水星の逆行

 

私のカレンダー「STELLA’S TAROT CALENDAR」には、水星の逆行期間が記載されています。水星は知性やコミュニケーションを司る天体で、いかに豊かに、そして円滑に人とコミュニケーションしていくのか、というパワーを左右する星でもあります。

今は「風の時代」そして「デジタル社会」。この星の影響を現実的に感じる機会も多いことでしょう。皆様も、重要な星としてぜひ注視していてください。

 

|水星は「太陽」のパワーを助けてくれる星

水星には、【思考や情報・人とのコミュニケーション】に関することが表れています。そしてそれらは、太陽が示す【自己実現】を助けるための能力。日常で、さらには人生において、物事を順調に、スムーズに進めるために必要なことが、水星の示す運勢に表れているのです。

【順行(じゅんこう)/ダイレクト】といって、水星がホロスコープ上で他の惑星と同じ方向に動いている状態では、知識や情報を活用し、周囲とコミュニケーションを取ることで、目的を達成しやすくなるでしょう。スタンドプレーで一人頑張ろうとするよりは、人も情報もしっかりと活用することが、成功や評価に繋がります。

 

|逆行とはどういう状態なのか

惑星はしばし、各星の公転周期の関係で他の星と逆の方向に動いているように見える場合があります。これを【逆行(ぎゃっこう)/レトログレード】といい、実は太陽系の中では月と太陽以外全て逆行するので、「惑う星=惑星」と呼ばれます。

逆行の時は「水星の影響力が阻害され、裏目に出てしまう」と考えてみてください。あるいは、「水星のパワーが遅れて発揮される」という場合もあります。

そのため、やることなすことうまくいかなかったり、なぜかトラブルに見舞われるように感じるかもしれません。時には、努力が結果に繋がらず、モチベーションを維持することが難しい場合もあるでしょう。

あまり起きて欲しくはない現象ですが、水星の逆行は年に3~4回程度、期間は3週間ほどと、割と頻繁に訪れます。必要以上に恐れず、どういうことが起こりやすいのか、どう過ごしたら良いのか、しっかり確認し、上手に乗りこなしましょう。

 

|逆行期間に起こりやすいトラブル

水星の逆行期間に入ると、「言葉」「通信」「情報」「契約/約束事」の混乱が起きやすくなります。

まず、多いトラブルが、判断ミス。それが災いし、情報をうまく使えないことがあります。例えば、情報の真偽を見抜く力が鈍り、フェイクニュースに振り回されることも。安易に拡散しないことが大切です。

仕事では、契約上の確認不足からくる損失や、業務上のミスによる機密漏洩などにも注意が必要です。特に、通信系でトラブルが起きやすく、メールの誤送信や、単純なところでは変換ミスが大問題に発展するという事態も起こりえます。夜中に作ったメールは、翌朝見直してから送信しましょう。

また、相場も荒れやすく、投資などはもちろん、身近な金銭トラブルにも気を付けて下さい。この時期は、たとえ少額でもお金の貸し借りは控えたほうがよさそうです。失言も多くなりがちなので、感情に任せた言動は控えましょう。

 

<水星逆行期間に注意すること>

・コミュニケーショントラブル
・勘違いや判断ミス
・失言
・フェイクニュースに振り回される
・契約ミス

・インターネットなど通信障害
・投資やお金の貸し借り

 

このように、良かれと思ったこともトラブルの元になってしまうことがありますが、そもそも、水星の学びは、あなたの基礎を作ってくれます。コミュニケーションが阻害されてしまう時期でも、結果がなかなか伴わない時期でも、その学びが実を結ぶ時が今ではない、というだけに過ぎません。

学びとは、知らないことを知ることです。内面の知的能力はしっかりと磨かれ、高められているのですから、目先のトラブルに惑わされずに、できることややるべきことをコツコツと成し遂げてみましょう。

