射手座

射手座

大空に浮かぶ射手座を眺めてみましょう。射手座は起源が古く、最古の都市文明、シュメール文明まで遡るとされています。形は半人半馬の人物が、矢を引いた姿とされています。この矢は蠍座の一等星、アンタレスを狙っているという逸話があります。オリオンを刺殺した蠍が、天上で暴れないように威嚇している、という説が有名です。
射手座を絵で表すとき、上半身は人間、下半身が馬という半人半馬の姿で描かれます。ギリシャ神話ではこの馬人をケンタウロス族と呼んでいます。ケンタウロス族は野蛮で好色といった面も持ちますが、中には善良なものもいます。射手座の神話の主役、ケンタウロス族の長、ケイローンはまさにそうでした。ケイローンは音楽の神アポローンと月の神アルテミスから音楽・医術・予言・狩りなどを授けられた知恵者です。ぺーリオン山の洞穴の中に住んで、ギリシャの若者たちを、教育していたと言われます。ケイローンはヘラクレスと戦った時に、ヒドラ(水蛇)の毒を塗った矢で、刺されました。ケイローンは不死身であったために苦しみ、最後は永遠の命を神に返し、黄泉の世界へ旅立ちます。大神ゼウスがそれを惜しんで天にあげ、射手座になったのだと、伝えられています。

好奇心旺盛で、興味のある方向へと挑戦を繰り返していく。

射手座の人は知的好奇心が旺盛です。また自分で知識を詰め込むだけでなく、その知識を人に分け与えるのを得意としています。ケイローンのように、優れた教師としての素養を備えた人が多いのが射手座の特徴と言えるでしょう。また、射手座のシンボルは弓矢の形をしています。この放たれた矢のように、好奇心が四方八方に飛んでいきます。ひとつの知識を得たら、好奇心は別の方向に向かっていくのです。ひとつのことを掘り下げ、探究していく蠍座と違い、射手座の人が持つ好奇心はどこまでも広がっていくもの。好奇心に従い、興味のある方向へと挑戦を繰り返していくのです。


支配星が木星の射手座は、楽天的な性質を持つことが多い。

大胆な判断力とチャレンジ精神を持つ射手座の人が多いのは、彼らが根本的に未来に対して恐怖よりも、希望を抱くことができる楽天的な性質を持っている人が多いことを表しています。目の前に広がる道が明るい方向へ向かっていると信じられるからこそ、周囲の人が怯むような挑戦も、ためらわずに決断することができるのでしょう。 射手座の支配性は木星です。木星は占星術では「幸福の星」として説明されることが多く、発展、成功、寛大、知恵を表すといわれています。しかし同時に、過度の楽観主義、虚栄心といったものも暗示しているのです。 射手座の人は経済観念が甘く、実入りがあっても出ていくものも多いと言われます。またこの楽観主義から自分を守ろうとする慎重さが欠け、波乱万丈の人生へ飛び込んでいくことになるのでしょう。実際に、射手座の人は、平平凡凡とした人生を避けて通ろうとする性質があります。


射手座は火のエレメント。直感と行動力を持ちあわせ、自由を求める傾向。

占星術では12星座は火、地、風、水の4つのエレメントに区別されます。射手座はその中の火のグループに当たります。火のグループの特性は「直感」。理想が高く、これを試したい、と感じたらすぐに動ける行動力を持っています。得に射手座の人は心身ともに自由を求める傾向が強いので、もし失敗したら、というような心の枷になるようなマイナス感情に囚われることを、無意識のうちに排除しようとします。だからこそ、周囲の人が驚く様な大胆な挑戦に挑むことできるのでしょう。


自分とは違う文化や考え方を受け入れる、心の柔軟性を持つ。

また12星座は活動宮、不動宮、柔軟宮の三つに分けられます。射手座はこの中で柔軟宮に当たります。柔軟という言葉の通り、どんな運命が降りかかってきても、一つの考えにこだわることなく、その場に応じて対応できる資質があります。ピンチに強い星座と言えるのかもしれません。
射手座の人が知識や経験をどんどん吸収していくことができるのは、好奇心と、自分とは違う文化や考え方を、柔軟に受け入れることができる心を持っているからなのでしょう。
またこの好奇心が知性を磨くだけでなく、対人にも発揮されます。言葉は悪いのですが、射手座の人は気が多い、という話を聞いたことはないでしょうか?常に新しい刺激を求める射手座の人は、いつも同じ相手との交流ではマンネリ化を感じてしまうため、次々と出会いを広げていきます。だからといって、新しい友人ができたから以前までのつきあいとは疎遠に、という無情な性質ではないのです。恋を語る相手がいても、しばらくたつとまた違う魅力を持った相手に好奇心を抱いてしまう。ただしそれはあくまで興味であって、心変わりではないようです。中には恋多き人もいるかもしれませんが、ほとんどの射手座は愛情をしっかりと維持することができるでしょう。 ただし、彼らの愛は「自由」です。
どんなに愛した人がいても、彼らの時間は愛のためだけには使われません。趣味、個人的な付き合い、勉強など、恋愛以外のものにも情熱を注ぎます。愛情がなくなったわけではなく、他にも大切なものが増えただけなのです。


射手座の最重要のテーマは「自由」。

占星術では天体を12の宮に振り分けこれを黄道12宮(または獣帯)といいます。太陽はこの12の宮を一年かけて移動していくことになります。人馬宮に入っているときに生まれた人を占星術では射手座になります。黄道12宮は金羊宮(牡羊座)からスタートするので、人馬宮(射手座)は9番目になります。
8番目の蠍座は他者との融合がテーマでしたが、射手座になるとまるで繋がった糸を炎で焼き尽くすかのように、他者との繋がりによるしがらみから自由になろうとします。もしかすると天空の射手座は、自分が縛られないように、情と言う縄を仕掛けようとしている蠍を威嚇しているのかもしれません。自由である射手座の人は、自分の信念を曲げてまで、他者に受け入れられようとは望みません。理解を得られないのなら意見を闘わせ、また対抗意識を燃やすことによって自分を高めていこうとするのです。
殻を破って外への飛び出そうとするエネルギー、射手座の最重要のテーマ「自由」はここからも見ることができます。
ただし、言葉の矢を見切り発射する短所もあります。本人は楽天家なので、コミュニケーションの失敗も謝罪したら忘れてしまいますが、しつこく覚えている人もいますので、慎重さも忘れないようにしましょう。

