人だけとべったりせずに、誰とでもにこやかに話をすることができる社交上手な人が多いのが天秤座なのです。


新しい環境へ馴染もうとする臨機応変さを持つ。

天秤座の人は社会に適応することで、自分の可能性を模索し、世界を広げていこうとする性質を持っています。転校や、転職をしたとき、いち早く新しい環境に馴染み、自分の立ち位置を見つけ出そうとする臨機応変さを発揮するのは天秤座ならではの能力と言えるでしょう。


天秤座は風のエレメント。知性的であっても現実主義ではないのが特徴。

それでは占星術の観点から天秤座を見ていきましょう。
太陽の動きは年によって微妙に異なりますが、だいたい秋分の日の頃に天秤座に太陽が入ります。この期間に生まれた人が天秤座になるのです。昼が夜より短くなる境目のときで、その先には美しい紅葉や収穫の時期が待っています。芸術に親しみ、豊富な人脈との楽しいひとときを望む人が多い天秤座。人生の娯楽を大切にする天秤座に相応しい季節とも言えるでしょう。

占星術では12星座を火、地、風、水のエレメント(四区分)に分けます。天秤座はエレメントでは「風」に区分されます。風のエレメントは知性を表します。しかし風は感じることはできますが、実態がないもの。知性的であっても現実主義ではないのが風のエレメントの特徴です。
人から得た情報や知恵を大切にし、ロマンに満ちた夢を掲げます。現実に囚われることなく、知的で創造力に富むのが天秤座の魅力です。興味のある情報をどこまでも追求していくという特徴から、アーティストや研究者、学者にも適しています。


より多くの人との交流を望むのが天秤座の本質。

天秤座の支配星は美と愛の星、金星です。音楽やアートを愛してやまない天秤座の人も多いでしょう。お気に入りのインテリアを配した部屋で、好きな音楽を聴きながらのんびり時間を過ごす、そんな癒しの時間をなによりも大切にしているのが天秤座の人なのです。恋多き人も少なくはなく、愛し、愛されることに喜びを見出す星座ですが、公平さを大切にする、という天秤座の特性が彼らの恋愛を独特のものにしています。恋愛にのめり込む前に、愛する人と自分がそれぞれ心地よい関係を築いているか考えてしまう。フェアさを追求し、そして相手にもそれを求めます。多少の嫉妬心や束縛心はありますが、がんじがらめの愛情を求められるのは苦手な人が多いでしょう。

また天秤座は活動宮、不動宮、柔軟宮の3区分では活動宮(カーディナル)に分けられます。活動宮は文字通り、アクティブな性質を持っています。知性のエレメントと活動宮の特徴を持っている天秤座は好奇心旺盛。興味深い情報がもたらされるのを待つ前に、自ら動いて情報を探しにいきます。また天秤座のテーマは社会性、つまり対人関係です。より多くの人との交流を望むのは天秤座の本質とも言えるでしょう。会話の席では注意力を分散させ、あらゆる人の言動にきちんと対応しようとする社交上手の才能を持っています。学生時代の仲間、仕事関係の知人、趣味の仲間、スポーツを楽しむグループ・・・、色々な社交場所を持っていて、それぞれの友人を大切にしている、そんな人付き合いを好みます。


社会の中で自分を活かす方法を追求することが天秤座にとって大切なテーマ。

天秤座は十二星座の7番目にあたります。占星術では牡羊座から乙女座は「個人」の星座と言われています。それはここに属する星座にとって大切なことが、自分の存在をアピールしたい、認めてもらいたい、というように個人に関することだからです。
そして天秤座からは「社会」の星座となります。後半の6星座は社会の中でどう生きるかがテーマになるのです。そのトップバッターが天秤座です。