 

|水星と星座について

水星を支配星に持つのは双子座乙女座。双子座は情報収集が得意で、乙女座は情報管理の才能があります。他の星座でも、水星の影響を受けやすい角度を取ると、コミュニケーションが円滑になります。
また、水星も星座の影響を受けるので、例えば牡羊座の場所にいるときは勢いのあるコミュニケーションパワーが出てきますし、蟹座の場所にいるときは愛情豊かなコミュニケーション、と質を変えていきます。

それでは、水星が各星座の場所にいる時の「順行時、逆行時」それぞれの運勢をご紹介します。

 

牡羊座

牡牛座

双子座

蟹座

獅子座

乙女座

天秤座

蠍座

射手座

山羊座

水瓶座

魚座

 


 

牡羊座の水星

〈順行時の運勢〉

牡羊座は、エネルギッシュさと大胆さが魅力。水星が順行している時は、その勢いのままにチャレンジしていくことが、さらなる成功のカギとなる運気です。目的を達成するためには、自分らしさを大切にしてください。迷ったら直観を信じて突き進むことで、道が開かれるでしょう。頭の回転が速い時期なので、様々な情報を精査し、自分に必要なものを選び取ることもできるはず。特に「最新の情報」にはツキがありそうです。人がまだ全く興味を持っていない分野であっても、自分のアンテナにビビッとくるものがあれば、ぜひ取り入れてみてください。ただし、興味はあまり長続きしないところがあります。移り変わりも早くなるので、旬をつかむ瞬発力が成功のポイントとなるでしょう。

 

〈逆行時の運勢〉

牡羊座で逆行している時は、流行りものに飛びつきすぎることで、自分らしさを見失ってしまう可能性があります。さらに、流行にも賛否の差が激しいものが多くなりがちで、何を取り入れたとしても「最善」とはなりにくいのが悩ましいところです。しかし目標を見失うと、決断できなくなってしまいます。そういう時は、焦らずに「一番大切な譲れないポイント」を見つめなおすよう心がけましょう。また、この時期は自分の言動に自信が持てなくなってしまう傾向にもあります。逆行の時期を抜けた時に後悔することもあるので、この時期の不用意な発信には注意が必要です。過去の書き込みや日記を読み返してみることで、良い気付きがあるでしょう。

 


 

牡牛座の水星

〈順行時の運勢〉

牡牛座が示すのは、現実的な価値観や経済能力です。水星が順行している時は、五感をフル活用して、価値を見定めるための観察眼が磨かれるでしょう。この時期は、損得勘定での冷静な判断、コストパフォーマンスを意識した物差しを基準にすると、何事もうまくいきやすいとき。意外なところで商才を発揮し、趣味が高じてビジネスに発展するということもありそうです。人間関係においても、持ちつ持たれつのギブアンドテイクな関係になりがちですが、人との関わりにおいては、「義理」を大切にすることで、この時期の運気を良い方向へと導くことができるでしょう。何かを身に付けたい時は、体験型のカリキュラムがオススメ。テキストやレクチャーより、実地での体験が何より効果的です。

 

〈逆行時の運勢〉

牡牛座で逆行している時は、自分の考えを主張することが難しく感じられそうです。自分が主張することで、悪者になってしまうのではないか、また、和を乱すのではないか、そういった気持ちが沸き起こりやすくなります。ですから、どうしても言葉を選んでいるうちに、気持ちが後ろ向きになってしまいます。そういう時は、聞き上手を心がけると、自然と自分の立ち位置を確立することができるでしょう。相手の出方に合わせた対応を心がけることで、自分の想いを実現するための効果的なやり方が見いだせる時です。逆行の時期は特に、人との相性や縁の大切さが身に染みて感じられるでしょう。大切にしてください。

 


 

双子座の水星

〈順行時の運勢〉

双子座が示すのは、強い好奇心。水星がこの位置で順行している時、水星の本質的な力が最も強く発揮されるでしょう。何の役に立つかは、考えなくて大丈夫。気になったことはどんどん調べて知識を広げることで、更なる好奇心が刺激されますから、ただ楽しんでいるだけで自分の可能性が広がります。また、その好奇心のアンテナは、対人関係でも大いに発揮されるでしょう。情報や、その人が直接発するメッセージをくみ取る力が高まる時ですから、コミュニケーションもおのずとスムーズになるはずです。要領よく、物事をそつなくこなしていくことができそうです。また、その蓄積された知識やデータは、ハプニングの時に威力を発揮しますから、トラブルを恐れず様々なことにチャレンジしていきましょう。