スポーツへの関心が高いのも射手座の特徴。

射手座は教師の特質があると以前書きましたが、その対抗心、前向きなパワーはスポーツ選手としても発揮することができるでしょう。あなたの周囲にも、スポーツ好きの射手座の人がいると思います。それも流行のスポーツやダイエットエクササイズの情報をいち早くキャッチし、すぐに試そうとする好奇心旺盛なタイプではないでしょうか?
世界を広げ、学び、成長していくのが射手座の人の特質です。若い頃は元気さだけが取り柄で、人が止めるのも聞かずなんにでも挑戦したがったり、他者への配慮が足りなかい人もいるかもしれません。しかし、上手に年を取ることができれば、誰に対しても寛大で、自分の得た知恵を人に分け与え得ることができる、懐の大きな人物になれるでしょう。


節制
最後にタロットを読み解きながら射手座を研究してみましょう。射手座と紐づけられたタロットカードは「運命の輪」です。「運命の輪」は人生の岐路を示すカードです。三種の生き物がのった輪をまわそうとしている人物がいます。この輪は人生の浮き沈みを表し、輪の近くの人物はあなた自身です。あなたが輪を回すことで人生は進みます。未来を上昇させるか、下降させるかはあなた次第なのです。

射手座の人はチャレンジ精神にあふれ、未来は希望に満ちていると信じています。彼らが運命のターニングポイントに立った時、迷わず自ら道を選ぶでしょう。たとえその先に困難があったとしても、不屈のガッツで上昇させていく、そんなポジティブなパワーを持った星座なのです。 神話の話で説明しましたが、射手座は半人半馬のケンタウロスのケイロンがモデルとなっています。ケイロンは知力に富み、また強靭な強さを持っています。我々が射手座の人をイメージするとき、世界の枠すらも飛び越えようとするような行動力をイメージしますが、その行動の原動力となっているのは知的好奇心。射手座の人は刺激だけでなく、叡智を探求する性質を持っています。知性と体力、両方を兼ね揃えているのが射手座の人の魅力なのです。彼らが四方に向けられる好奇心は、自分へも向かいます。自分の使命はなになのだろう、なぜ自分は生まれてきたのか、と自己探求を繰り返し、やがてそれは自分の生まれた国の行く末や、地球上における人類としての役目、など、興味はどんどんと拡大し、哲学的になっていきます。射手座の人に人生観を問いかけてみてください。おそらく、自分なりに考えた答えを、熱く語ってくれることでしょう。

射手座の人は旅好きな人が多いのですが、彼らが旅に求めるものは刺激と気づきです。新しい文化や価値観を知ることで、自分の人間としての幅を広げていこうとするのでしょう。彼らは素直な心を持っているため、新しい情報を進んで受け入れます。「学ぶ」ということは射手座の人にとって大切なテーマなのです。飽くことなき好奇心とチャレンジ精神。それこそが、射手座の人のパワーの源なのかもしれません。 心の中には青春時代のような情熱を、年を経ても持ち合わせ、何度も運命の輪を回して人生を旅していく。まさにこのカードは射手座の人の人生そのものを表しているカードといえるでしょう。

山羊座

山羊座

大空を見上げて山羊座の星座を探してみましょう。山羊座は二等星以上の星がないため、よく目をこらして見つめてみてください。山羊座は古代バビロニア時代から知られていた星座で、その頃は冬至点が山羊座にあったとされています。冬至点は地球の傾斜運動のために移動していくため、現在は射手座にあるとされています。歴史ある星座だと言えるでしょう。
星座の紹介で、山羊座のイメージ画を見たことがありますか?上半身が山羊、下半身が魚の姿で描かれています。なぜこのような姿をしているのでしょうか。その答えはギリシャ神話にあります。
山羊座の物語の主役は牧羊神のパン。パンは頭に山羊の角と毛の生えたとがった耳を持っており、上半身は人間、下半身は山羊という姿をしていました。陽気な性格で仲間たちと森や岩山を駆け巡り、妖精に恋したり、葦で作った笛を吹きつつ騒いだり、自由気ままに暮らしていました。
ある日、ナイル川のほとりで神々の宴会が催され、そこへいきなり怪物テュフォンが現れたのです。一斉に逃げる神々に続き、パンも逃げようと魚に変身してナイル川へ。よほど慌てていたのでしょう。残念ながら魚に変身できたのは下半身だけ、その奇妙な姿を記念して、ゼウスが山羊座として空に上げたのです。
みなさんは山羊座の人と聞くとどういうイメージを浮かべますか?生真面目で堅実、星占いではそう書かれていることが多いようです。
ヤギは一歩一歩確かめるようにして山を登っていきます。しかし安全な野原では思う存分駆け巡るパワーを発揮します。
あなたの知り合いにも、仕事では真面目だけれど、プライベートでは茶目っ気を発揮する、まるで陽気なパンのような山羊座の友人はいないでしょうか。このサービス精神も山羊座の魅力の一面です。


支配星が土星の山羊座は、強い忍耐力を持ち社会的な頂点を目指していくことが人生のテーマ。

山羊座の支配星は土星です。土星は忍耐や権威、規律、組織、責任感を表します。
山羊座が足元を確認するように昇っていく山は権威の象徴。山羊座の人は自分が属している世界で、少しでも上のポジションを目指そうと努力します。いつか上に登れたら、というようなあやふやなものではなく真剣に。その穏やかな表情の下には熱い野心が隠れているのです。確実に達成したい目標があるから用心深くなり、迂闊な行動は取らなくなる。リスクを避けるために現実主義となり、きっとなんとかなるだろうという日和見主義には陥りません。自分の立場を危うくするライバルの行動にも敏感です。楽観視することはなく、周囲の人の行動、反応もしっかりと観察します。この観察力がよい方向で現れるのが山羊座の人が時折発揮するサービス精神です。周囲の雰囲気を読む洞察力に優れているからこそ生まれる気遣い。場を和やかにするために自分が道化を演じるのです。
そういった意味では、気持ち良い環境作りにも「真面目」なのです。あながち、山羊座の人は真面目、という定義は間違っていないのかもしれません。

山羊座の支配星、土星は「時」を表すとも言われており、山羊座の人は歴史や伝統に敬意を払います。重ねられた時があってこそ、今があるということを心の奥底で知っているからです。社会の組織の中で活躍を目指すためには、先人の知恵を自分の知識とすることは大きな成長のきっかけをもたらします。また年配者への尊敬は頼もしい味方を自分に呼び込むことになります。山羊座の人が持つ社会性には、自分を守り、成長していくために生まれた本能なのかもしれません。


山羊座は地のエレメント。現実的で堅実。

星座はその性質により火、地、水、風のエレメントに区分されます。山羊座は地のエレメントに分類されます。地のエレメントの星座は感覚を重要視します。それは、実際に感じられる五感を重要視するということ。この間飲んだワインがとても美味しかった。お店の人がこれもお勧めというけれど確実に美味しいものが欲しい。だから今回もこのワインを買おう。そういったように自分が体感したことを重要視して行動するようになるのです。
山羊座の人は慎重だと説明してきました。たとえば一度飛び越したことのある跳び箱を前にしたら、山羊座の人は躊躇なく挑戦していくことができるでしょう。安心できるものに対してはそこまで用心することがないのです。しかし、未知のもの、未経験のものにはそうはいかないのが山羊座の資質です。これから音楽を聞いてください。この人は才能があるからきっと成功します。投資しませんか、と言われても、信用できる証拠がない限り、なかなか腰を上げようとしないのです。