社会の中で自分を活かす方法を追求することが天秤座にとって大切なテーマです。天秤座の人は「他人」に非常に興味を持っています。相手をよく観察し、その深層心理を探ることでその人との上手な付き合い方を模索していくのです。天秤座の人が近づき過ぎない距離間を保とうとするのは、相手を見抜こうとする冷静さがあるからでしょう。また人に好かれることにこだわるため、洗練されたコミュニケーションを操る人も多く、オシャレ好きが多いようです。この冷静さとバランス感覚は人生にも反映されます。仕事で頑張った後は、娯楽もそれなりに楽しみます。恋もせず、仕事だけの人生を送ることは、とりわけ天秤座の人にとっては辛いことでしょう。

社交上手と名高い天秤座ですが、意外に頑固者が多いことも特徴です。今までにこにこしていたのに、この点だけは譲らないと意地を張る天秤座に困った経験がある人もいるのではないでしょうか。天秤座の人は秩序と公平さを大切にするので、それを逸脱した行為に関しては譲らないところがあるためです。特に美意識の高い天秤座は不摂生やセンスのない人やものに厳しい目を向けるところもあります。その価値観の幅を広げることができれば、真の社交人として人々に好かれ、社会の中でも重宝される存在になることができるでしょう。


正義
最後にタロットの話をしましょう。 占星術の十二星座はその特質から、タロットカードに紐づけられています。天秤座のタロットカードは「正義」。ステラタロットの「正義」のカードに描かれているのはブルーの服を纏った女性。片手には剣を、片手には天秤を手にしています。バランス、公平さを意味する天秤に加え、剣が表すのは情に流されない冷静さと決断力です。まるで裁判官のような厳しい表情をした女性です。
こう説明すると、公正、公平さは天秤座のテーマとも言われますから理解できるのですが、剣を見てみると、温和で人当たりのよいと言われる天秤座のイメージにしては少しクールな印象を受ける人もいるかと思います。
剣は別の意味では「知恵」を表します。ゆらゆら揺れる天秤を安定させるために知恵を使う、それは多くの人の中で、コミュニケーションや知恵を使いながら、上手に人と縁を結んでいく天秤座の才能を思わせるものではないでしょうか。

さて社交上手な天秤座ですが、天秤座の人は与えるだけでなく、相手からなんらかを得るギブアンドテイクの関係を目指します。親しくすることで知恵を得る、愛を注ぐことで愛されようとする、すべてのことにおいてフェアであろうとするのが天秤座の特徴とも言えるでしょう。ただし、天秤座の人は無用な争いを避けるため、誰にでも愛想よく振る舞い、決断しようとしない優柔不断なところもあります。正義のカードに描かれた剣を持った女性のように、惑わない決断力を持つことができれば、もっと魅力的に輝くことができる星座です。

蠍座

蠍座

蠍座は夏場、南東の空に見ることができる大きな星座です。夏の星座の代表として親しまれ、天の川沿いにS字型で横たわっているような形状をしています。1等星、2等星と輝きを放つ星が多く、見つけることもたやすいでしょう。蠍座を構成する有名な恒星として、アンタレスが有名です。赤い巨星はまるで蠍座の人の内に秘めた情熱を表しているかのようです。

蠍座の神話を御存知でしょうか?ギリシャ神話の中でも有名な話です。かつて、オリオンという勇猛な狩人がいました。英雄ともいわれた勇者でしたが、ある日「この世の中で自分より強いものはいない」と傲慢な発言をして神々を怒らせてしまいます。ギリシャ神話では「傲慢」という罪は大罪です。大神の妻、ヘラは蠍をオリオンのもとへおくり、毒でオリオンを殺してしまいます。この蠍を使わせたのは大地の女神であったという説もありますが、兎にも角にも、オリオンを倒した褒美として、蠍は天に上げられ、星座となったのです。オリオンも月の女神の加護で星座になりますが、蠍座を恐れ、蠍座が天に昇ってくると、まるで逃れようとするように、西に沈んでいきます。