 

〈逆行時の運勢〉

双子座での逆行においては、雑多な知識が、対人関係の邪魔をすることがありそうです。情報を仕入れすぎることで、目の前の本質を見誤ってしまう可能性もあります。他人によるうわさ話や、風評に惑わされてしまうこともあれば、本人のウソに騙されてしまうことも。何が本当かわからず、人との会話に苦手意識を感じた時は、そのとき感じたことや情報を、文字にしてみると良いでしょう。直接のコミュニケーションに迷う代わりに、文才に恵まれる時期でもあります。日記などで自分の気持ちを整理することはもちろん、仕事でもしっかりと報告書として状況や考えを伝えることが、最も正しく伝わるでしょう。

 


 

蟹座の水星

〈順行時の運勢〉

蟹座の特徴は、記憶力と、勤勉さ、そして模倣性。特に、教えられたことの定着と、習ったことの習得にパワーを発揮できそうですから、コツコツと身に着けられるようなことをするのに適した時期になります。例えば、語学の習得や、歴史や文化について学んだりすることは、自分でも驚くほどスムーズに進みそうです。この機会に、仕事に役立つ資格にチャレンジしてみるのも良いでしょう。また、模倣の技術が生かされるような芸術や技術の分野でも、能力が開花する暗示です。新しさや独自性を求めるよりも、お手本や前例があることにおいて有利に働く時ですから、スクールなどをうまく活用すると、より一層効率的に学ぶことができます。ただ、人間関係においては、相手の心情が自分のことのようにシンクロする場面も。負の感情に引きずられるとやっかいなので、ポジティブな関係を心がけましょう。

 

〈逆行時の運勢〉

蟹座での逆行の時は、記憶力を使うことがポイントになります。プロジェクトにあたる場合には、念入りに確認して覚える丁寧さが重要になるでしょう。物事が思ったように進まない時があったとしても、焦ったり、自分のペースを崩すようなやり方に流されたりせずに、確かな記憶や知識を頼りに、丁寧な対応を心がけましょう。また、家族仲に関して、注意が必要です。近い関係だからこそ、遠慮のない言動がキツく感じられることもありますので、思いやりを忘れないことが大切。人間関係では全般的に、感情的な言動がトラブルの元となります。カッときた時こそ、深呼吸を。

 


 

獅子座の水星

〈順行時の運勢〉

獅子座は、自分をアピールする能力を象徴しています。獅子座で水星が順行している時は、自分の考えや魅力を積極的に伝える行動が、運を引き寄せます。周囲に自分の希望や目標を公言しておくことで、自然と競争率がダウンする、という幸運もありそうです。また、その目的などをしっかりと説明することで、周囲の理解が得られやすかったり、賛同や応援が得やすかったりする時です。いかに自分が主導権を握るかが、物事をうまく運ぶためのカギとなるでしょう。また、SNSのチェックや、友人・知人との会話の中から、流行やムードを感じ取ることで、チャンスを見出せる時です。自らもどんどん発信していきましょう。

 

〈逆行時の運勢〉

獅子座で水星が逆行している時は、過剰な自意識を持て余してしまうかもしれません。高すぎるプライドが邪魔をして素直になれなかったり、周囲の評価が気になり過ぎてしまったりすると、あなたの良さが迷走してしまう恐れがあります。自分に関するウワサ話を気にしないようにすることが大切ですから、デジタルデトックスや、一人の時間を大切にすることで、この時期を乗り切りましょう。また、この時期は特に「人の話を聞かない」ことがトラブルのもとに。何事もまず、相手の意見を聞いて、いきなり反論せず、一度飲み込んでみるようにしてみましょう。自分勝手な主張や、単なるワガママになっていないか、考えた上での言動を心がけてください。