山羊座の人にとって安心感を得ることは大切なことです。安定は自分の今までの行動が間違えていないことを証明してくれるからです。ですから山羊座の人は人間関係でも不安定さを苦手とします。それを避けるために、秩序やルールを大切にするようになるのでしょう。ときには人間関係を穏やかにするために、自分の内に秘めたエネルギーを抑制することもあります。これが、社会性が高いとされる所以でしょう。そして抑えられたエネルギーは自分の目標を達成するための情熱に還元されていくのです。
また山羊座の人が重要視するもうひとつに経済力があります。お金は現実的なもので、最も信用できるものだからです。だからと言って銭守奴というわけではありません。経済力を得るということは自分の努力の結果が形になるということ。ですから山羊座の人は経済面で自立し、社会に求められることで、自分に自信を持ち、喜びを感じるのです。


「活動宮」の山羊座のテーマは「社会性」。

占星術では行動力の性質で、活動宮、柔軟宮、不動宮の3種類に区分されます。山羊座は活動宮(カーディナル)になります。言葉通り、アクティブに動く性質を示します。山羊座のテーマは「社会性」ですから、彼らの動く場所は身近な社会になります。学生であれば学校、成人であれば会社や地域になるでしょう。山羊座の人は安定した企業に入ったからもう安心、動かないという発想はありません。目標を見つけ、動き、業績を上げます。そうやって一歩一歩、階段を上っていくように、目の前にある社会でポジションを高めていこうとするのです。

占星術では天体を12の宮に振り分けこれを黄道12宮(または獣帯)といいます。太陽はこの12の宮を一年かけて移動していくことになります。10番目のサイン磨羯宮に入っている時に生まれた人が山羊座になるのです。1番目の白羊宮(牡羊座)では自我が目覚め、2番目の金牛宮(牡牛座)で所有欲が生まれ・・・このように、宮(サイン)が進むごとに各星座のテーマが進化していきます。そして山羊座のテーマは社会で功績を残すこと。
例えば、起業して世界で名だたる企業の代表者になりたいという願いを持った山羊座の人がいるとしましょう。しかし、現実的には一歩、及ばない。それでも夢を追い続けるかと言うと、山羊座の人は現実に沿うように夢の形を変えていくのです。大きな企業で海外を相手に活躍するリーダー、それが次の目標になるのです。
しかしそれは夢がないと悲しむべきことではありません。彼らにとって、夢の形が変わっても、現実としてちゃんと目標を叶えていることが重要なのです。山羊座の人は野心家でありながら、非常に誠実なところがあり、社会で貢献し、そして認められることで満足感を得ることができるのです。その社会を守るために、ときに人に厳しくなることもありますが、そのストイックさがあるからこそ、人から信頼を集めることになるのでしょう。年を追うごとに円熟さが増していく星座でもあるので、老長けてなお魅力が増す、奥深さを備えているのです。


悪魔
最後にタロットで山羊座を研究してみましょう。
タロットには各星座に紐づけされたカードがあります。山羊座のタロットカードは「悪魔」です。山羊座の支配星、土星も「SATURN(悪魔)」です。誘惑の囁き、破壊など悪魔から連想するものはあまりよいものではありません。まして、真面目で正義感の強い山羊座とは相いれないように感じてしまう人もいるでしょう。

ステラタロットでは悪魔のカードは、黒い角を生やした半獣神が描かれています。その角と顔は山羊のものです。ステラタロット以外でも多くのタロットで悪魔には山羊の半獣神が使われています。それには理由があるのです。12月後半から1月にかけて生まれた人が山羊座になります。この時期は冬。日照も少なく、大地は不毛となります。闇の世界を連想することから、山羊は黒魔術の象徴としても使われるようになったのです。そのため、山羊は悪魔を表すものとして位置づけられているのです。悪魔のカードは欲に負けたことによる不幸を意味していますが、それは同時に、欲望に対する戒めとなるメッセージも隠されているのです。

自分を制し、前向きに努力を続けていけば道は開け、大きな幸福が手に入る。
これこそが山羊座の人の生き方そのものではないでしょうか。山羊座の人は野心家であると言われます。しかし、汚い手を使って権力を手に入れようとしても、その栄光は長く続きません。努力なしで横取りするように手に入れた栄光がどれだけ薄っぺらく、価値のないものか、山羊座の人は本能で知っているのでしょう。だから山羊座の人は焦りません。望みを叶えるために計画をしっかりと練り、慎重に進みます。なにも考えず、いきなり走り出すようなエネルギーの無駄使いはしないのです。一か八かの勝負を繰り返し、若いうちに権力を駆け上った、そういう山羊座の人は少ないでしょう。

また、山羊座の人は現実的です。大きな夢を見ることよりも、夢を実現するためにどういう行動を起こすかを重視するからです。夢を見るのは誰でもできますが、それを行動に移すのには労力と現実的なビジョンを立てられる能力が必要になります。夢がある、ならば実現しよう、と思える山羊座の人は、ある意味、目標を手に入れようとする「欲」が誰よりも強いのかもしれません。そしてその欲があるからこそ、努力と、諦めない忍耐力が生まれ、失敗を避けるために自制心が育まれるのでしょう。欲も幸福を得るために必要。そんなメッセージを悪魔のカードは囁きかけているのかもしれません。

水瓶座

水瓶座

夜空に瞬く水瓶座は、2等星以上の明るい星がないため、見つけ辛いかもしれません。明るい星が多いわし座の近くにあり、またこのわし座は水瓶座のギリシャ神話で、ゼウスがガニュメデデスを攫うために変身したわしの姿とされています。
では水瓶座のギリシャ神話とはどういう内容なのでしょうか。水瓶座のイメージイラストでは、少年が水瓶をかたむけている姿が描かれていることがよくあります。これは水瓶座のギリシャ神話に基づいているのです。大神ゼウスは、神々の酒宴でお酌をしていた美女が結婚してその役目を終えたため、代わりになる人を探していました。そこで目にとまったのが、トロイの王子であるガニュメデスでした。彼はゼウスが今まで恋した美女たちに負けないくらい美しい少年でした。ゼウスはすっかり気に入り、大鷲に変身してガニュメデスをオリンポスに連れ帰りました。ゼウスはガニュメデスに永遠の若さと美しさを与え、神の酒(ネクタル)の酌をさせるようになったのです。