蠍座のテーマは「死と再生」。限界を超えるまで突き詰めていき、新たな道を見つける人生。

蠍は成長するときに一度脱皮して殻を捨てることから「不死」の象徴とされています。こういった数々の要素から、蠍座は「死と再生」をテーマにしているとも言われているのです。蠍座は身体では生殖器をさすとされています。これも生殖器から新たな命が生み出されることに関係しているのでしょう。
さて、蠍座の持つテーマ「死」というのは肉体の死ではなく、極限の状態を意味するものです。愛であれば自分がボロボロになるまで愛し尽くすような深い愛情、と言えばイメージしやすいでしょうか?普通はそこまで至る前に、あきらめたり、他のことに興味が移ってしまうものですが、蠍座の人が持つ情熱の強さには相当なものがあります。ある意味、自分の情熱に誠実で、どこまでも突き詰めていく。そして限界を超えてようやく新たな道を見つけて変化していくのです。一度死んで生まれ変わるような、この究極の変化を人生で実践していくのが蠍座と言えるでしょう。


一世一代をかけた恋、そんな言葉が最も似合うのが蠍座。

中途半端で終わらせない忍耐力は、ときには執念深くも見えるため、蠍座の人を怒らせると後々まで恨まれる、と周囲の人を畏怖させるパワーも持っています。しかし、蠍座の人は普段はその巨大なパワーを隠しています。蠍座の人は、しばしばミステリアスと表現されます。それはその深い情熱を人に見せないようにクールに振る舞うため、謎めいた印象を人に与えるからなのでしょう。そしてたまに見え隠れする熱い情熱から、露出が少ないのに、セクシャルな印象を与える人が多いのも特徴です。


蠍座は水のエレメント。感受性が強く、思いやりに満ちている。

それでは占星術で詳しく蠍座について見てみようと思います。まずはエレメントを調べてみましょう。占星術では星座は火、地、風、水の4つのエレメントに分けられますが、蠍座は水のエレメントに区分されます。水のエレメントの人は感受性が強く、想像力豊かで、自分の損得よりも「情」をなにより大切にする温かさを持っています。彼らの心の中には、大切なものを守りたい、という愛情が秘められています。同情心があり、思いやりに満ちた人々なのです。

蠍座は一般的にも深い愛情を持った星座と言われますが、それはこの本質からきているのでしょう。しかし、水のエレメントにも短所があります。自分と同じような愛情を相手に求め過ぎたり、想像力が拡大して被害妄想になってしまうこともあるのです。これは嫉妬や独占欲となって表れることになります。蠍座の人は、人と深く関わりたい、というテーマを持っています。
元々、水のエレメントにも水が土に溶け込んでいくように「融合する」という性質があります。愛する人になにもかもを捧げるような情熱的な恋をするのは、自身の権利さえもなげうって一緒でありたいと、一体化したいという思いがあるからからなのです。蠍座の人は防御心が強く、なかなか心を許さないのは、心のどこかで、心を開いた途端、深い愛情をその人に捧げてしまうことを知っているからなのかもしれません。そのためか、蠍座の人は親しくなると、相手のことを試すような行動を取ることがあります。これは、本当に心を開いていいか、相手の本性を見抜こうとしているからなのでしょう。


「不動宮」の蠍座は、愛情も憎しみも長く続く。

また占星術では星座は活動宮、不動宮、柔軟宮の3種類に区別されます。蠍座は不動宮(フィクスト)に区分されます。水のエレメントが示す「情」それが不動宮、つまり「固定」されるということで、愛情も、そして憎しみも長く続くことが示されています。蠍座の人が、味方にすると誰よりも頼もしく、そして敵にすると最も恐ろしい、と言われるのは、この忍耐強い情熱を指して言われるでしょう。また蠍座の人は「不動宮」の性質が示す通り、即座に行動しようとはしません。最適と思われる方法を見つけるために、エネルギーを蓄えながらじっくりと考えます。蠍座の人が行動を起こすときはすべてが整ったとき。だからこそ「望みを必ず達成する星座」とも言われるのかもしれません。