 


 

乙女座の水星

〈順行時の運勢〉

乙女座の水星は、正確で的確な観察力や認識能力を示します。乙女座で水星が順行している時は、物事を順序だてて計画的に遂行することが、成功のポイントとなります。プロジェクトにあたる時には、まず問題点を整理したり、目的を明確にしたりと、事前の情報整理をしてみましょう。それだけで、かなりの部分が固まります。人間関係では、礼儀と常識を重んじた対応を心がけることで、評価が高まる時です。親しい仲であればあるほど、思いやりをもって、相手の為を思った行動をするようにしてください。ただ、真面目さや正確さを求めすぎると、融通がきかなくなってしまうことも。他人のミスを必要以上に責めないことが大切です。

 

〈逆行時の運勢〉

乙女座で水星が逆行している時は、真面目さや正確さを求める傾向が必要以上に高まり、周囲に対して批判的な態度が多くなりがちです。愚痴や批判ばかりになると、場の空気が悪くなってしまいます。良かれと思ったアドバイスも、効果的には相手に届かなくなってしまいますから、この時期は思ったことをすぐ口にするのは止めておきましょう。案外、トラブルのもとは基本的なところにありそうです。表面的な所にとらわれずに、物事の根本を見直してみると、解決のヒントが見つかるでしょう。また、雑然とした環境が運気ダウンに繋がる暗示も。まずは、デスク回りや自分の部屋を整理整頓してみましょう。不用品も処分し、スッキリすることで滞っていた問題が動き出すかもしれません。

 


 

天秤座の水星

〈順行時の運勢〉

天秤座の水星は、コミュニケーション能力の象徴です。人との付き合いが大きく影響するでしょう。天秤座で水星が順行している時には、対人関係から得る情報がいい影響を与えてくれる暗示です。この時期は、客観的な判断力や、洞察力に長けてくる傾向があるので、周囲の和を調整するよう心がけることで、自然とあなたの周囲によい縁が繋がっていくとき。縁が縁を呼び、チャンスも情報も広がりを見せることでしょう。プロジェクトの進め方は、チームを組むことが吉となります。適材適所を見極め、お互いが補い合う良いチームを作ることができそうです。自分に関係のない分野でも、ピンときた人同士をつないだりすることで、縁が巡ってくることもあります。異業種交流会などには積極的に参加していきましょう。

 

〈逆行時の運勢〉

天秤座で水星が逆行している時は、人間関係における「すれ違い」に注意が必要です。認識の違いや、言った言わない、間違った情報、などによって、自分でも気が付かないうちに、大きくすれ違ってしまう可能性があります。特に仕事上でそうなってしまうと、重大な損失に繋がりかねないので、契約やプロジェクトスタートなどの際には誤解が無いよう細かいところまで確認を。また、恋愛関係においてもすれ違いや誤解は問題となりそうです。二人の間だけではなく、周囲との関係がトラブルに発展する恐れもあります。過去の恋人やトラブル関係があった人などとの再会には、特に注意が必要です。

 


 

蠍座の水星

〈順行時の運勢〉

蠍座の水星は、洞察力と一点集中の集中力。蠍座で水星が順行している時には、興味のあることに集中することで効果が上がるでしょう。直観力を信じて、これだと感じることに絞って知識を深めていくことで、その制度は上がり、スペシャリストになることも夢ではありません。そのためにも、雑多に色々な情報を仕入れたり、やみくもに人脈を広げたりしないよう注意しましょう。人間関係においては、キーワードから数珠繋がりに広がるネットワークが、大きなチャンスに繋がる暗示です。その場の空気を盛り上げるためのお世辞や、いい加減なノリは必要ありません。真摯に向き合い、誠実な関係を心がけることで、その繋がりは確かなものとなるはずです。何事も周囲に惑わされる必要はありません。自分を信じて突き詰めましょう。

 