個性的で革命的、考えに柔軟性があり、自由を求める水瓶座。

お気に入りのお酌係がいなくなると知り、すぐに次を探そうと動ける気持ちの切り替えの速さ、そしてその美しさに魅了されると男女構わず連れてきてしまうような型にはまらない発想力は、水瓶座の特徴を表しているのかもしれません。


支配性が天王星の水瓶座は、独創的なところが特徴。

天王星は変化、革命、独創性を表す天体です。得た知識を自由な発想で自分の考えにしていく水瓶座は、ときに保守的な人には考えもつかないような奇抜な案を持ち出してくることがあります。そのためなのか、その発想の鋭敏さが誤解され「変わった人」と評されることもあるのです。ファッションに関しても、独創性を発揮する水瓶座は多く存在します。


エレメントが風の水瓶座は、知性を重視し、知識を増やしたがる性質。

占星術では12星座を火、地、風、水の4種類に分類します。これをエレメントと呼びます。水瓶座のエレメントは風。風のエレメントのテーマは「思考型」で、知性を重視します。知性を育てるために知識を増やす必要があります。そのために次々と新しい情報を入手していくことになるのです。水瓶座が、最新の情報を得たがるという特性もこのエレメントから来ているのでしょう。
また、もともと風とは実態がないものです。そよ風であれ、突風であれ、ひとつの場所にとどまることがありません。水瓶座は執着しない星座とも言われます。新しい情報が自分にとって有効だと思えば考えを変え、一定の人間関係に固執せず、自分が興味を示す方向へと人脈を広げていくのです。

水瓶座は多くの人と語らい、新しい情報を得ることに喜びを感じます。そして色々な人と協力し合うことで、人それぞれの考え方、手法を学ぶのです。水瓶座は仲間とひとつの目的を達成することに喜びを感じます。その過程で彼らは多くのものを知り、成長していくことができるからです。わけへだてなく人に接することができるのも、好き嫌いへのこだわりがないからです。人を贔屓することなく平等であろうとします。その考えが水瓶座の個性のひとつであるヒューマニズムに繋がるのでしょう。まずは知って理解しよう、その好奇心が水瓶座のコミュニケーションの一端なのかもしれません。


「不動宮」の水瓶座には、自分の考えを簡単に曲げない理論的思考の持ち主。

また、占星術では星座を活動宮、柔軟宮、不動宮に分けます。水瓶座はこの中で不動宮に区分されます。知性を巡らせて新しい知恵を発見しようとする水瓶座と、不動という言葉はしっくりこないと感じるかもしれません。水瓶座は風のエレメント、知性の星座であると説明をしました。
例えば水瓶座の人が、自分が属する団体は争いが多いからまともにしていきたいと考えるとしましょう。色々な情報を集め思考錯誤しながら辿りついた答えが、上層部を排除して新体制を発足させることだとします。そういう理論に辿りついた後は、団体に逆風を巻き起こすことになろうとも水瓶座は考えを変えません。平和主義ではありますが、この提案をしたら攻撃されるからなあなあにしていこう、というような判断は下さいないのです。

水瓶座の人の考えは非常に理論的です。なんとなくそう思うから、といった考えでは行動せず、こういう理由だからこうする、という理論が存在するからこそ、自分の行動に自信を持つのです。この自分の考えを簡単に曲げない「不動」の特徴があるからこそ、水瓶座は自立することができるのです。水瓶座は自由を求め、自分のやり方で自分だけの人生を生き抜こうとします。しかし世の中に迎合しないということはかなりのパワーが必要とされます。水瓶座は個性的ですが、その個性を守るために、自分はこうでありたいという強い意志の力を持っているのです。

水瓶座はそういう意味では頑固ではありますが、融通は効きます。
水瓶座の人は自分の考えに対してもクールな視線を持っており、自分の考えが間違えていると気付くと、すぐに考えを修正し、新しい理論を受け止めます。自分が間違っていると分かっているのにそれを認めない、というように感情的になることは少ないでしょう。水瓶座の人は科学者や発明家に向いていると言われますが、それは類まれな発想力に加え、自分の考えに固執して新しい情報を取り入れないことが、いかに非論理的であることを理解しているからなのでしょう。
水瓶座は人間関係で生まれる感情にも固執しません。以前、論争を闘わせた相手であっても、仲直りすることが今後にとってよいことだと思えれば本心からもう一度、手を指しのばすことができるのです。その切り替えの速さや掴みどころのない個性に、面食らう人もいるかもしれませんが、水瓶座が感情ではなく知性で動く星座だと思えば、納得がいくことでしょう。


水瓶座の思考はあらゆる制約から自由であり、仲間との精神性を大切にする。

占星術では天体を12の宮に振り分けこれを黄道12宮(または獣帯)といいます。太陽は一年をかけて12の宮を回っていくことになります。その11番目の宮「宝瓶宮」に太陽が入った期間に生まれたのが水瓶座の人になるのです。期間で言えば1月20日頃から2月の18日頃になります。冬から徐々に春へと移行していく時期。凍てついた雪や氷から解放される季節がそろそろやって来る頃です。
この開放という言葉は水瓶座にとても適しています。水瓶座の思考はあらゆる制約から自由であり、そのために、普通の人が思いつかない発想を生み出すことができるのです。人間関係でも同じことがいえ、水瓶座の人は男女、年齢を深く気にすることはあまりないでしょう。年の差があっても意見が合えば、意気投合し、共に意見を戦わせる仲間になれます。
水瓶座はグループ行動を好みますが、誰とグループを組むかは思想や考えが一致していることが大切です。洞察力があり、社交家なので多くの人と親しくなれますが、目標に向かって一丸となって行動して行くときに求める仲間とは、互いに共鳴するものが必要になるのです。
ですから、新しい目標ができると再び新しい仲間を探すようになります。こうして人間関係が広がっていくことになるのです。水瓶座の人にとって自分の意見に共感してもらうことはとても大切なことなのです。ですから未熟な水瓶座の人は共感を得るために、考えを押し付けようとすることがあります。しかし質の高い水瓶座は「他者への理解」能力を備えていますから、強引な行動に出ることはないでしょう。
また住環境に関しても、故郷は愛するが囚われないところがあり、転居をして新しい環境を開拓していくことにも肯定的です。広い意味で言えば、人生の流転にも順応性があり、次々と新しい情報を自分の知恵として、成長していくことができるでしょう。
職業運に関してはこのとらわれないという性質から、大会社の一社員となるよりは、自ら起業したり、フリーランスとして活躍できる才能も持っています。ただしそれは自由な環境で自分の想像力を発揮したいからであり、地位や名誉、お金にはそれほどの執着はないようです。
水瓶座の人が、人類愛が強いと言われるのは、自分の損得よりも精神性を大切にすることからくるのかもしれません。