支配星が冥王星の蠍座の、一番特徴的な性質は「深い探究心」。

蠍座の支配星は冥王星です。現在、天文学上では冥王星は惑星とは定義されなくなりましたが、占星術上では依然として重要な星として扱われています。大きな力を持つ星とされており、秘密や破壊と再生という意味を持っています。蠍座の持つテーマそのものと言ってもいいかもしれません。蠍座の人は深く秘められたものに強い興味を抱きます。それは人の心の奥底の心理であったり、また英知の限界であったり、不可思議な神秘現象だったり様々です。ミステリーやスピリチュアル好きの蠍座の人も多いとされています。一般的に、蠍座の人のその特徴は、恋愛面ばかりを取り上げられることが多いものです。そのために、蠍座というと「嫉妬」や「恨み」などマイナスな要素をイメージしたり、逆にまたそのフェロモン旺盛なセクシーさばかりを取り上げられることが多いのですが、私は彼らの性質の一番特徴的なところは、深い探究心であると考えています。その研究熱心さが恋に現れるか、勉強か芸術かで、その人の運命は変わっていくことになるでしょう。

実は私は、蠍座の人は占い師としての資質を備えているのでは、と考えています。持続性のある探究心を持ち、表と裏、すべてを知り尽くしたいと言う欲求を持つ蠍座の方々。彼らの興味が神秘に向いたとき、素晴らしい研究結果を見せてくれることでしょう。自分の情熱に忠実な蠍座の人は、激しく人を愛し、真剣に物事に向き合い、研究します。人を愛するために秘密主義の自分を壊し、研究を進めるために、自分の思い込みを破壊し捨て去り、どんどんと変貌していくのです。こうして破壊と再生を繰り返し、彼らは社会に溶け込み、成長していくことになるのです。大小の差こそあれ、多くの失敗と成功を積み重ねた彼らの人生は、とても豊かで色濃いものとなっていくのでしょう。


死神
それでは最後にタロットの話をしましょう。蠍座の象徴となるタロットカードは「死神」になります。その名称から、不吉なものを感じ取った方もいるかもしれません。タロットには多くの解釈法がありますが、私のオリジナルタロットでは、「死神」は「変化」「再生」を示すカードであり、マイナスの意味だけを持つカードではないのです。
ステラタロットの「死神」は大きなカマを持ったドクロが描かれています。一見、おどろどろしく見えますが、この死神が断ち切ろうとしているのは、人が持つ愛憎や未練です。「死神」のカードは「不要なものを捨てて、無になりなさい。そこから新しいスタートが始まります」というメッセージを伝えています。苦難の先にある再スタート、それを暗示するカードなのです。

蠍座の人が持つ忍耐力を秘めたパワーは12星座の中でも随一と言われています。長く情熱を継続させるためには相当のこだわりが必要になるでしょう。自分の信念を守るために、警戒心や、対抗心が強くなるのも当然です。目的を達成するために自分の弱みを見せることに敏感になり、出し抜かれないために洞察力を鋭くし、相手の秘密を探ろうとします。ですから蠍座の人は、相当親しい間柄でも、自分の弱みを見せようとしないのです。攻撃される前に、先に打撃を与えようとする怖さも持っています。そういった戦いを繰り返しているうちに、情熱と共にマイナスの感情が膨らんでいくことにもなるのです。
また蠍座の人がどんなに辛抱強く願っても、人生の中では叶わないこともあります。達成されなかったことへの未練、大切なものを奪い取られた憎しみに囚われていては、新しい一歩を踏み出すことはできません。蠍座の人にとっての「死神」のカードはその情念の世界から解放してくれるもの。自分を苦しめている感情やこだわりを断ちきることで、またまっさらな自分に戻り、新たなスタートを切ることになるのです。

魅力的な蠍座の人は、自分のエゴを切り捨て、何度も再スタートを切ることができる強靭な精神を持っています。まさに「死神」のテーマが蠍座の人を磨いていくことになるのでしょう。蠍座の人の愛情は深く、強いとされますが、その愛情から、嫉妬や独占欲を切り捨てることができれば、それこそ、至上ともよべる素晴らしい愛を人に与えることができるのです。