〈逆行時の運勢〉

蠍座で水星が逆行している時は、集中力がアダとなる場合があります。間違った方向へと暴走してしまうことが無いよう、客観的な視点や、周囲の助言に耳を傾ける余裕を忘れないでください。逆に、数字やデータにこだわり過ぎてしまうと、本質を見誤ってしまうこともあります。事実として見えていることがあると、どうしてもそれに引きずられてしまうところがありますが、それだけでは計れないものを、総合的に判断することが重要です。恋愛では一人の人に固執しすぎて、失敗する恐れもあります。頭でわかっていても、気持ちが暴走してしまうこともありますから、時には立ち止まって、自分の言動を振り返ってみましょう。

 


 

射手座の水星

〈順行時の運勢〉

射手座の水星は、向学心の象徴です。射手座で水星が順行している時には、興味を持った分野をトコトン突き詰めることで、学びが深まる暗示です。知りたいと思ったときが始め時です。費用やタイミングなど、あれこれ考えずにとりあえずチャレンジしてみることが、可能性を大きく広げてくれます。ただ、逆に興味が無いことには一切頑張れない傾向も。受験や必要な資格取得など、どうしても取り組まなければならないことがある場合には、必要以上に苦戦する可能性もあります。そんな時には「学び方」を模索してみましょう。スクールや通信教育、実地研修といった学ぶスタイルはもちろん、興味が湧いてくるジャンルやテーマを探しながら、色々な方向から取り組んでみるのがいいでしょう。

 

〈逆行時の運勢〉

射手座で水星が逆行している時は、興味が散漫になってしまいがちです。そのため、あれこれ手を出すわりに、何も身につかないといったことにもなりかねません。経験も知識も蓄積せず、自分では体験したつもりが、実態が伴わないので、実力を過信してしまう恐れもあります。安易に手を出して失敗してしまうことの無いよう、いつもより気を引き締めて、視野を広くもつよう心がけましょう。特に、ショッピングにおいて失敗が増えてしまう傾向にあるので、注意が必要です。衝動買いは後悔のもと。さらに通販の中でも、海外のものを買ったりする時には、細部までしっかり確認し、慎重にことを進めるよう心がけてください。

 


 

山羊座の水星

〈順行時の運勢〉

山羊座の水星は、論理性や合理性を示し、現実的な判断力の象徴です。山羊座で水星が順行している時には、ムダを徹底的に排除するプランニングが、成功ポイントとなります。目標達成のためには、いかに用意周到な計画を立てるかが重要です。準備はもちろん、周囲への根回しも抜かりなく進めること。そして最後の決め手は「タイミング」。忍耐強くコツコツと努力を積み重ね、ここぞというチャンスを待ちましょう。人間関係においては、無理に人脈を広げる必要はありません。自分にとって本当に大切な人とのコミュニケーションを、丁寧に積み重ねることが重要です。特に、仕事仲間との間では「信頼」を大切に。私情は挟まず、礼儀や誠実さを忘れず、丁寧に接してください。

 

〈逆行時の運勢〉

山羊座で水星が逆行している時には、慎重さに磨きがかかり、一歩が踏み出せなくなってしまう恐れもあります。確認作業に無駄に時間を取り過ぎてしまったりと、効率が下がることもあるでしょう。しかし、この時期はそのくらいでも良さそうです。仕事では特に、うっかりミスが多発する暗示ですから、注意が必要です。単純なミスからくる失敗で、人間関係までギスギスしてしまう可能性があります。自分の役割に責任感を持つことで、意識も変わってくるでしょう。ほんの少しの手間を惜しまず、きちんと確認することで、防げるミスがほとんどです。手を付けていなかった書類の整理なども、ミス防止の助けとなるでしょう。

 


 

水瓶座の水星

〈順行時の運勢〉

水瓶座の水星は、独創的な発想力やひらめきの象徴です。水瓶座で水星が順行している時は、周囲の評価を気にせず、思いつくまま進むことで、道が開けるでしょう。今までの常識や固定概念を、一度全く考えずに、心に浮かんできたことを大切にしてみてください。規則やルール、既存のやり方などでは突破できなかった問題に、活路が見いだせるかもしれません。周囲の人とのコミュニケーションにおいても、顔色をうかがったりするより、まず自分の想いやアイデアをアピールしてみましょう。そうすることで、自然と賛同してくれる仲間が集まります。そして、良い刺激が得られるのが、インターネットでの情報収集。一人では思いつかないような発想のヒントも期待できます。