星
最後にタロットの話をしましょう。星座には各々紐づけられたタロットカードがあります。
水瓶座のタロットカードは「星」になります。描かれた大きく瞬く星はまるで希望を象徴しているようです。ステラタロットでは女性が右手を大きく掲げ、左手には壺をもっている姿で描かれています。彼女の頭上には大きな星が輝き、また四方にも小さな星が瞬いています。その右手の指と壺から水が注ぎだされているのです。これは、夢や希望が次々と湧き出てくることを示しています。水瓶座の人は新しい世界に飛び込んでいくために、常に知性を働かせています。湧き出るアイデアには限りがなく、そしてその発想は希望に満ちています。まさにこのカードは水瓶座を表すのにぴったりくるカードではないでしょうか。

この「星」のカードは願望成就を示唆しています。しかしその成功はすぐに手に入るものではありません。いわば「星」は夢に向けて歩き出したところ、希望はあれど、道半ばの状態なのです。カードは「大きな夢を抱きなさい。そして理想のビジョンを描くことで進むべき道が見えてきますよ」とメッセージを送っています。しかし、夢を達成するまでには多くの人の協力を得なくてはなりません。人の力を得ることの大切さも、このカードは示しているのです。
水瓶座の人は「星」のカードの裏に隠されたメッセージを生まれながら理解しているように見えることがあります。水瓶座は理想家で、こういう未来を手に入れたい、という明確なイメージを持っています。その理想を実現するために自ら動くだけでなく、人と交流して情報を集めます。また目的に向かって動くときは、自分の力では足りない部分を人の協力を得て補おうとするのです。水瓶座は仲間意識が強い星座です。蟹座も仲間を大切にしますが、水瓶座はちょっと違います。蟹座はまるで家族のように仲間を愛します。水瓶座は色々な人の意見を取り入れ、協力し合うことを望むのです。周囲の人がいなければ夢が叶わないと知っているからこそ、助け合えるフェアな関係を築こうとする星座なのです。水瓶座は饒舌で自分の意見を押し付けようとするという短所があると言われることもありますが、本来はタロットカードの「星」のように、助け合い精神を持っている星座なのです。

魚座

魚座

夜空に輝く魚座は三等星以上の明るい星がないため、よく目をこらさないと見つけ辛いかもしれません。強く存在を主張するわけでもなく、天空に溶け込むような星々は、すべてを受容しようとする魚座の人たちの性質を表しているようです。

魚座の星座を説明するときに、尾を紐で繋がれた二匹の魚が描かれます。これはギリシャ神話の物語が元となっているのです。この二匹の魚は愛と美の女神とされるアフロディーテ、そしてもう一匹の魚がアフロディーテの愛息子、エロスになります。アフロディーテとエロスは、神々の宴に出かけました。宴も盛り上がっていたときに、怪物ティフォンが現れました。アフロディーテとエロスは慌てて魚に姿を変え、川に飛び込みます。その時にお互いがはぐれないように、紐で自分たち繋いで一緒に逃げたのです。大神ゼウスは母子愛の象徴としてその姿を星座にして天に上げたとされています。

受容性の強さが魚座の大きな特徴。

魚座の人は、人からの愛や価値観を、受け入れ共感しようとします。魚座の人は優しい、とよく評されます。一緒にいる人の悲しみや喜びを受け止め、自らが同じ境遇に陥ったかのように同情することができるのです。しかし、その分、自分の意思を強固に貫く、という自己意識を持つことが難しくなるという反面も持っています。
同情心の強さから、魚座は愛と奉仕の星座とも言われます。しかし同時に、自分と他人の境界線が曖昧になりやすいため、他人の力を利用して自分の夢を叶えようとする欲望も現れます。依存的な性質が強まると騙されやすく、また人に振り回されやすくなるのです。
魚座の人は自主性を育むことで、誰に対しても優しく、理解力があり、豊かな想像力を発揮できる愛される人になれます。しかし成長するまでは、信じていた人に騙されて痛い目を見ることもあるでしょう。特に恋愛では強い同情心や強く押されると受け入れてしまう受容性が強く現れます。それでも再び人を信じられる受容性が、魚座の人の純真さであり、魅力なのです。


支配星が海王星の魚座は、感受性が強く想像力が豊か。

魚座の支配性は海王星です。海王星の特徴として境界の消滅というものがあります。自分と他人、現実と非現実、こういった境界をなくしていくのです。他人の悲しみを自分の悲しみのように感じる、これは海王星の特徴そのものと言えるでしょう。また神秘体験や幻想といった意味合いも持ち、霊感を持つ人も少なくないとされています。海王星は精神的なことを示す星であり、そのため魚座の人は感受性が強くイマジネーション力が豊かです。ちょっとしたヒントがあれば、どこまでも想像の世界を広げることができる。夢見がちとも言われますが、アーティストとしての才能を秘めている人も多いでしょう。


水のエレメント魚座は、感情を大切にする。

占星術では12星座を火、地、風、水の4つのエレメントに分けます。魚座のエレメントは水。なによりも感情を大切にする星座です。魚座の人は対人関係や情熱、愛をとても大切にする代わり、出世や物欲には欠けるところがあります。そのため、金銭感覚が曖昧な性質を持つ人が多いのも特徴と言えるでしょう。甘え上手で要領がよいので人の活躍に乗じて漁夫の利を得るようなことはありますが、執念深く計画を練って人を陥れながら上を目指していくような執念深さは持ち合わせていないでしょう。


「柔軟宮」の魚座は、なんでも受け入れやすく、変わりやすい性質を持つ。

占星術では12星座を活動宮、不動宮、柔軟宮の3タイプに分けます。魚座は柔軟宮にあたります。柔軟宮の人は変化に素早く対応できる文字通り「柔軟」な性質を持っています。しかし忍耐力、決断力には欠けるところがあります。なんでも受け入れようする「水」と、なににでも変わろうとする「柔軟宮」の性質を持っているからこそ、魚座の人は感化されやすいのかもしれません。

あなたの周囲にも、あの人はころころと意見を変える、もしくはすぐに人に説得されてしまう魚座の人はいないでしょうか?「これが自分」という頑固さがないため、彼らの心は移り変わりやすいのです。その変わり、親しい人から勧められたものをすんなりと受け入れることができるので、人脈を得ることで彼らを介して知識を深め、可能性を広げることができるのです。

強い同情心も相手の思いを受け入れ、同化するという性質から生まれるものです。中にはテレバシーを使っているのかと思うほど相手のことをわかってしまう人もいます。魚座の人が、霊感が強いと言われる所以でしょう。
この「なんでも受け入れる」という特徴は、特に恋愛でその傾向が強く出てきます。魚座の人は、最初は関心の少なかった相手でも、強く思いを寄せられると同情心から相手を受け入れてしまう傾向を持っています。自分を好きになってくれた人を好きになる、という方はこのタイプでしょう。そして一旦、恋に落ちると奉仕的な愛を相手に注ぎます。魚座の人の愛は奉げる愛。愛の見返りにお金が欲しいというような思いを持たない純粋さを心のどこかに持っているのです。彼らにとって大切なのはダイヤの指輪よりも、強い愛情なのでしょう。感情の赴くままに恋をするため、秘密の恋に引きずり込まれてしまう危険もあります。
誠実で、そして深い愛を注いでくれしっかりと守ってくれるパートナーに巡り合うこと、それこそが魚座の人にとって最も幸福な生き方なのかもしれません。