 

〈逆行時の運勢〉

水瓶座で水星が逆行している時は、実現性の低い言動が増えてしまいがちです。目標というより、夢見がちな願望を抱いてしまい、行動も迷走してしまうかもしれません。この時期に大きなことに取り掛かるのは、辞めておいたほうが良さそうです。チャンスの時まで温めておきましょう。また、パソコンやスマホの不調により、大切なデータの紛失や、メール・メッセージの不達といったトラブルが起こる恐れもあります。バックアップは確実に。また、SNSなどで、不用意な発言による炎上にも気をつけましょう。匿名に安心せず、自分の発言には責任を持ち慎重になることが、トラブル回避のポイントです。

 


 

魚座の水星

〈順行時の運勢〉

魚座の水星は、人並外れた直観力の象徴です。水星が魚座で順行している時には、データや数字以上に、感覚や空気といったものを大切にすることが、成功に繋がる暗示です。人々の心を打つのも、実感のこもった「心からの想い」です。いかに共感を得るかが、人望に繋がります。仕事など、チームプレイにおいては、まず理念や目標を掲げることで、モチベーションがアップするでしょう。また、芸術的な分野に、勝機が見いだせる時期でもあります。これまで注目されていなかったような芸術分野に、スポットライトが当たることもありそうです。何かピンとくることがあれば、ぜひチャレンジしてみましょう。新しい才能が開花する可能性が高そうです。心の声に従うことが、運気アップのポイント。

 

〈逆行時の運勢〉

魚座で水星が逆行している時は、あいまいな物言いが、誤解を招くことが多くなりそうです。話しているうちに論点がずれてしまい、要点が不明瞭になりがち。しっかりと話の着地点を決めて、ブレないような話し方を心がけましょう。また、自分では意図していなくても、結果的に相手に誤解させてしまい、だましたようになってしまう場合もあります。「相手はわかっているだろう」と思うことでも、きちんと細かく認識をすり合わせることで、ズレが修正できるでしょう。逆に、自分が詐欺に合い、だまされる恐れもあります。コミュニケーションは慎重に行い、何か行動に起こす前には、第三者と改めてよく確認してください。

牡羊座

牡羊座

夜空に浮かぶ牡羊座は唯一の二等星、ハマル以外は三等星以下の星が多く、それほど明るい星座ではありません。古代は牡羊座に春分点があり、そこに太陽が到達したときが一年の始まりとされていました。そのため占いでは牡羊座が第一の星座として現れるのです。

牡羊座のギリシャ神話を紹介しましょう。
テッサリアの王様にはプリクソク王子とヘレ王女という子どもがいました。しかし後妻が子どもたちを邪魔に思い、悪巧みをして子どもたちを生贄として奉げようとします。まさに儀式が始まろうとした瞬間、黄金の羊が現れ、プリクソク王子とヘレ王女を背中に乗せて飛び立つのです。しかし羊があまりにも早いスピードで走ったため、妹のヘレは海に落ちてしまいます。生き残ったプリクソスはコルキスに運ばれ、感謝の印として黄金の羊をゼウスに奉げました。金色の毛皮は木にかけられ、昼も夜も眠らない火を吹く竜に守らせていましたが、最後は勇者イアソンが手に入れます。それを天に引き上げたのが牡羊座とされています。

支配星が火星の牡牛座は、熱い情熱のエネルギーをもつ。

牡羊座の持つパワーは自己の覚醒のエネルギーでもあると言われています。彼らの情熱は大変熱く、激しいものです。牡羊座の人は素直さと直情性を合わせもっています。嬉しい時は心から喜び、怒りを覚えたときは正直に表情に表します。年を経てクールに振る舞えるようになっても、彼らの心の中では激情が渦巻いているのです。
牡羊座の支配星は火星です。惑星はギリシャ神話の神々の名前からつけられているのですが、火星の神は軍神マルス。猛々しい印象を持った人もいるのではないでしょうか。実際に火星が意味するのは、行動力、自己表明、積極性、攻撃的とされています。

牡羊座の人は「こうしたい」という目的が生まれるとそれを実行するために、がむしゃらに行動します。達成が難しい道だろうと、邪魔する人がいようと勇敢に突き進みます。パイオニア精神を持ち、まだ誰もやったことのないことを成しえる。それこそが自分の価値を高める手段であり、自分への誇りとなるのです。
自分の願いを叶えることに熱狂的になるため、その衝動性から失敗が多いことも特徴のひとつでしょう。神話の金の羊が、プリクソク王子とヘレ王女を安全な場所へ運ぶことに夢中になり、ヘレ王女が落下したのに気付かなかったように、思考が常に主観的であり、他人への配慮に欠けるところがあるのです。


火のエレメントの牡羊座は、直感で突き進んでいく、まさに「火がついたら止まらない」タイプ。

占星術では12星座は「火」「地」「風」「水」の4種類に分類されます。これをエレメントと言います。牡羊座は火のエレメントに区分されます。火のエレメントは「直感」で動く星座とされています。なにか得することを見出したわけではないのに、これをしてみたい、と直感すると未知なる分野にも果敢に進んでいく牡羊座は、まさにその特徴を捉えているのでしょう。あなたの周囲にも、急にフルマラソンを志してジョギングを始め、短期間で目標を達成してしまった、というように、周囲の人が驚くような挑戦をやってのけた牡羊座の人はいないでしょうか。火がついたら止まらない。それが牡羊座のエネルギーなのです。

「活動宮」の牡羊座にとって大切なのは「誰よりも早く動き出すこと」。

また、占星術では、12星座の行動パターンを「活動宮」「不動宮」「柔軟宮」の3種類に区分します。牡羊座は活動宮。誰よりも早く動き出すことが牡羊座の人にとって大切なのです。ですから、ひとつの物事を達成すると、すぐに関心は別の方向に向きます。常に情熱を燃やすなにかを彼らは求めているのです。
恋愛でもその傾向が現れます。恋する人が現れると情熱的に相手を愛し、そして恋を叶えるために相手を束縛するなど思いついた手段を実行します。しかし恋が破れた後は、再び新しい恋に向かって走り出すパワーを持っているのです。


備え持つリーダーの資質を活かすには、人と価値観を共有することが大切。

牡羊座の人は、指導者としての資質も備えています。リーダーシップを取り、自分が先駆者となって人を率いる牡羊座も少なくありません。彼らは直情的で仲間に感情をぶつけることもありますが、基本的には自分の仲間には親切で面倒見がよいでしょう。そして自分たちの邪魔をするものが現れれば、徹底的に戦おうとします。
幼い頃、親や先生の言うことを素直に聞けない牡羊座の友人はいなかったでしょうか。彼らは自分の存在を主張することが重要なため、自分を抑えつけようとするものには徹底的に対抗しようとする意識を持っているのです。しかし、その性質はせっかくの助言を聞き流すなど、マイナスな方向に傾くこともあります。牡羊座の性質が強い人ほど、若い頃は波乱万丈の、しかし情熱に満ちた青春時代を送ってきた方が多いのではないでしょうか。経験を経て、人と価値観を共有することを覚えれば、牡羊座の直感力、行動力はよい方向へ作動していくことになります。