黄道12宮の12番目となる魚座のテーマは「受容」。

占星術では天体を12の宮に振り分けこれを黄道12宮(または獣帯)といいます。太陽はこの12の宮を一年かけて移動していくことになります。太陽が双魚宮に入っているときに生まれた人が占星術では魚座になります。黄道12宮は金羊宮(牡羊座)からスタートするので、双魚宮(魚座)は12番目になります。自己を表現する牡羊座から、人に認められたいと願う乙女座、世界の枠を飛び越えようとする水瓶座など様々な段階を経て、魚座では「自己」からも解放され、すべてのものと融合しようとします。
これが魚座のテーマ「受容」なのでしょう。

しかし魚座の人は受容し、同化しますがまたすぐに別のものを受け入れ、変化してしまいます。気持ちが変わりやすいのもこの性質からです。
また情を大切にする性質のため、感情を乱す争いを嫌います。しかし気持ちの乱れが避けられない状態に陥ると、まずは心の平穏を保つため、夢想に逃げ込もうとするのです。魚座の人で忍耐力が弱い人が少なくないのは、疲れやプレッシャーが感情を乱してしまうからでしょう。魚座の人は、言葉で人を攻撃するようなことはしようとしません。その変わり、音楽や絵画など芸術的な手段で自分の心の内を表現する才能を持っています。
また人を喜ばせ、暖かい感情を向けられると純粋な喜びに浸れます。その喜びを得たいがために、自己犠牲的な愛情を見せることになるのでしょう。その純粋さと受容的な性質から、ときには傷つくこともあるでしょう。しかし魚座の人の純粋さや捨て身の愛情は人の心を動かし、助け手にも恵まれやすいという利点も持っています。
なんだか助けてあげたくなる、そんな思いを掻き立てる魚座の人は多いでしょう。愛されやすい星座と言ってもよいのかもしれません。
色々な経験を経て成長し、この特有の感情の揺れを自分でコントロールできるようになれば、ロマンティックで想像力豊かな人を傷つけない好人物になることができるでしょう。むしろ、その姿こそが魚座の人の本来の姿なのかもしれません。


月
最後にタロットカードの話をしましょう。星座には各々紐づけられたタロットカードがあります。
魚座のタロットカードは「月」。月のカードは迷いや不安、秘密や夢を示します。ステラタロットカードでは暗闇の門番である二匹の犬が向き合い、天空には月が輝いています。そして月の下には大きなサソリが描かれています。暗い印象を受けた人もいるかもしれません。しかし、このカードの中に「光」も描かれています。サソリの向こうには明るい光のアーチを描く二つの塔が見えています。その先にあるのは光の世界。そしてその入り口は目で見える場所にあるのです。希望への道は示されています。このカードは、迷いや不安を乗り越えれば、その先に大きな幸福が待っていることを告げているのです。

「受け入れる」という性質を持っている魚座の人は尊敬する人の考えに影響され過ぎたり、同情から損な役回りにあうことも多いでしょう。夢見がちな性質を持っている魚座の人は、自分の願い通りに物事が進まず、悲しい現実を思い知らされたときに傷つきます。そして心が深く傷ついたとき、夢の世界へと気持ちを逃避させるという性質を持っているのです。映画や小説にのめり込んだり、幸福な自分の姿を夢想したり、想像力豊かな魚座の人にとって逃避場所となる自分だけの世界はいくらでも思いつけるはずです。しかし、再び夢の世界から戻り現実に向き合わなくてはいけない時がやってきます。そのときに現実を受け止め、今の状況を改善するために前に向かうことで成長し、幸福の扉を開けることができるのです。
あなたの周囲にもなかなか失恋の痛みから抜け出せない、魚座の友人がいるかもしれません。彼らの心は繊細で、他の人よりも傷つきやすいのです。立ち直るまでに時間がかかるのは、それだけ彼らが負った傷が深いのです。急かさず優しく見守ってあげましょう。

魚座の人は現実を「受け止める」こともできますから、いつかしっかりと立ち上がり、笑顔で前へ歩き出すときがやってくるでしょう。「月」のカードは人生の中には迷いのときがあり、そしてそれを乗り越えて希望の道へと進めることを示唆しています。感受性の豊かな魚座の人は、他の人以上に傷つき、また喜び、人生を重ねていくのです。それはとても豊かで濃い人生と言えるのかもしれません。 また魚座の人は、月の満ち欠けのように感情の起伏が激しいという特徴も持っています。しかし同時に優しく闇夜を照らす月のように、人を癒すことができる大きな愛情も持ち得ているのです。

新月


新月


明けましておめでとうございます。ステラ薫子です。本年度も宜しくお願い申し上げます。
2014年もいよいよスタートですね。さて、以前ブログでもお話しましたが、2014年の元旦は新月になります。そしてこの新月は非常に注目すべき星の流れになっているのです。
この新月は2014年1月1日20時14分でおこります。ここで注意深く数字だけを見てみて下さい。
2014年 20時14分 どちらも2014という組み合わせ。
またタロットカードで言うなら
2+0+1+4=7で戦車のカードになります。

戦車


戦車はパワー、行動力といった力強さを感じさせるカードですが、海外と縁のあるカードでもあります。
その7番の戦車が2つあるということは、
7+7=14で節制になります。

節制


「戦車」と「節制」の組み合わせ。
戦車は「自分がやりたいことを進めなさい」節制は「不要なものを捨てて、浄化されなさい」と告げています。
人は色々なものを抱えています。それは愛情であったり、見栄であったり様々です。なんとなく毎日を過ごしていると、どんどんと抱えるものが増えていき、いざというときに身動きが取れなくなるのです。
戦車は前へ進みなさい、とメッセージを送っています。
一歩進んだ時に、ふと後ろを振り返ると、あんなに一生懸命抱えていたあれは、自分には不要なものだったのだな、と気付くことになるでしょう。進むことで身軽になり、そしてさらに前へ一歩を踏み出していく。
2014年はそうしていかなければなりません。

次に新月のホロスコープチャートを見てみましょう。

新月のホロスコープ


太陽、月、水星、金星、冥王星が山羊座に位置しています。太陽と月の山羊座が意味するのは新たな目標。自分の本当に気の合った人と共に何かを始めるという意味合いもあります。その対角線上にある木星は蟹座に入り、そしてこの対角線上に交差するように火星が天秤座、天王星が牡羊座で位置しています。星座に線を引いて見ると十字になっている状態なのです。
これは、占星術用語ではグランドクロスと呼ばれる配置図になります。そしてこの十字を描いている星は牡羊座、蟹座、天秤座、山羊座とすべて活動宮(カーディナル)にわけられる星座。つまりカーディナルクライマックスのグランドクロスになるのです。
カーディナルクライマックスについては以前からブログで何度かご紹介した事があると思いますがわかりやすく言うと革命の運勢。ふるいものが壊され、新しいものが生まれるという暗示です。そしてその変革はスピーディにやって来ます。深く考え込んだり、躊躇したり、じっくりと見直している時間の余裕はありません。
思ったら動かなければいけない時代に突入している。

タロットから見ても、占星術から見ても、2014年は大きな意味のある年になりそうです。
2011年の震災から約3年を経て、ようやく4年目に入ろうとしています。この3年間は癒し、建て直し、浄化、見直しというのがずっと来ていましたが、2014年は運勢が一転、新たに活動しなければならない時代に突入します。天変地異、それぞれの国の権力争いがおきるのではないかとの危機を私は感じております。

そしてこの時期は、人間関係も狭めて付き合っていく時代に入っていきます。
自分の愛する人、自分のパートナー、家族、会社の同僚など今身近にある人間関係を見直しながら、自分のやりたいことを追求していきましょう。
目標のある人は、思う存分行動することで幸運のバックアップがあります。来年に向けての目標を今から準備して頑張って行ってください。


2014.01.01         


ボイドタイム


ボイドタイム


今回は「時間」の話をします。
皆様はボイドタイムという言葉を知っていますか?
私がよくブログで書いているので、なんとなくは知っている、という人もいるかもしれませんね。
ボイドとは、西洋占星術では「月」がその他の天体とアスペクト(角度)を形成しない時間帯のことを言います。

それではどのようなことが起こるのでしょうか?
西洋占星術では、「月」は人の感情を司るとされています。
その月がどこの惑星とも繋がらず、月の影響力が無効となる時間帯です。
個人では感情が暴走しやすくなり、社会ではトラブルが発生しやすい魔の時間帯と言われることもあります。飛行機事故もこの時間帯に起こりやすいと言われています。

私の会社では、ボイドタイムに重要な会議は行いません。
それは判断ミスが起こりやすく、せっかく決めたことが仕切り直しになる可能性が高いからです。
私は自分の手帳にボイドタイムを書きこんで、それを見ながらスケジュール調整をしているのです。

ではボイドタイムはなにをしても悪いのかというとそれも違います。感情の抑揚やミスが起こりやすくなるので、それさえ気をつければ普段の生活をしていても問題はありません。
後は、なにか新しいことを始めたり決定しない、スケジュールを逐一確認する、感情に任せた行動を取らない、これに気をつければ大丈夫でしょう。
ボイドタイムになると誰もがその影響を受けることになりますが、月がどの星座に入るかによって影響が強まる星座の人が異なります。

自分の星座 月の位置   自分の星座 月の位置
牡羊座
牡羊座
蟹座
蟹座
天秤座
天秤座
山羊座
山羊座
  牡牛座
牡牛座
獅子座
獅子座
蠍座
蠍座
水瓶座
水瓶座
双子座
双子座
乙女座
乙女座
射手座
射手座
魚座
魚座
  蟹座
蟹座
牡羊座
牡羊座
天秤座
天秤座
山羊座
山羊座
獅子座
獅子座
牡牛座
牡牛座
蠍座
蠍座
水瓶座
水瓶座
  乙女座
乙女座
双子座
双子座
射手座
射手座
魚座
魚座
天秤座
天秤座
牡羊座
牡羊座
蟹座
蟹座
山羊座
山羊座
  蠍座
蠍座
牡牛座
牡牛座
獅子座
獅子座
水瓶座
水瓶座
射手座
射手座
双子座
双子座
乙女座
乙女座
魚座
魚座
  山羊座
山羊座
牡羊座
牡羊座
蟹座
蟹座
天秤座
天秤座
水瓶座
水瓶座
牡牛座
牡牛座
獅子座
獅子座
蠍座
蠍座
  魚座
魚座
双子座
双子座
乙女座
乙女座
射手座
射手座

自分への影響が強まるボイドタイムには気をつけるようにしてください。
さてそれではボイドタイムを調べる方法なのですが、ネット検索するとすぐ出て参りますし、ガラケーをお使いの方は私のオフィシャルサイト「ステラ薫子の星占い」でも調べられます。
来年にはスマートフォンをお使いの方用に、別のサイトで開設予定ですので、決まり次第、皆様に報告させていただきます。


2013.11.01         


占い師としての人生と占星術


占い師としての人生と占星術


こんにちは。ステラ薫子です。
今回は2013年の夏について話したいと思います。
皆さんはこの暑い夏をどのように過ごされていますか?
私はこの夏、海外と日本を、行ったり来たりの生活をしています。
思い返せば、週の半分程は韓国で過ごしていたと思います。

火曜日から金曜日のお昼までは日本、金曜日の夕方から月曜日までは韓国。
その途中、訪中するなど忙しい日々でした。

夏も終わりに近づきましたが、私の状態は変わることなく、
今週の土曜日からはまた韓国へ行くスケジュールが入っています。
大変そうと思われるかもしれませんが、実は海外を訪れることはリラックスタイムでもあるのです。
占い師として活動し始めてから私の周りには常に沢山の人がいます。
相談を受けたり、一緒に仕事をしたり、助けてもらったり・・・。
私は、沢山の人に支えられながら今日まで生きて来たのです。

でも、1日は24時間しかありません。
朝起きて出勤し、夜自宅に帰るまで、そのほとんどの時間を人と一緒に過ごします。
私が何かを考えるとか研究するという時間が全くありません。そういった毎日を20数年過ごしてきました。

しかし、海外にいくと環境がガラリと変わります。
韓国でペガサスのような雲を見つけて感銘を受けたり、

韓国


美味しいものを食べたり、

韓国


景福宮に行ったり…。

韓国


一人になり、自由気ままに過ごすことができます。
これが私の唯一のリラックスタイム!
こういう時間を過ごしていると、突然、アイデアが閃くことがあります。
インスピレーションが鋭くなるのでしょうか?
そして、この発想の時間が欲しいがために私は韓国に行くとお寺巡り、仏像巡りに出かけてしまうのです。

弥勒菩薩様のお顔を眺めながら

弥勒菩薩


無になった瞬間にメッセージがおりてきます。
私はせっかちな性格ですからそのメッセージが降りるとすぐに家に戻り、
ノートを広げメッセージの内容を書き始めます。考えに耽ることができる大切な時間です。