牡羊座は生まれつき、新しくなにかを始めようとするエネルギーを備えている星座

占星術では天体を12の宮に振り分けこれを黄道12宮(または獣帯)といいます。太陽はこの12の宮を一年かけて移動していくことになります。太陽が白羊宮に入っているときに生まれた人が占星術では牡羊座になります。黄道12宮は白羊宮(牡羊座)からスタートします。
最初の星座である牡羊座のキーワードは「スタート」。つまり新しくなにかを始めようとするエネルギーを生まれつき備えている星座なのです。牡羊座の人は、自分の存在を知らしめることに存在価値を覚えます。自分の考えを話し、おもしろそうなことを見つけるとすぐに飛びつきます。自分の望みは自分で叶える。この自主性が牡羊座の人の行動力の根本にあるのでしょう。
絶えず自分の存在がここに「在る」ことを知らしめるため、彼らは動き続けます。目標を達成したらすぐに別のものに情熱を燃やすことのできる転換力は、自分の存在を消さないために芽生えたものなのでしょう。
その反面、自分が興味を持たないことに関しては、エネルギーを燃やせません。自分が情熱を持てないことを押し付けられることは牡羊座の人にとっては苦痛なのです。稀に上位の人に対して、反抗的な態度を示す牡羊座の人が多いのは、こういった心理がバックボーンになっているのです。


頭の回転が速く、目標達成のために突き進む雄々しい姿が魅力。

頭部を支配するとされる牡羊座らしく、頭の回転が速いのも特徴です。牡羊座は直感で動く星座です。彼らはこの道が正しいと思うと一直線に進みます。そこでハードルが現れると即座に対応を考え、対応していくのです。そういう意味では冷静かつ慎重に思索を巡らす知性とは異なりますが、この土壇場の対応で確実に目標に近づいていく「現実的な知性」を持っている星座と言えるでしょう。
牡羊座の自分を主張したい、という意識が強く出ると、目立ちたがりで人を仕切りたがるようになります。友人たちが楽しんでいる場所に自分が存在しないのが悔しくて、無理をしてでも参加しようとします。また行動が強引になり、ワンマン思考に傾いていきます。
成長していくにつれ、こういった尖った性質は徐々にまるくなります。純真さや情熱はそのままに、人を牽引しながら勇気を持って目標達成のために突き進む。この雄々しい姿こそが、本来の牡羊座の人が持っている魅力なのです。


皇帝
タロットで牡羊座を研究していきましょう。タロットカードには12星座別に紐づけられたカードがあります。
牡羊座のタロットカードは「皇帝」です。
ステラタロットの皇帝は、右手に富を表す玉を、左手に未来の栄光を示す錫杖を持っています。そして足は四の字に組んでいます。これは富や名声を勝ち得、賞賛を得ていることを示しているのです。皇帝の玉座には左右に羊の頭飾りが描かれています。古来より羊は食用として、衣類として重宝されてきた動物で、聖獣として扱われることもあります。この聖獣は皇帝の神々しさを表しています。皇帝のまとう赤い服は情熱や闘争心を示し、皇帝の心の中に熱い情熱があることを示唆しています。
皇帝は名誉や利益といった物質的な喜びや理想を達成するために情熱を燃やし、目標に向かって突き進み、成功という名の喜びを得ます。「皇帝」のカードのキーワードは「戦い、勝利、短期決戦、支配、激情、ワンマン、指導力」です。どれも牡羊座の性質にぴったりとくる言葉です。

牡羊座の人は「目標」を見つけさえすれば、誰よりも早く達成に向けて走り出します。考える前に動くというよりは、動きながら考える。この性急さは牡羊座の人の特徴のひとつです。彼らの情熱は炎そのものです。時間がかかれば火はくすぶり、やがて消えてしまいます。そのことを本能的に知っているのでしょう。もっとも情熱やエネルギーが高いうちに、彼らは動きだそうとするのです。

そのために慎重さに欠けるところもありますし、自分の力で叶えたいという強い意志からスタンドプレーに走りがちです。あなたも思い立ったら失敗を恐れず突き進む牡羊座の友人を見て、内心ハラハラしたことはないでしょうか。
牡羊座の人はまっすぐで、純粋な心を持っています。そのため彼らは失敗をすることで、自分の間違いに気づき、慎重さや協調性を学び、成長していけるのです。この皇帝のカードは紆余曲折を経て、成功を治めた牡羊座の姿を現しています。堂々として権威があり、人を先導する王者です。しかし、皇帝の傍には従者が控えていません。これは、いくら目的を達成しても、人の信頼を得られなければ孤独な王になるだろう、ということを示しているのです。