最近では占星術における「相性」というものが気になってきました。
今までは自分の運勢や、ミッドポイントによる運気を重視して来た私ですが、
やはり、人は一人では生きて行けないその思いに行きついたのです。
人は誰かと共に歩き、誰かと共に会社を作り、営業し人生の成功を得ていくものです。

占星術で一番大事なものは潜在的な先天的宿命運。
これは変えることができないもの。

そして、次に大事なものは
その人の持っている後天的運命です。

「宿命は変えられないけれど、運命は変えることができる。」

いつも私はそう言っています。
運命を変えるために、風水を利用して環境を整えたり、旅行に行くことも効果はありますが、やはり重要なのは一緒にいる「人」なのです。
宿命的な相性というものがあります。
例として私と母の場合を考えてみましょう。

たとえば、私と母の相性が私からは60点で母からは85点だとします。
それは変えられないものです。

しかし分析を重ねると、
私は母に支えられる相性であるとか、こういった出来事がおこったときは、反対に私が母を支えるとうまくいく、果てはこの年は、こういったスタンスで付き合うと母子の関係がうまくいく、ということまで研究することができるのです。

これに後天的相性、つまり今後の二人の相性を組み合わせてこの人とは将来どうなるのか?という事をしっかりと考え、よくなるほうへと進む道を模索していけば、人生は成功へと導かれます。

ビジネスコンサルをしているうちに、運気だけでなく、人と人との相性がとても大切であることを痛切に感じている今日この頃です。

この相性の占術は私の頭の中でほぼ完成し体系として今作っている最中です。
近いうちにこの占術を使ってなにかできれば、と考えています。


2013.08.24         


ミッドポイント占星術


ミッドポイント占星術


ステラ薫子です。
今回は占いの話をしたいと思います。

私が主に使っている占法はタロットとミッドポイント占星術です。
タロットに関しては占い好きの方はよくご存知ですが、ミッドポイント占星術とはなんですか?という質問をよく受けます。 今回はそのミッドポイント占星術について話したいと思います。

私が占いを始めたのは14歳のとき。
そのときから数えると、かれこれもう約40年近くの占い歴になります。
当初はタロットからはじまりましたが、占いへの探究心は尽きることなく、23歳の時にその当時の占星術の大家、門馬寛明(もんま かんめい)先生、潮島郁幸(しおじまゆうこう)先生と出会い、占星術を学びました。
そして25歳の時に、科学者、哲学者、学者でもあられる占星術の大家石川源晃(いしかわ げんこう)先生に出会ったのが、今日の私をつくりあげたのだと言えます。

彼は色々な特許を持ち、フロリダやアメリカで開かれた占星術の大会では貴重な研究結果を発表をし、日本の占星術の先駆者的存在として注目されてきた方です。
その大先生である石川先生から、私はある占法を学びました。
ハーフサムと呼ばれる占法です。

一般の占星術は相談者の生年月日からホロスコープを作成し、生まれ持った気性や宿命を導きだしたり、天体の角度によって将来なにがおきるのかを占います。
しかし、そのハーフサムでは一般の占星術ではなかなか知る事の出来ない運命の時を占うことができるのです。いつごろにどんなことが起きるのか、運勢をピンポイントで当てていく占術です。

これは私にとって衝撃でした。
私はこれをミッドポイント占星術と呼び、ぜひ習得したいと石川先生に2年師事しました。
その時先生からこう言われました。

「ステラさん、あなたは小さい頃から色々な方を沢山占って来たね。僕は研究家なので、例えばボイドタイムだったらボイドの時に飛行機事故が本当におきるのか?ということについて過去の歴史などを基に検証を続けてきた。そしてミッドポイントや石川調波も独自で研究し、発表してきた。あなたも研究熱心だけど、研究者である僕と少し考え方が違う。あなたの中で一番大切なのは実践すること。実際に占うときに使うなら、という考えが常にあるんだね」
私は今でも覚えています。

石川先生から学んでいるとき、先生のやり方を模倣するのではなく、ミッドポイントの軸に対しても私は実践でこう読みたい!と主張してきました。
当時の私はまだ26歳で、先生からすると小娘のようなもの。
大先生にむかって大それたことをしていたのですね。
28歳の時に先生の勉強を終えたとき、ステラさんはいずれこの占術を使っていろんな人を占って幸せに導いてほしいというお言葉を最後に頂きました。そして、それ以来お会いする事はなかったのです。

それから約25年近く私はこの石川先生から教えていただいた手法から一人でコツコツと、オリジナルのプログラムを作成したのが、このミッドポイント占星術でありステラタロットでした。
私の占い方法は、まずミッドポイント占星術で相談者の運命の流れを見て、運命の出来事が起こる時期をピンポイントで指摘していきます。
そしてその後、その運命の出来事が訪れたとき、どういう行動をすればいいのか、タロットで占うのです。
占い師とは、人が悩んでいる事にアドバイスをし、解決に導くために相談者の背中をそっと押して上げる存在。
タロットカードで言えば「隠者」のようなものだと、私は言い続けています。

隠者


しかし、タロットだけではわかりきれないものもあります。
それは運命のリズム。

人には、その人が持って生まれた運命のリズムというのがあります。
私は今までに何千人と占って来た中でこの占星術で導き出した天体のリズムが実際に人に強い影響を与えるものなのだということを経験的に知っています。
そして宿命のリズムを解き明かしたのがこのミッドポイント占星術なのです。
過去にこの人がどんな運命を生きてきたのか、そしてこれからどんな運命が待ち受けているのか、それを調べることができる占術です。

この占星術は月の運勢、年の運勢は勿論のこと毎日の運勢を見ることも出来るし、2時間おきの運の流れも見ることができる。
10分以内という短い単位でも可能なのです。
その時に運命の流れを見て、どう行動し、決断していくかを具体的にタロットで占う。
これが、ステラ流の鑑定です。

最近は私の弟子達にも私が35年間やってきた占いの手法を一人でも多く教えたいと思い、ミッドポイント占星術講座を開いています。
このミッドポイント占星術は太陽から冥王星+ドラゴンヘッドまでの46の惑星の2つの軸の中間点にある惑星が入った時にある事がおきるということを主流にした占星術の新しい技法です。
ちょっと難しいですね。
相談者には契約やギャンブルに適した日、ひとめぼれしやすい日、または、別れの日ですとか、わかりやすい言葉で説明しています。

私の携帯電話のコンテンツ「ステラ薫子・幸せ革命」の中にもこの技法が入っています。

ステラ薫子・幸せ革命


是非、あなたの運命を調べてみてください。

ミッドポイント占星術は学術的で統計的なものですから、占い師の体調とは関係なく占うことができます。
私はこれをもっともっとみなさまに使っていただきたいので今後も講座を続けていく予定です。
そして、講座を受けた受講生がこれを使って人を救えるような占い師として成長していけるように、支えていきたいなと思います。


2013.07.12